いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

国会同意人事の破廉恥。 infamy of consent personnel affairs in the Diet

2013-02-10 19:36:22 | 日記
 (1)日銀総裁、公取委員長、原子力規制委員長など国会(衆参両院)の同意が必要な人事は、政治、政府の円滑で意向に添った政策推進あるいは行政運営に重要な影響力を持つものだけに、政府与党と野党の既得権益を巡る政争の具にされることが度々で、特に近年のねじれ国会では与野党が反目すれば「絶対」に国会(衆参両院の同意が必要要件)を通過しないだけに、政策、行政運営推進の重要ポストが空席のまま意味もなく政治空転をくり返している事例が続く。

 国会同意人事(consent personnel affairs in the Diet)は政治、政府とは一線を画して公平、公正、中立の立場から政治、政策、行政機能、運営をチェックし、規制し、また推進する責任者を選出するためのものだから、政府の勝手、都合で意向に従うだけの人事を規制排除して国会が良識と責任をもって関係人事に同意を与え、また拒否する制度だ。

 (2)本来はそれぞれに相当の専門性、高度知識を持った職責ポストであるから資質上は限定された人事であるはずが、衆参両院の同意が必要なことを理由に近年のねじれ国会では個人の資質能力とは関係なく、単に出身母体、経歴(公平、公正、中立性から影響力があれば事前に避けるのも方法)だけで政争の具、拒否反応の種にされることが多く、国民の目から見れば「子どものケンカ」程度にしか映らないみっともない行動でしかない。

 (3)07年に重要ポスト候補者が適格者として事前に報道されて、国会同意前に既成事実化されるとこれでは国会同意の意味、意義がなくなると反発した当時参院野党の民主党に対して、当時与党自民党が同意人事案は与野党合同会議に直接提示することと、事前に報道された場合には受け付けないルールが合意されていた。

 公平、公正、中立性のある重要ポストとはいえ、専門性、高度知識の高い職責の同意人事ごときでもったいぶった事前報道の合意ルールであり、参院が「単独」で決定(同意)権を持つ数少ない権利、権限、権威の「独自性」をおざなりにされない、無視、形がい化されないための自己擁護、存在感誇示が見栄見えのものだ。

 (4)だから最近はさすがに本質(資質問題)とは関係ない、大人気ない同意人事案の事前報道ルール撤廃に向けての機運も与野党には出来つつあったと言われている。
 その矢先の次期公取委員長人事案が事前報道されたことを受け、8日に参院第1党の民主党前幹事長から強硬に事前報道ルールを盾にこれを受け付けない対決姿勢をみせた。

 前回衆院選で大敗した民主党内にもさすがに「国民には全く理解されない」とこの対決姿勢を批判する声もある中で、同氏は「抵抗野党に逆戻りでいいじゃないか」(報道)と確信犯的行動を認めている。
 今夏の参院選を控えての参院第1党の民主党の立場、存在感を無謀でも党内外に認めていたいのか、民主党支持率の超低空(5%)の中で自暴自棄、破廉恥(infamous)、破滅的行動にしか映らない。

 (5)前回衆院選では本ブログで国会議員総とっかえ論を述べたが、「同意できない」のはこんな「国会議員」群の選挙、選出のほうだ。
 

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