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学校の実験・実習はどうあるべきか

2007年12月08日 | 実習と講義
えらいたいそうなタイトルですが、小学5年生の息子の授業参観で考えさせられたことがあって、それについて書いてみたいと思います。

重さを量る、というのがテーマの理科の授業でした。
てこを利用したはかりと、上皿天秤を利用したはかりを子どもたちが作ります。授業時間の中でやるわけですから、先生の準備は相当大変だったろうと思います。

スタンドに木の棒を水平にとりつけ、その両端に10gのおもりをつるすしてバランスをとる。木の棒に印をつける。次に片方のおもりの重さを倍にし、つりあう場所を探す。そこに印をつける。元のしるしとの距離を定規で測り、10等分して線をつけていく。次におもりを30gにし、同様にする。

次に、10~30gくらいの重さと思われるもの、ペンとか消しゴムとかをつるして、バランスをとった場所のめもりを読んで重さを決めるというもの。

もうひとつは、同様にスタンドに木の棒をつるし、バランスがとれる場所に洗濯ばさみをつるす。決まった重さのおもりを粘土で作る。たとえば5g、10g、20gなどの粘土をはかりとり、消しゴムなどをつるしておもりとつりあったところで重さを決めるというもの。こっちは細かくははかれません。

それで、粘土でおもりを作る、という作業をしているグループを見ていたのですが、上皿天秤に分銅をのせ、粘土を量るのですが、なかなかぴったり5gにならない。10gにならない。授業時間のほとんどの間粘土と格闘していました。実際に消しゴムなどをはかり始めたのは終了5分まえです。

私は自分の実習を思い起こしていました。
使用する試薬などの用意を学生にさせれば、それだけでものすごく時間を使います。でもお料理教室みたいに、全部用意されたものをあわせるだけというような実習が果たして役に立つのか、といつも悩んでいるのです。でも、この授業参観でやっていたように、粘土を5g、10gはかりとるのが実験の目的なのか。本当はその後の自分たちで作った「はかり」でいろいろなものを量ってみる、ということにもっと時間を使ったほうがいいのではないか。

どうでしょうか。

私は2年生に豚の解剖をさせています。
臓器のスケッチをさせますが、解剖自体も非常に大切な作業です。しかしスケッチに時間をとられるので、十分に解剖をさせられないという気がしています。でも、スケッチをしないで観察だけではきちんと見ることは身につかない。

しかしバスで通学している学生が多く、20時を過ぎれば終わらざるを得ません。いつも時間との戦いです。実を言うと私が学生の頃は終わりの時間など先生は気にしていませんでした。なので自宅から通うのをあきらめたのですが、同じやり方は今はできません。

いかに効率よく目的を達成するか。
実験実習にはまだまだ悩みそうです。

もし同業の方や子どもの理科の実験などに興味のある方がコメントくださればうれしいです。今後の参考にしたいです。

コメント (4)
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