いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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ボクサーの健康障害。 an obstacle of health of the boxer

2018-04-26 19:57:17 | 日記
 (1)処分というのは当該者がすでに社会的制裁を受けている場合には、あえて処分を免除するとか軽減するというのが世の常、方程式であるが、先日のボクシング世界フライ級タイトルマッチでチャンピオンの比嘉大吾選手が体重オーバーでチャンピオンタイトルをはく奪された件で、日本ボクシングコミッションは比嘉選手にライセンスの無期限停止処分とファイトマネーの20%制裁金(報道)を科す処分を下した。

 本人は戦わずして体重管理の不行き届きという自己責任ですでにチャンピオンタイトルをはく奪されており、大きな代償を払っており、さらに追い打ちをかけるようにライセンスの無期限停止処分を科すというのは冒頭のような世の常、方程式にそぐわない過酷な過分な処分だ。

 (2)比嘉選手は強烈なパンチ力、攻撃力で強いチャンピオンの印象があり、それが体重オーバーで戦わずして敗れたということでプロボクシングの社会的信用を著しく損ねたことが処分の理由だった。

 たしかに世界チャンピオンとしての名誉と多額のファイトマネーを必要な体重管理の不行き届きで戦わずして失うということ自体が理解できない不可解な意識行動であり、ファンの期待を裏切ったその責任は大きい。

 (3)体重管理は数か月かけて世界戦の前日計量、当時試合に向けて計画的、科学的、栄養的に準備して段階的に落としていくもので、通常は途中で異常が起きれば気がつけば何らかの有効な対応、対策を打つ、立てるもので、そのまま体重が落ちないなかで前日計量に臨むというのはチャンピオンとしての名誉、ファイトマネーの比較代償効果の大きさから考えられない行動だ。

 (4)日本ボクシングの世界戦で2回も続けてチャンピオン(ひとりは外国人チャンピオン)の体重オーバーでタイトルはく奪が続いており、異変は起きている。
 ボクシングの体重管理、減量の厳しさ、大変さはファイティング原田さんの頃から巷説伝えられてきて、常人には理解しがたい想像を絶する苛酷なものだ。

 やはり体重を落として階級を下げて体格の有利さ、強みのアドバンテッジ(advantage)のなかで闘うというセオリーに根差したものだが、その階級でチャンピオンになれば一応の目的は達成されて苛酷な減量の苦しみから逃れて階級を上げて闘う自信、願望が強くなることは、減量が苛酷な分、比例して大きくなるのは人間の欲望というものなのだろう。

 (5)近年チャンピオンが階級をあげて複数の階級のタイトル獲得という傾向にあることと無縁ではない、欲望、願望に負けた2回続けての世界チャンピオンの体重オーバーによるタイトルはく奪ではないのか。

 日本ボクシングコミッションは興業収益、人気マッチメークに偏向(bias)してチャンピオンの体重オーバーをボクシングの社会的信用を著しく損ねたと自己都合的にいうが、ボクサーの苛酷な限界を超えた減量による健康障害(an obstacle of health of boxer)という大きな問題、課題に向き合わなければならない。

 (6)ボクサーの健康データを緻密に管理しているのだから、減量は体重、体脂肪の何十%内、までと規制して階級を決めるボクサーの健康管理、健康を守る安全管理方式が必要だ。

 ボクサーが苛酷な減量の代償として将来の健康被害を受けることがあってはならない。

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