リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

また安全保障

2008年04月22日 11時29分09秒 | 日々のこと
永世中立国スイスの安全保障の体制はどんなんか、バーゼル滞在中にそのつもりでいろいろ眺めてみていましたら結構興味深かったです。って別に詳しく調べてみた訳ではなく、街を歩いていて目にしたものっていう程度のことですが。(笑)

ご存じのようにスイスには立派な軍隊があり徴兵制もあります。いまだにスイス人傭兵がバチカンを守っているという話もあります。さらに海軍もあるって話もききました。海に面していないスイスにどうして?って思いましたが、なんでもレマン湖で使う艦船らしいです。本当かどうかは知りませんが。レマン湖に浮かぶ空母から艦載機が発着というのも案外軍事的には有効かも。(笑)

私のバーゼルの下宿は駅(バーゼルSBB)のすぐそばだったので、駅は毎日のように通りました。駅の構内で、結構な頻度で銃を装備した軍服の若いおにいさんたちが歩いているのを目にしましたよ。鉄道で陸軍用の車両を運送しているのもときどき目にしたことがあります。こういうのを見ると、スイスってなかなかしたたかなんだな、っていつも思いました。スイスの周辺国はさすがに現在においては軍事的な脅威を感じさせる国はないと思うんですが、まだ万一のときの備えを怠っていないんですね。日本の周辺国をスイスの周辺国と比べると・・・うーん、やっぱり我々はもうちょっとしっかりせんとなぁ。

駅の本屋さんで立ち読みした軍事専門誌で、スイスの戦闘機の迷彩が白だったのにはなるほどと妙に感心しました。ジャングルの色みたいな緑系の模様をつけた戦闘機がアルプスの上空を飛んだらやたらと目立ってしまいますよね。(笑)

あと有名な核シェルターですが、スイスの全家庭に装備なんてこと聞いたことがあるもんでまず自分の下宿の中を探しましたが、それらしいものはありませんでした。あの薄暗い地下のシャワー室が核シェルターだったんでしょうか。(笑)知り合いの家にもそういうのがあるのは見たことがありませんでしたが、郊外の家にいくつかシェルターの入り口みたいなのを備えている家を見たことがありました。でも首都ベルンの繁華街の建物には皆シェルターの入り口とおぼしきものがありまして、さすが首都だと思いました。いくつかのお店ではその「シェルター」とおぼしき部分もお店の一部になっていましたが。



シェルター設置に関してはもう法律が変わって各戸や各地域に設置する必要はなくなったようですが、もともと大して徹底はされてなかったんでしょうかねぇ。

ということで美しいアルプスの山々、ハイジの里のイメージのスイス、実はそれだけではなかったんですね。新しいスイスのイメージ、スイス安全保障視察ツアーなんてあると興味深いですね。ま、参加する人はごくわずかでしょうけど。(笑)