リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

VARIETIE OF LUTE-lessons 邦訳版の基本レイアウト

2022年07月11日 19時13分07秒 | 音楽系
いろいろ試行錯誤の末、ブサール編に関しては次のようなレイアウトで行くことにしました。




この2ページで見開きになります。

日本語の書籍ですから縦組みも考えましたが、沢山図版があるし、何と言ってもそもそもこの本は楽譜集ですので縦組みはちょっと無理があります。

オリジナルの側注、ヘッダーを含んだレイアウトはとても合理的に出来ていて、結局この形を変えてしまうととても分かりにくくなってしまうので、基本的にはそのまま踏襲することにしました。

この手の書籍の常として、沢山注釈をつける必要がありますが、注は巻末あるいは章末にまとめて付ける式ではなく、見開き単位でその一番最後につけることにしました。左ページ下方、oyle of Tartarについての(注1)はこの見開きにだけにおける番号で、ページをめくればまた(注1)・・・があるという具合です。ちなみにoyle of Tartarはワインの澱を油で溶いたものではありませんよ。もちろんタルタルソースとも異なります。(笑)

さて、注は本文と区別しやすくするために10ポイントのゴシックにしました。(本文は12ポイントの明朝です)「側注」はオリジナルのように見開きの左ページは左側に、右ページにおいては右側に付けます。もっともこの「側注」は注とかパラグラフのタイトルではなく、単なる見出しですので、「側見出し」というべきでしょうけど。本文の12ポイントに対して10ポイントにしてあります。

悩んでいたヘッダーは少し小さめにして付けることにしました。ちょっと窮屈な感じになるかなと思いましたが、何とか収まった感じです。

それから本文のパラグラフの単位はそのまま踏襲することにしました。オリジナルの本文はページによっては恐ろしく字が詰まっていて読みにくい感じなので、翻訳では内容に従ってパラグラフを細分化して、それぞれのパラグラフも1行空けて読みやすくしようかとも思いましたが、この方式に対してはチェックをして頂いた大橋通一氏から反対の意見を頂きました。当時の人も多少は読みにくさを感じていたでしょうから、それをそのまま味わえるようにした方がいいのでは、ということでした。

本文は大橋氏による修正が入っていますので、Webで公開したものとは結構異なっています。レイアウトに結構手間がかかっていますので、完成まであと少し時間がかかりそうですが、興味のある方は楽しみにお待ちください。