受信機の高周波増幅に使用している2SK125の不良で、J310というJ-FETに交換して確認していたが、このブログを見ていた、おもちゃドクターから2SK125を持っているというので送ってもらった。J310はピン配列が異なるので、ソケットピンを付けて交換し易い様にしていたので、早速交換して見るが、到達距離は殆ど変わらない様だ。
2SK125は、その後の検索でラジオハウスに在庫が有る様だ。2SK125-4で@88円(10個で860円)。受信機に使用しているナローバンドFM-IF(MC3361C)の在庫も有ったので注文。
受信しながらの調整でいいかげんなので、ようやく測定器を引っ張り出してレベル測定と調整を行うことにした。送りは「FM/AMシグナルジェネレータ」を使用。レベル測定は「フラットレベルメーター」を使用し、FM復調ICのIF入力部(445kHz)に接続(接続するクリップが見つからず、オシロのプローブを使用しているので測定はハイインピーダンスとなる)。
信号を49.025MHzに合わせて、レベルが最大になる様に各コイルとトリマを調整する。
受信での調整ではブロード(復調後ではAGCやリミッタが通るのでレベル変化が少ない)な感じがしたが、結構クリチカルである。
コンパレータ(LMC393C)と調整用半固定抵抗器(22kΩ)も交換してみたが変わらず、これは問題無い様だ。
次に、オリジナル回路の2SK125に交換すると2dB程度上昇する。やはり最適に設計されている様だ。これでアンテナに付け替えると、送信機の信号をほとんど受け付けず、受信機に近づけると動作するので、アンテナマッチングの調整が必要が必要の様なのだが、時間が無く後日調整となる。
→その後の調査で、FET部のパターンがGNDで囲まれており、この部分半田付けの際ショートさせてしまったのが原因でした。
これを治して見たものの感度はイマイチ。受信機でモニターすると、今まで修理した送信機と違い、変調音に雑音が入っている様に聞える。もう一度、送信機側に問題が無いか調査が必要だ。(トランジスタを違う2SC3112に交換している)
【10/4送受信機再調査】
■送信機
変調音を広帯域受信機モニターすると歪んでいる点について、部分を触って行くと、水晶発振周波数調整用にと交換したトリマコンの端子で正常な変調音になる。隣にコンデンサの空き端子(実際には空き端子で無く、外したのを忘れていた物)が有るのでそこに22PFのコンデンサを付けると正常な変調になる。依頼を受けた時、トリマコンに交換した際、隣のコンデンサがぶつかって外したままになっていたのを忘れてしまっていたのだ。
オリジナルの発振用(Q1:2SC1674)と高周波増幅用(Q2:2SC1675)のトランジスタもマルツパーツより入手していたのを忘れていて、これも交換した。
交換前(2SC3112)と比べると、やはりオリジナルに戻したのが距離が伸びた。
■受信機
送信機の改善で、距離が伸びたので調整をし直す。送信機を離して行くと、到達距離が8m以上に伸びた。依頼者や、同機を修理して上げた方に聞くと5~7m程度届いているとの事だったので、これで問題無さそうだ。高周波増幅のFETも、先輩おもちゃドクターから送って頂いたオリジナルの2SK125に変更してある。これがJ310だと2m位短くなる。
クワドラチャコイルとコンパレータの相互調整がなかなかシビアで有るが、一番距離が伸びる点に合わせる。
■アンテナ
約50cm長のホイップアンテナを使用している。
49MHzにしては短いし、延長コイルらしいものも外部からでは確認出来ない。
これをケーブルごと手持ちの144/430MHz帯の短縮ホイップアンテナ(秋月で購入)に変えたが、殆ど距離は変わらない。
というこは49MHzに同調してる訳では無い様だ。説明書を見ると中間ローディングの漫画が書かれている。この受信機用かは、確認したいと思う。
同軸ケーブルを違う物に変えると少し改善されるので、アンテナ接続部コネクタを磨き清浄するが変化は無かった。
実際的には車のボディに取り付けるので、車体がアースとなり、アンテナゲインは上がるかも知れない。
結果からすると、故障原因は1箇所、送信機マイコンクロック用560kHzセラロック不良だけだった。5/11に依頼を受けて約5ヶ月掛かってしまった。
このブログをご覧になって依頼される方も増えております。当方、あくまで素人で、修理するのが楽しみでやっているものですので、修理が原因と考えられる人身・物損事故が発生しても、当方、一切責任を負えませんので、依頼者責任といことで事前に了解お願いします。