いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ゼロからの地震予知。 foretell the earthquake from zero

2017-08-26 19:58:34 | 日記
 (1)正にハシゴを外されるとはこのことをいう。中央防災会議の有識者会議が南海トラフ巨大地震に連動する東海地震の予知(foretell)について「予知は無理だと広く認識すべきだ」(報道)と予知前提の防災対応の見直しをここにきて指摘した。

 30年の間に80%で起こる確率のあるという専門家の判断もある東海地震は、日本で唯一観測機器を配備しての科学的観測体制が敷かれて発生2日前に地震予知情報を通知するといわれて、大規模地震対策措置法を制定して国の安全対策としている。

 (2)地震学会は11年の東日本大震災による千年に一度といわれるM9.2の巨大地震発生を受けて地震予知からの撤退を決めているが、その後も東海地震については観測機器を使った科学的地震予知体制が敷かれて発生2日前の地震予知情報の通知がなされるものと思っていた。

 ところが今回の中央防災会議の有識者会議での突然という形での地震予知から撤退であり、体制の見直し提言であった。

 (3)すでに東日本大震災で地震学会が地震予知からの撤退を表明して6年が経過していた。どうしてこの時期になったのかは明確な説明もなく、すでに地震学会では同様の結論を出しているのに理解できない。

 東日本大震災後の地震学会の地震予知からの撤退にあわせて、唯一日本で法律まで制定して観測機器による科学的予知体制が敷かれている東海地震からもの撤退では事の重大性が大きすぎて躊躇(ちゅうちょ)したのかわからないが、どこからも東海地震予知体制をどうするのかの問題意識はなかった。

 (4)今(6年経過)になって「科学的根拠がないのに対応に強制力を持たせる枠組みを残すのは無理がある」、「おかしい法律は『おかしい』と地震学会こそが言うべきだ」(報道)では、これまでの科学的地震予知体制継続は何だったのか大いに疑問だ。

 事は学会、有識者会議の専門的見地の問題だけでなく、国民、住民の安全、生活情報にかかわる重要情報に直接かかわる問題なだけに、東日本大震災で地震予知から撤退して6年経過したあとの東海地震からも予知撤退すべきだとの有識者会議からの指摘では時系列的にもおかしい。

 (5)地震学会の体制が替わり、有識者会議の構成も替わっての方針転換なのか、明確な説明とこれまでの発生2日前に地震予知をする科学的観測対応が敷かれていたとする技術的、科学的根拠(有識者会議が根拠がないといっている)についてわかりやすい説明が必要だ。事は国民、住民の安全、生活情報に対する信用性の問題だ。

 (6)といっても、専門家会議が地震予知ができないと言っている以上期待することはできないので、地震災害国日本の国民、住民はどう地震から身の安全、生活を守ればいいのか、もう一度ゼロ(foretell the earthquake from zero)から考え直さなければならない。

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