2015/01県西おもちゃ病院は6件の受付があり、そのうち、この1件が入院となった。
完了となった5件中4件が電池液漏れによる接点腐食折れや、接点が奥に入ってしまった症状で、残り1件はスピーカー断線だった。
「ことばずかん」は図鑑の絵をタッチペンで指すと、それにあった音声が再生されるというものだが、これが反応しないという症状である。(電源ONしたときのメッセージは出る)
当日は、オシロで水晶(円筒形)発振波形を観測して、2個中(32.768kHz、16MHz)、1個(16MHz)が、発振してないというところまでは確認出来たが、部品を持参していなかったので、入院となった。
ずばりが無かったので、HC-49/S型パッケージの14.31818MHzと20MHzに交換してみると、どちらも発振する。しかし、タッチペンが反応しないので先頭部カバーを切断して内部を見る。
LEDが2個が45°程度の角度で対向している。波形を見ると、短いパルスが間欠して出ている。LEDは紫外線の様で、スマホカメラで、点滅が確認出来た。
中心部には突起があり、採光用の小さな穴がある。中までは確認出来ない。LEDの角度がシビアな様で、これを微調整すると、見事、反応する様になった。
水晶を入れ替えても、どちらでも動作する。発振周波数には、それほど関係ない様なので20MHzを使うことにした。
尚、センサー部基板が接続されていないと、何故か発振しなかった。
ja7jqjさんからコメントが寄せられたので、波形を測定してみた。
アノード側電圧が3.72Vで一定。電池の電圧は3Vなので、内部DC/DC-CONVで昇圧していると思われる。とすると紫外線発光ダイオードでは無いかと考えられる。
カソード側の波形を見ると、40mSの間隔で400μS幅のパルスが出ている。
OFF側が2.84VでON側が2.08Vとなっている。
ブック側を見るが、拡大すると細かい横線が見える。
タッチペンの反応が、例えば消防車の場合、その絵のどの部分をタッチしても反応するので、どの様な原理かは分からないが、音声はタッチペン内部の音声ROMに記録されており、ブックのコードと合致した音声が流れるものと思われる。
ブラックライトでもあれば、紫外線コードが見えるかも知れないが。
余談だが、郵便の配達物には、全て見えない紫外線インクで郵便番号バーコードが印刷されている。
コメントいただいた湯浅様から写真がメールで届いた。確かに規則的なドット配列が見られた。
そこで、私も60倍ルーペで覗いて見たら、見えたのでそれをデジカメおよびスマホで撮ってみた。ピントが合わず良く写っていないが掲載する。
SNS仲間のja7jqjさんからは、「元になる技術はGスキャナー これではないかと思います。」とコメントがあった。
スマホのカメラと照明を変えて変化を見てみた。紫外線照明が無いので紫LEDとしたが、コードのコントラストが上がり認識しやすくなるのではと思われる。
左から「ストロボ無し」「ストロボ有り」「紫LED照明有り」