(1)新年早々から中東トルコではカウントダウンを祝う、楽しむために集まったクラブの一般市民を狙ったテロが発生して、大勢が犠牲になるという悲惨なニュースが伝えられた。
シリアから締め出されたIS(犯行声明)が隣国トルコで関心を呼ぶテロ騒動を引き起こしている。シリア情勢はロシアなどの援軍を受けてアサド政権がほぼ全土を掌握する優勢な展開となり、一時停戦合意が成立した。
(2)シリア、トルコも独裁的な政権が国民を弾圧する形で国内鎮圧をはかっており、国民解放のアラブの春(spring of arab)に逆行して元のもくあみに回帰した。
アラブの春が思惑どおりに和平に向かわなかったのは、中東に強い影響を持つ米国とロシアの思惑が一致しなかったからだ。
米国はイランとの関係改善で中東の安定を目指したが、これに対するイスラエルの反目を抑えきれずにトランプカード(切り札 trump card)にはならずに、この間ロシアは友好国シリア・アサド独裁政権を支えてシリア情勢を有利に導いて米国に代わって中東情勢に強い影響力を示している。
(3)米国は直接的な中東関与から手を引いてアラブの春の進化に期待したいところだったのだろうが、ロシアはシリア関与でここにくさびを打ち込んでつながりを強化して勢力拡大を目論んでいる。
ウクライナ・クリミア半島のロシア強行編入でも欧米と対峙しており、中東でも同じ構図が続く。ロシアにはソ連邦時代の復活、再現を目指して勢力拡大しているとも見られる関与だ。
トランプ米次期大統領が世界の警察国家からの離脱、米国第一主義を唱えているので、中東情勢のロシア主導の流れは変わらないだろう。
ロシアとの北方4島返還問題を抱える日本にとっても厳しいロシア情勢といえそうだ。
(4)シリアのアサド政権と反体制派、ISとの内戦は停戦成立で一定の終息を迎えたが、国民支持の低いアサド独裁政権がこのまま安定するとも見えずに、隣国トルコ・エルドアン独裁政権ともども国民の低い支持の中で何が起こるかわからない不透明情勢はある。
中東でのロシアの関与責任の重さが増したといえるだろう。それはEUの不安定さとも関係が強い。
(5)EU諸国は植民地支配の歴史からその後も中東、アフリカへの関与を強めており、そのEUの政治的混乱、弱体化は中東、アフリカ情勢にも影響を拡げることになるだろう。
英国のEUからの離脱、移民受け入れ拡大の弊害、EUでも既成政治体制への反発が強まって極右政治勢力の台頭を招いており、これまでEU体制をリードしてきた独仏の政治体制にも陰りがみられる。
ロシアがこれに乗じて中東支配を進めるのか、シリア、トルコ情勢、イスラエル、イラン情勢と流動的な側面はある。
(6)アラブの春はまだ時期尚早だったことがわかったが、EU、中東はしばらくはカオス(chaos)状態が続く様相だ。
もちろん、そこへトランプ米次期大統領の登場で米国とイランとの関係改善にも変化、後退が予測されることから、中東情勢は完全に元のもくあみに戻る可能性は大きい。
(7)そこからもう一度アラブの春がやってくるのか、米国とロシアの思惑次第だ。しかし、どうあがらってもアラブの春はやってくる。米国とロシアにイラン動向がカギだ。
シリアから締め出されたIS(犯行声明)が隣国トルコで関心を呼ぶテロ騒動を引き起こしている。シリア情勢はロシアなどの援軍を受けてアサド政権がほぼ全土を掌握する優勢な展開となり、一時停戦合意が成立した。
(2)シリア、トルコも独裁的な政権が国民を弾圧する形で国内鎮圧をはかっており、国民解放のアラブの春(spring of arab)に逆行して元のもくあみに回帰した。
アラブの春が思惑どおりに和平に向かわなかったのは、中東に強い影響を持つ米国とロシアの思惑が一致しなかったからだ。
米国はイランとの関係改善で中東の安定を目指したが、これに対するイスラエルの反目を抑えきれずにトランプカード(切り札 trump card)にはならずに、この間ロシアは友好国シリア・アサド独裁政権を支えてシリア情勢を有利に導いて米国に代わって中東情勢に強い影響力を示している。
(3)米国は直接的な中東関与から手を引いてアラブの春の進化に期待したいところだったのだろうが、ロシアはシリア関与でここにくさびを打ち込んでつながりを強化して勢力拡大を目論んでいる。
ウクライナ・クリミア半島のロシア強行編入でも欧米と対峙しており、中東でも同じ構図が続く。ロシアにはソ連邦時代の復活、再現を目指して勢力拡大しているとも見られる関与だ。
トランプ米次期大統領が世界の警察国家からの離脱、米国第一主義を唱えているので、中東情勢のロシア主導の流れは変わらないだろう。
ロシアとの北方4島返還問題を抱える日本にとっても厳しいロシア情勢といえそうだ。
(4)シリアのアサド政権と反体制派、ISとの内戦は停戦成立で一定の終息を迎えたが、国民支持の低いアサド独裁政権がこのまま安定するとも見えずに、隣国トルコ・エルドアン独裁政権ともども国民の低い支持の中で何が起こるかわからない不透明情勢はある。
中東でのロシアの関与責任の重さが増したといえるだろう。それはEUの不安定さとも関係が強い。
(5)EU諸国は植民地支配の歴史からその後も中東、アフリカへの関与を強めており、そのEUの政治的混乱、弱体化は中東、アフリカ情勢にも影響を拡げることになるだろう。
英国のEUからの離脱、移民受け入れ拡大の弊害、EUでも既成政治体制への反発が強まって極右政治勢力の台頭を招いており、これまでEU体制をリードしてきた独仏の政治体制にも陰りがみられる。
ロシアがこれに乗じて中東支配を進めるのか、シリア、トルコ情勢、イスラエル、イラン情勢と流動的な側面はある。
(6)アラブの春はまだ時期尚早だったことがわかったが、EU、中東はしばらくはカオス(chaos)状態が続く様相だ。
もちろん、そこへトランプ米次期大統領の登場で米国とイランとの関係改善にも変化、後退が予測されることから、中東情勢は完全に元のもくあみに戻る可能性は大きい。
(7)そこからもう一度アラブの春がやってくるのか、米国とロシアの思惑次第だ。しかし、どうあがらってもアラブの春はやってくる。米国とロシアにイラン動向がカギだ。