いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ガソリン車の販売禁止。 prohibition of sale of a gasoline vehicle

2017-08-01 20:23:31 | 日記
 (1)世界的な政治劣化は議会制民主主義発祥の英国、EUにも及んでいるが、それでも国の重要な針路については国民投票で決着をはかるという正直さはやはりみられる。
 国家、国民の正直さは時として事の本質を見誤るというリスクもともなうが、国民自身が選んだものだから戻ることはできない責任政治だ。

 (2)EUはヨーロッパ政治、経済、平和の連合体の壮大な実験場としてヒト、モノ、カネの自由往来を政治理念として誕生した理想主義の連合体だ。英、独、仏のヨーロッパ政治先進体制のえい智がつくりだした理想主義連合体だ。

 多分、世界が同じような理念、理想にもとづけば政治、経済、平和で世界は国境のないヒト、モノ、カネの自由往来の理想主義国家群を構成して、世界平和に貢献する政治理念、哲学の大きなダイナミズム(dynamism)となるだろう。

 (3)しかしそのEUでも政治の貧困はEU内の財政、金融破たん国を巡って対立が続き、英国は国民投票でEU離脱を決めたパラドックス政治(paradoxical politics)だ。
 政治の理想主義が政治の理想を否定する貧困、パラドックス性だ。

 (4)そのEUで2040年までにガソリン車、ディーゼル車などの化石燃料を使う自動車の販売を禁止(prohibition of sale of gasoline vehicle)することを打ち出している国が相次いでいる。

 フランスに続き英国政府がその方針を発表し、同じ伝統車のドイツ、オランダでも同様の動き(報道)がみられる。
 化石燃料自動車産業国の米国は同調しないだろうが、日本政府はこの動きに対してガソリン・スタンド業界の全国普及への影響もあり同調しない方針を表明している。

 (5)しかし2040年といえばこれから20年余りの近未来社会であり、現在の日本車主力のガソリン車、ディーゼル車がEU、ヨーロッパ主要国で販売できないということになれば、産業構造改革、産業革命の必要性に迫られるものだけに同調しないだけではすまない。

 ガソリンは化石燃料でいつかは枯渇するもので、最近はあまり言われなくなったがガソリンに頼らない社会構造改革が叫ばれた時代もあった。

 (6)日本の自動車産業は輸出基幹産業として日本経済を支えて影響力も大きく、わずか20年余りでEU、ヨーロッパ主要国でガソリン車、ディーゼル車の販売ができないとなるとその対策に時間的な余裕はあまりない。

 電気自動車主力の産業構造改革に迫られて、しかも時間のそう多くない対策が求められる。

 (7)それにしてもEU、ヨーロッパの未来、将来の社会展望、社会構造を見越した政治判断、決断、行動、理想主義には驚かされる。
 地球環境破壊に対する未来社会への現在社会の責任を具現、推進するもので、その理想主義を主導するEU、ヨーロッパ主要国の政治力は健在だ。

 (8)日本政府のガソリン・スタンド業界擁護姿勢とはあまりに未来、将来の地球環境に背負う責任力、政治力の違いをみせつけられるものだ。

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