(1)13日安倍首相は9月の総裁選を目指して自民党大阪府連との会合に出席した。森友、加計問題で次々と疑惑文書があきらかになり窮地に追い込まれている安倍首相だが、大阪で会見に応じた安倍首相はひとごとのように問題のウミをすべて出し切って体制を立て直さなければならない趣旨発言をしていた。
問題のウミをすべて出し切れば体制立て直しは安倍首相ではないと思われるが、問題責任をどう考えているのだろうか。大阪では憲法改正に前向きな日本維新の会とは良好な関係を持ちたい安倍首相だが、今回は総裁選で支持が必要な自民党大阪府連の顔を立てて日本維新の会の目指す大阪都構想に否定的な発言(報道)をしたといわれる。
(2)自民党大阪府連と日本維新の会は選挙などで対立関係にあり、これまで安倍首相が憲法改正に前向きな日本維新の会に肩入れする発言が多く、大阪府連には不満もあったといわれる。
今回は日本維新の会が再度進める大阪都構想に対して安倍首相が否定的な発言をして、大阪府連の顔を立てて9月の総裁選の協力を期待して意欲を示した格好だ。
(3)大阪都構想実現には行政組織、機構改革がともなう法改正が必要で国会での承認が必要であり、安倍首相の意向、判断は大きな影響力を持つものだが、大阪都構想は地方自治(local self-government)、住民自治の観点から大阪府民がまず判断することであり、安倍首相が前もって大阪都構想に否定的、反対の考えを示すのは地方自治、住民自治に対する出過ぎた態度といえる。
安倍首相は前回橋元大阪市長体制での大阪都構想では肯定的な考えを示していただけに、政治局面によって地方自治、住民自治に関与して対応を変える姿勢には疑問が大きい。
(4)そもそも地方創生を掲げて担当大臣まで設けて地方活性化を重要政治課題としてきた安倍首相が、地方自治の目指す行政組織、機構改革に否定的な考えを示すなどとは政策自己矛盾であり、地方自治、住民自治への強圧的な関与といえる。
総裁選を目指した政治的誘導発言であり、国会で紛糾している森友、加計問題の本質的政治構造問題、手法がうかがえるもので、自己利益、都合のためならこの期に及んでも反省も責任感もみられない安倍首相の保身対応だ。
(5)冒頭のウミを出し切っての体制立て直しのひとごと発言は何だったのかの元の木阿弥の利益誘導政治の露出だ。安倍政権に自浄能力、回復努力がみられない現状では、当面危機管理内閣(risk management ministry)で体制の立て直しが必要だと書いたが、相当の覚悟が必要だ。
国内政治の堕落、腐敗の間に、外交問題でも中国、ロシア、北朝鮮をとりまく政治環境は大きく動いており、米国は世界経済戦争を仕掛けて保護主義政策をさらに強化している。
(6)化学兵器使用疑惑のシリア情勢を巡っては、米国がシリアに対してミサイル攻撃を実施して不安定さを増している。日本だけがカヤの外という状況も考えられて、政治、外交の弱体化は油断を許さないものとなっている。
問題のウミをすべて出し切れば体制立て直しは安倍首相ではないと思われるが、問題責任をどう考えているのだろうか。大阪では憲法改正に前向きな日本維新の会とは良好な関係を持ちたい安倍首相だが、今回は総裁選で支持が必要な自民党大阪府連の顔を立てて日本維新の会の目指す大阪都構想に否定的な発言(報道)をしたといわれる。
(2)自民党大阪府連と日本維新の会は選挙などで対立関係にあり、これまで安倍首相が憲法改正に前向きな日本維新の会に肩入れする発言が多く、大阪府連には不満もあったといわれる。
今回は日本維新の会が再度進める大阪都構想に対して安倍首相が否定的な発言をして、大阪府連の顔を立てて9月の総裁選の協力を期待して意欲を示した格好だ。
(3)大阪都構想実現には行政組織、機構改革がともなう法改正が必要で国会での承認が必要であり、安倍首相の意向、判断は大きな影響力を持つものだが、大阪都構想は地方自治(local self-government)、住民自治の観点から大阪府民がまず判断することであり、安倍首相が前もって大阪都構想に否定的、反対の考えを示すのは地方自治、住民自治に対する出過ぎた態度といえる。
安倍首相は前回橋元大阪市長体制での大阪都構想では肯定的な考えを示していただけに、政治局面によって地方自治、住民自治に関与して対応を変える姿勢には疑問が大きい。
(4)そもそも地方創生を掲げて担当大臣まで設けて地方活性化を重要政治課題としてきた安倍首相が、地方自治の目指す行政組織、機構改革に否定的な考えを示すなどとは政策自己矛盾であり、地方自治、住民自治への強圧的な関与といえる。
総裁選を目指した政治的誘導発言であり、国会で紛糾している森友、加計問題の本質的政治構造問題、手法がうかがえるもので、自己利益、都合のためならこの期に及んでも反省も責任感もみられない安倍首相の保身対応だ。
(5)冒頭のウミを出し切っての体制立て直しのひとごと発言は何だったのかの元の木阿弥の利益誘導政治の露出だ。安倍政権に自浄能力、回復努力がみられない現状では、当面危機管理内閣(risk management ministry)で体制の立て直しが必要だと書いたが、相当の覚悟が必要だ。
国内政治の堕落、腐敗の間に、外交問題でも中国、ロシア、北朝鮮をとりまく政治環境は大きく動いており、米国は世界経済戦争を仕掛けて保護主義政策をさらに強化している。
(6)化学兵器使用疑惑のシリア情勢を巡っては、米国がシリアに対してミサイル攻撃を実施して不安定さを増している。日本だけがカヤの外という状況も考えられて、政治、外交の弱体化は油断を許さないものとなっている。