いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

米国メディアの凋落。 decay of american media

2017-01-14 19:39:19 | 日記
 (1)情報化時代、社会を迎えてなぜか(新聞の持つ情報分析力、解析力、記録力、資料力を認める立場から)そして必然的に(こちらは情報を深く読み解かない上ずり風潮、記事のつまらなさから)世界的に若者中心に新聞を読まなくなって、これも必然的に新聞メディアが世界的に経営難に直面して米国主要新聞メディアが地方紙と取材、印刷共有提携で経営立て直しの活路を求めた。

 (2)そのうちやはり同様に新聞購読者の減少で経営難にある日本の全国紙も地方紙との取材、印刷業務提携を進めた新聞メディアは、それまで独自の視点、分析、取材力で情報収集、発信をして国民の知る権利に深くかかわってきた特性があり、この独自性が取材力を地方紙と共有する、委託する、提携する選択段階でメディアとしての独自性、特性を自ら放棄する、否定するものだと書いた。

 (3)その世界的な傾向、影響、風潮は昨年の米国大統領選での前代未聞のメディアの勝敗予測分析の誤りとなって現実のものとなったとみている。
 新聞メディアが正確で信頼、信用のおける情報を国民読者に伝えることが出来なければ意味もなく、メディアの存在意義そのものを失うことになる。

 昨年の米国大統領選では当時のトランプ候補の自由奔放で過激な発言、中傷を主要紙が批判して一方のクリントン候補支持を打ち出して、そのクリントン候補優勢の分析記事を発信し続けた。

 (4)本来公平、公正、平等であるべき新聞メディアがどちらか一方の候補者の支持を打ち出すことは米国の特殊事情のようで慣例となっているものだが、やはりどちらかに肩入れ的な取材思惑にとらわれることは否めない。

 情報統制、分析、解析に甘いところがあっても不思議ではなく、まして批判する候補者の発言が過激であればあるほどそれに比例して分析力、解析力が支持候補有利に偏るのはおかしくなるのは必然で、現実にそうなった。

 (5)間違った情報発信(選挙勝敗分析、予測)の言い訳として、支持候補を明らかにしない多くの無党派層(白人マイノリティ層)の動向を読み切れなかった時代のあたらしい特徴であったと伝えられたが、それをその特徴を読み解くのが情報メディアの役割、能力、特性、仕事であるはずだ。

 いい訳でもなくてメディアの自己否定にしかすぎないものだ。そこで冒頭の経営難の全国紙が独自性の高い特徴の視点の取材を地方紙と共有、提携することにしたメディア能力自己否定とつながるものと考える。

 (6)新聞メディアの経営難をどういう手法、方法論(methodology)で打開していくのかは企業利益優先、第一主義の他の産業とはあきらかに異なった立場にあることを踏まえて対応(独自取材、視点の深読み、分析の多様性つまり取材、記事の高品質性追求による信頼、信用性そしておもしろさ確保)すべきことであった。

 新聞メディアの経営難を他の産業構造と同じ論理で捉えたところで、米国メディアの敗北が決まった。日本も例外ではない。

 (7)12日のトランプ次期大統領の当選後のようやくの記者会見では、米国メディアの特定一部がトランプ次期大統領に徹底的にこきおろされて質問も拒否されたのは、メディア自己否定の足元を見られた背景もある。

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