いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

次期総裁展望。 desire for next president of LDP

2018-04-20 19:55:21 | 日記
 (1)岸田政調会長が9月の総裁選に意欲を示した。外相で安倍政権に貢献して禅譲を期待しているともいわれているが、安倍政権が窮地に立たされている中で危機感のあらわれの総裁選への意欲なのかもしれないが、安倍政権とのつながりの深さもあって国民人気は高くはない。

 メディアの直近の世論調査で自民党次期総裁に誰がふさわしいのか尋ねたところ、1位が石破茂議員(26.6%)、2位が小泉進次郎議員(25.2%)、安倍首相が3位(18.3%)となった。安倍首相は別の世論調査でも国民の過半数が次期首相に望まないと答えており、昨今の政治の堕落、腐敗への反発が大きい。

 (2)石破議員は本人の信条への信念は貫いているのだろうが、憲法改正では国を守るのに戦力、交戦権が制限されるのはおかしいとして第9条の戦力不保持、交戦権を有しない規定の削除を求めており、また北朝鮮の脅威に対して核兵器の開発に言及して政治理念的には保守志向が強く、このままではアジア諸国との協力関係が悪化し欧米諸国からも警戒感をもって迎えられ国際関係が緊張する懸念がある。

 国内的にも平和憲法の精神に賛成の高い国民の理解を得るのはむずかしく、政権運営ということになれば修正が求められることになるだろう。

 (3)小泉進次郎議員は石破議員に近い支持率を獲得しているが政権構想など聞いたこともなく、若く父親譲りの歯切れのいいフレーズで国民的人気が高いことの反映だろう。小泉元首相も最近の講演で安倍総裁(首相)の3選はない趣旨のことを述べて新総裁誕生の可能性に言及していた。

 その小泉議員は若手議員10人と勉強会を発足させて、地方議員のなり手不足のために議員年金を復活させる法改正に反対する意思を主張している。小泉議員は「農業など人手不足の他の業界でも年金の強化という声はない」(報道)として、「国民の理解を得られない」(同)としている。

 (4)社会保障の財源不足で国民の年金は支給年令を先延ばしして支給額も減額されている現状の中で、地方議員の議員年金の復活は時代に逆行して事情はあっても議員特権だけは優遇されるでは理解されない。

 地方議員のなり手不足対策は置いといて、ここでは地方議員の将来にわたる収入保障を議員年金を復活させて身分保障をしようという法改正に反対するなら、まず国会議員の定数、報酬削減について自ら身を削る対策について論ずべきで、比較政治資金に余裕のある国会議員が模範を示してなり手不足に悩む地方議員の政治資金不足について議員年金に代わる収入保障について考え、提案することが必要だ。

 (5)その前提として国会議員の定数、報酬削減はすでに国会で取り組むことが決まっていながら、利害当事者の議員の自己利益優先で一向に実現できていない中で地方議員の議員年金実現には反対するというのは偏向(bias)思想だ。

 冒頭世論調査による次期自民党総裁にふさわしい人選も、政治思想、理念よりは社会露出度、話題、人気、好感度に左右影響されるランクであり、それは政治側の責任も大きいが国民(主権者)としても政治に対して応分のふさわしい関心、考え、判断を備え語るべき必要性が高くなっている。

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