CT-800は、現在、居間のメイン機となっており、気に入っている。
ということで、今更必要では無いのだが、ヤフオクで安く出品されており、修理出来れば、気に入っているので、誰か友人にでも譲れると考え入札した。幸い、本体1200円(発売当時の価格は68000円)と格安で落札出来た。
内心は、修理の楽しみが出来ればと考えていたが、電源を入れると、ちゃんと受信出来、固定出力は音も正常に出ている。その他には、シグナルメーターの照明が点かない。
照明はランプが切れていたので、手持ちの12V麦球に交換してOKとなった。参考にLEDでも、いろいろと試したが、照光角度や色の関係で使えなかった。
固定出力側は正常な音なのに対し可変出力側はサチっており、音にならない。ガリオームかと思い、接点復活スプレーを塗布したが変わらないので、ボリュームの入出力波形を観測すると、ここでは正常である。
ネットでCT-800のブロックダイヤを見てみると、一般のチューナーと異なり、可変出力はボリュームの後にアンプが入っている。これの動作がおかしい様だ。
トランジスタ(2SC458)4個使用されており、劣化で評判の悪い?日立製でリード線(銀メッキ?)も黒変していたので、取り敢えず手持ちのトランジスタ2SC3331に変更したところ、あれ!音が出ない。実は2SC458は裏側が表示だったのだ。逆電圧を掛けてしまって壊した可能性が有るので新品で交換したところ、ちゃんと音が出る様になった。
2SC458はこの他の回路にも多用されており、もう1つの高周波増幅用に使用されている2SC460も以前トリオ製トランシーバーで全数交換した実績が有るので、心配性の方は全数交換してみる必要もあるかも知れない。2SC458にこだわる方はヤフオクで入手出来る。
2石アンプの様なので、特性が異なると動作が変わることを心配したが、ボリュームMaxでオシロの画面の様にP-P:7Vで+側がクリップする程度であり、少し下げると歪は無さそうだ。ついでに固定側のトランジスタも同じだったので交換した。2SC458で耐圧の高いタイプの2SC2308は現在でも入手可能(その後のYAMAHAチューナーが2SC2308になっている)なので、気にする方は、これに交換することをお勧めする。
FM/AM-SGでセパレーションを見てみると、片CHにしても、反対CHに同じ位の信号が漏れており良くない。
手前のFM用基板の右端にあるオレンジコアのコイルを調整すると、大きく変わる。L/Rどちらも漏れが最小になる位置に調整する。その後BLUESS LaboratoryさんのアドバイスでVR103,104も交互に調整して、セパレーションが最大になる様に再調整した。
これで、実用的には楽しめそうだ。
追記
アルコールでパネルを清浄したらシルク文字が消えてしまった。この固体だけなのか分からないが注意を要する。