リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

米国人リュート奏者

2006年07月30日 16時49分20秒 | 音楽系
日経新聞に連載していた、「響け!我が町にハーモニー」が先日終了しました。各地のオーケストラを中心に紹介していた連載ですが、日本のクラシック系の歴史や広がりがよくわかる好連載でした。

まぁ私も一応クラシック音楽に分類される音楽をやっているんですが、同じクラシックでもオケ(モダンオケです)中心のこの連載の内容はちょっと距離がありました。おもしろかったですけどね。(笑)

でも最終回にして初めて古楽系の内容が出てきました。かつてNHKFMの「あさのバロック」を担当されていた日野直子さんが立ち上げたNPO法人「おおいた豊後ルネサンス」を扱っていました。読むと2006年に「豊後ルネサンス音楽祭」を開いたのが皮切りだそうです。ホピーが今年来日したのが、この豊後ルネサンス音楽祭に出るというのが一番のメイン(後の日本公演が付け足しという訳ではありませんよ)だというのは聞いていましたが、今回が立ち上げだったんですね。そういやホピーは日野さんのことマダム・ヒノって呼んでましたねぇ。

大分は昔のキリシタン大名とヨーロッパ人の宣教師の交流があったところで、当時の洋楽(時代的にはルネサンス音楽です)が日本に紹介された場所のひとつです。で、日野さんは「大分も日本の洋楽発祥地として認知されれば、おもしろい音楽祭を企画できるのではないか」と直感されたそうで、それまでお住まいだった静岡を引き払い故郷の大分にお戻りになったそうです。

ホピーのコンサートは、この音楽祭の幕開けだったようです。(幕開けだったとは知りませんでした・・・)日経のコラムには「・・・米国人リュート奏者の演奏会で幕を開け、・・・」とありました。うむ、米国人リュート奏者ねぇ。(笑)でもホピーはスイス国籍を取ったってこの間言ってたから、ひょっとしたら別の人かも。(笑)

コラムには「行政主導のホールや音楽祭の新設一巡後に現れた”逆襲”型の地域文化発信手法だろう」とありました。他地域から呼んだ演奏家だけではなく、地域の人が主体的に参加する本当の意味での地域発信型にまで育ってほしいもんですね。