(1)米マイクロソフトのビル・ゲイツさんが発展途上国の貧困世帯を支援するためにニワトリ10万羽を寄付(chicken's contribution)すると発表(報道)した。
理由は、ニワトリは地面の食べ物を勝手についばんで育ち、卵には栄養が多く含まれるというものだ。
支援理由は理解できるもので、被支援者には特に技術修得の必要もなくニワトリが自然に勝手に成長して栄養価の高い卵を生産してくれるので、貧困世帯の生活支援としては理にかなったものだ。
(2)しかし、貧困世帯とはいえ国への支援の中での寄付支援を受ける発展途上国としては、まずあからさまに貧困世帯への支援といわれておもしろいはずもなく、たとえば資金援助による雇用創出で貧困解消に役立てるというものでもあれば喜んで受け入れられるものだろうが、対象となる発展途上国の中には「無礼だ。われわれにもプライドがある」(報道)と反発も聞かれる。
ニワトリ10万羽がどれだけ貧困解消になるのかもわからずに、ビル・ゲイツさんはアフリカ諸国の農村部で養鶏の実施率を現在の5%から30%に引き上げる(報道)ことを目標にしているといわれて、発展途上国の貧困解消、支援とビル・ゲイツさんの新しい成長戦略の挑戦との両天びんも考えられないこともないわけだ。
(3)農業は人間の食文化を支える、欠くことのできない産業なだけに、盛衰はあってもすたれることはない基幹産業でもある。ビル・ゲイツさんがそこに目を付けて発展途上国での農業支援をすることで、貧困解消に役立てようとする考えは理解できるものだ。
食物、穀物などの農産物の技術力、管理能力、生産力、土地の必要なものと違って、ニワトリを放し飼いして栄養価の高い卵を生産するというのも目の付けどころが良い。
(4)ただし、国を通しての農業支援による貧困世帯への支援ということになれば、国としての政策の自主性、自律性、自立性が重んじられるので、まして具体的なニワトリ10万羽支援というのも発展途上国として見下されているようで国としての「プライド」が許さないこともあるのだろう。
経済支援とセットでのニワトリ寄付支援ということにでもなれば、計画は誰でも着手できるものだし将来的に成育数、成長率を拡大していけば農業として足場をつくれる産業構造性、成長実利もあるものだけに、被支援国としても受け入れやすいのではないのかと考える。
(5)日本でも規制緩和にともない農業への他業種参加が増えており、コンピュータ管理による効率的、効果的、科学的な農産物生産体制であたらしい農業成長への取り組みも多く見られるようになってきている。
マイクロソフトのビル・ゲイツさんの場合は、専門のコンピュータ技術を取り入れたものではなくビル・ゲイツさん個人理念の生物生態系の特徴、利点をそのまま活かした自然繁殖を利用した支援であり、これが組織的、企業的にひろがりをみせれば発展途上国の貧困解消対策、雇用促進に役立つ可能性は大きく、おもしろいアプローチ(approach)ではある。
(6)日本もTPP参加で農業の自由化、国際化が始まろうとしている。日本は発展途上国と違って農業の技術力、生産力、品質、栄養、味覚力で高い潜在能力(potentiality)を持っているので、国際競争力を高めるために政府の農業超過保護政策からの転換、産業構造改革のいい機会としてとらえるべきだ。
ビル・ゲイツさんのネイティブ(native)への発想の転換を大いに参考とすべきだ。
理由は、ニワトリは地面の食べ物を勝手についばんで育ち、卵には栄養が多く含まれるというものだ。
支援理由は理解できるもので、被支援者には特に技術修得の必要もなくニワトリが自然に勝手に成長して栄養価の高い卵を生産してくれるので、貧困世帯の生活支援としては理にかなったものだ。
(2)しかし、貧困世帯とはいえ国への支援の中での寄付支援を受ける発展途上国としては、まずあからさまに貧困世帯への支援といわれておもしろいはずもなく、たとえば資金援助による雇用創出で貧困解消に役立てるというものでもあれば喜んで受け入れられるものだろうが、対象となる発展途上国の中には「無礼だ。われわれにもプライドがある」(報道)と反発も聞かれる。
ニワトリ10万羽がどれだけ貧困解消になるのかもわからずに、ビル・ゲイツさんはアフリカ諸国の農村部で養鶏の実施率を現在の5%から30%に引き上げる(報道)ことを目標にしているといわれて、発展途上国の貧困解消、支援とビル・ゲイツさんの新しい成長戦略の挑戦との両天びんも考えられないこともないわけだ。
(3)農業は人間の食文化を支える、欠くことのできない産業なだけに、盛衰はあってもすたれることはない基幹産業でもある。ビル・ゲイツさんがそこに目を付けて発展途上国での農業支援をすることで、貧困解消に役立てようとする考えは理解できるものだ。
食物、穀物などの農産物の技術力、管理能力、生産力、土地の必要なものと違って、ニワトリを放し飼いして栄養価の高い卵を生産するというのも目の付けどころが良い。
(4)ただし、国を通しての農業支援による貧困世帯への支援ということになれば、国としての政策の自主性、自律性、自立性が重んじられるので、まして具体的なニワトリ10万羽支援というのも発展途上国として見下されているようで国としての「プライド」が許さないこともあるのだろう。
経済支援とセットでのニワトリ寄付支援ということにでもなれば、計画は誰でも着手できるものだし将来的に成育数、成長率を拡大していけば農業として足場をつくれる産業構造性、成長実利もあるものだけに、被支援国としても受け入れやすいのではないのかと考える。
(5)日本でも規制緩和にともない農業への他業種参加が増えており、コンピュータ管理による効率的、効果的、科学的な農産物生産体制であたらしい農業成長への取り組みも多く見られるようになってきている。
マイクロソフトのビル・ゲイツさんの場合は、専門のコンピュータ技術を取り入れたものではなくビル・ゲイツさん個人理念の生物生態系の特徴、利点をそのまま活かした自然繁殖を利用した支援であり、これが組織的、企業的にひろがりをみせれば発展途上国の貧困解消対策、雇用促進に役立つ可能性は大きく、おもしろいアプローチ(approach)ではある。
(6)日本もTPP参加で農業の自由化、国際化が始まろうとしている。日本は発展途上国と違って農業の技術力、生産力、品質、栄養、味覚力で高い潜在能力(potentiality)を持っているので、国際競争力を高めるために政府の農業超過保護政策からの転換、産業構造改革のいい機会としてとらえるべきだ。
ビル・ゲイツさんのネイティブ(native)への発想の転換を大いに参考とすべきだ。