トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

aitendo製OTLアンプ製作

2015-01-25 19:41:25 | 電子工作

 今では、出来合いのパワーアンプICを使用すれば簡単に性能の良いアンプが出来るのだが、ディスクリート部品で簡単なOTLアンプ[AKIT-206]キットが販売されていたので製作することにした。
相変わらず、aitendoらしく?回路(現物も)ミスが有った。
スピーカー出力用のカップリングコンデンサの極性が逆になっている。あとは、細かいところだが、入力レベル調整用半固定抵抗(M1)の回転方向が逆である。
また、このキットだけなのかも知れないがR1が4.7kΩ指定に対し、現物は4.7MΩだった。
低域まで周波数特性が伸びる様に、入出力のコンデンサC1を4.7uFから10uFに、C6を220uFから1000uFに変更。

動作電圧3-6Vとなっているが、出力をもっと出したいので12Vで動作させることにした。電解コンデンサの耐圧は問題無い。
本OTLアンプは調整が2個所有るが、調整方法の解説は無い。
M2は、バランス調整、M3はバイアス調整となっている。
ところが、バイアス調整中にコレクタ電流を流し過ぎた様で、トランジスタが壊れてしまった。
何も考えずにIcの大きい国産コンプリメンタリーのトランジスターに交換したら、電流が流れすぎて電源がトリップしてしまう。
良く考えたら、使用されているS9013(NPN)とS9012(PNP)トランジスターは左からEBCの配列になっており、国産標準のECBと異なる。Ic=500mA/Pc=625mW
交換しやすい様に、直付けせずにソケットピンを半田付け(ピッチが狭いのでピンを曲げる必要が有る)することにした。
おもちゃで一般的なSS8050(NPN)とSS8550(PNP)がIc=1.5A、Pc=1W(フェアチャイルド製)と大きく手持ちが有るので、これを使用する。
類似品の、aitendoで入手出来るUTC製S8050S8550は0.7A/1Wと低い。
同じくaitendoより入手出来るチップタイプのJCET製SS8050SS8550は0.3A/1.5Wとなっている。
調整は、オシロで波形を見ながら、上下のクリップ点が同じになる様に、M2を調整する。
この時の出力トランジスタ部電圧は電源電圧の1/2では無く、6.78Vとなった。

電源電圧を6Vにして、調整してみると、3.556Vとなった。

バイアス調整(M3)はクロスオーバーが無くなる点に調整。この時の消費電流は10mA~20mAだった。
8Ωスピーカー負荷1kHz入力時、クリップ寸前の出力で消費電流は200mAとなった。
フラットになる帯域は20Hz~30kHzだった。
矩形波での出力波形を参考に見てください。写真左から10Hz,100Hz,1kHz,10kHz,100kHz

コメント (2)
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