リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

カンタータの通奏低音

2008年04月23日 11時33分32秒 | 音楽系
5月に通奏低音を頼まれているバッハのカンタータ136番の楽譜をシベリウスで清書してみました。最近は結構はやく入力できるようになりまして、曲によってはもう手書きよりずっと早いと思います。音価が頻繁に変わる曲、例えば付点が続くような場合とか臨時記号がいっぱい出てくるのはまだちょっと遅くなりますが、そのうちもっと慣れるでしょう。

清書したのはレチタティーヴォとオブリガート付きのアリアです。パートの多い曲は自分のパートだけです。あくまでも自分の演奏用ですから。あと180番のアリアを一曲やらなければなりませんが、これは数字がついてないのでちょっとやっかいです。楽譜を見ると数字なしでもなんとか弾けそうですが、バッハの使うハーモニーは多彩ですから上のパートをよく見ておかなければなりません。

136番にはイ長調や嬰ヘ短調が出てきます。Gチューニングのアーチリュートで演奏するには若干技術を要します。ドイツテオルボ(バロックリュートの調弦)やるかフレンチテオルボでやるか、はたまた楽器を半音下げて移調譜を使うか迷いました。移調譜を使ってみようかと、シベリウスで半音上げた楽譜を作ってみました。こういうときはデジタル物は便利です。確かに最初うちは楽になるには違いないですが、全ての楽章を見てみると必ずしもそうはいかないことがわかりまして、結局そのままGチューニングのアーチリュートでやることにしました。ひとつのコンサートで異なる調弦の楽器を五線譜で読むと頭が混乱するし、そもそも2本楽器を持っていくのがちょっと大変です。

件のコンサートのリハーサルは2回あるんですが、1回しか(来週です)出ることができません。あと1週間のうちに新しい曲2曲(136番と180番より1曲)と今までにやった曲(140番)をさらっておかなければなりません。できるかしら?(笑)