リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

griffe = stop = gripe?

2019年09月27日 23時03分19秒 | 音楽系
R. ダウランドのA VARIETIE OF LUTE-lessons に出てくることばで、リュートとは直接関係のなさそうなもので分からないものがありました。

ざっと読んだときには、oyle of Tartar がよく分かりませんでした。Tatarといのはワインの瓶や樽の底にたまる結晶状の物質ですが、それのoyle=oil油とは?

何軒かのワイナリーに電話して聞いてみても、それを使って指先がすべすべになるようなものではないという返事でした。でもOEDにはあっさりと答えが出ていて、無事解決。(6ページの注)(笑)

もう一つわからないことばは、griffe です。いえ、それ自体は、押弦とか押弦の型といういう意味です。本文にもそう書いてあります。(8ページ)でもなぜそういうかの確証を得たいのです。

griffe をOEDで調べて見ますと、

A claw-shaped ornament carved at the angle of the square base of a column
円柱の根元の四角い礎石の角に彫られた爪状の装飾

とあります。ぐぐってみましたら、こんなような図は見つかりました。



多分は虫類みたいなものの位置に爪状の装飾があるんでしょうけど、それがリュートの左手が弦を押さえる型みたいのものはありせんでした。OEDに図版を付けていてくれたら解決したでしょうけど。どっかでそういうの見たことある方はいらっしゃいませんか?