やっときた!どーにもならなくて苦労していた論文のアクセプト!あ~もうこれで全部サンプル捨てられるのだ。
6年前にアメリカから仙台に来た時、ここにはなーんにもなくて、マウスを飼育するのにも事欠くような環境でした。2年目までにだんだん機器がそろい、新しく建った研究棟に引越し。その時点で学生は学部の2年生までしかいなくて、なにもかもすべて一人でこなす毎日。研究費がなくて、学内研究費でなんとか実験を始めましたが、その研究費はやはり食にかかわることでなければということで、テーマに食品免疫を考えました。マウスにルチンというポリフェノールを投与して免疫応答の変化を見ようというのが最初の試みでしたが、1年目はとにかくここでは実験できなかったので、古巣の大阪で実験させてもらいました。そのときに「加齢モデル」も使ってみたら?と言われて、はじめて老齢マウスを使った実験をしました。
結果は、まあそこそこサイトカインの産生が動くね、という程度でしたが、抗酸化とのからみで(ポリフェノールは抗酸化作用が強いので)、NOSの産生と2型サイトカインの産生という視点で実験を加えて、データをまとめました。(当時、NOS2のKOでは2型免疫応答が誘導されないという報告がすでにありましたので。)わたしの他の研究ではたいてい感染がからむのですが、このテーマだけは純粋に非感染のデータだけでしたから、あまりインパクトの強い結果は得られませんでした。それでも何とか論文にしておこうと思って書いたのですが、免疫系の雑誌ではけんもほろろにリジェクトでしたし、食品系は食品系でまたいろいろ指摘がついて、反論する機会も与えられずリジェクト、といった感じで、結局4つくらいの雑誌にトライしたかな?まあそれがやっと終わったわけであります。でも最後のレビュワーがまた手ごわくて、結果としては私が「酸化ストレス」を厳密に定義できていないということだったのですが、NOS産生と酸化ストレスの関係についてあーだこーだと議論やりとりしましたが結局全面的にレビュワーの言うことを聞きまして、NOS産生と酸化ストレスをきちんとわけて論じてやっとアクセプトとなりました。
この実験に使ったサンプルは-80℃のストッカーに入っていましたが、震災後5日間くらい通電できませんでした。その間一度も開けていません。でもフローズンブロックとRNAは全部だめだろうと思っていました。それでも、思い切って捨てることができませんでした。
でも!ついに!これで全部捨てられます。
開学当時の苦労のすべてと言ってもいいサンプルたちですが、もうきれいさっぱり全部!捨てます!
あ~~~この日を待ってたのよ。なんという幸せ。そしてこれからはまた新しい実験をします。
6年前にアメリカから仙台に来た時、ここにはなーんにもなくて、マウスを飼育するのにも事欠くような環境でした。2年目までにだんだん機器がそろい、新しく建った研究棟に引越し。その時点で学生は学部の2年生までしかいなくて、なにもかもすべて一人でこなす毎日。研究費がなくて、学内研究費でなんとか実験を始めましたが、その研究費はやはり食にかかわることでなければということで、テーマに食品免疫を考えました。マウスにルチンというポリフェノールを投与して免疫応答の変化を見ようというのが最初の試みでしたが、1年目はとにかくここでは実験できなかったので、古巣の大阪で実験させてもらいました。そのときに「加齢モデル」も使ってみたら?と言われて、はじめて老齢マウスを使った実験をしました。
結果は、まあそこそこサイトカインの産生が動くね、という程度でしたが、抗酸化とのからみで(ポリフェノールは抗酸化作用が強いので)、NOSの産生と2型サイトカインの産生という視点で実験を加えて、データをまとめました。(当時、NOS2のKOでは2型免疫応答が誘導されないという報告がすでにありましたので。)わたしの他の研究ではたいてい感染がからむのですが、このテーマだけは純粋に非感染のデータだけでしたから、あまりインパクトの強い結果は得られませんでした。それでも何とか論文にしておこうと思って書いたのですが、免疫系の雑誌ではけんもほろろにリジェクトでしたし、食品系は食品系でまたいろいろ指摘がついて、反論する機会も与えられずリジェクト、といった感じで、結局4つくらいの雑誌にトライしたかな?まあそれがやっと終わったわけであります。でも最後のレビュワーがまた手ごわくて、結果としては私が「酸化ストレス」を厳密に定義できていないということだったのですが、NOS産生と酸化ストレスの関係についてあーだこーだと議論やりとりしましたが結局全面的にレビュワーの言うことを聞きまして、NOS産生と酸化ストレスをきちんとわけて論じてやっとアクセプトとなりました。
この実験に使ったサンプルは-80℃のストッカーに入っていましたが、震災後5日間くらい通電できませんでした。その間一度も開けていません。でもフローズンブロックとRNAは全部だめだろうと思っていました。それでも、思い切って捨てることができませんでした。
でも!ついに!これで全部捨てられます。
開学当時の苦労のすべてと言ってもいいサンプルたちですが、もうきれいさっぱり全部!捨てます!
あ~~~この日を待ってたのよ。なんという幸せ。そしてこれからはまた新しい実験をします。