いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

謝罪と悪夢。 apology and nightmare

2019-02-15 20:01:00 | 日記
 (1)韓国国会議長の要職にある議員が元慰安婦問題の解決に天皇の謝罪(apology)を求めたのには、まず外交辞令を欠く発言として首をかしげたが、文大統領を頂点とする韓国政治の統治能力に疑問を持たせるもので最近の日韓関係の悪化はそれぞれの分野、立場の人たちが思い思いに不満、考えを率直に披露、発言していることの混乱が強く伝わるものだ。

 (2)本来、外交関係は国と国を代表する指導者同士、あるいは外交担当機関同士の話し合い、主張で問題を協議するものでなければ収束できるものではない。
 そうして一旦は日本政府と韓国政府が合意した問題を韓国の民間団体、国会議長が問題提起をしなおすというのは、あるいは韓国軍艦船のレーダー照射で自衛隊哨戒機と軍事衝突寸前まで緊張するというのは前述のように外交辞令を欠き、韓国の国内統治が効いていない基盤混乱を示すものだ。

 (3)最近の日韓関係の対立、混迷を受けて両国外相同士が話し合いを重ねているが、問題解決に向かわないのは韓国国内の政治統治能力が十分に働いていないものであり、外相同士が国外の会議にあわせていくら話し合っても外相同士が国外で話し合うということ自体が問題解決につながらないごまかし対応でしかないことを示している。

 今は文大統領もこれらの問題で韓国を代表して日本政府と話し合う、協議する気持ちはないようだから、レーダー照射事件のように日韓双方がああ言えばこう言うで日本側がこれ以上言及しない、相手にしない方針といわれてその後表面化していないが、米国を挟んで日米韓同盟関係にある隣国同士としては放置しておいていい状況ではない。

 (4)と、今度は日本に目を向けると、安倍首相が2月の自民党大会で厳しい戦いが予想される夏の参院選について再び悪夢(nightmare)のあの民主党政権に戻ることは許されない趣旨発言をして、通常国会の衆院予算員会で当時の民主党政権副総理だった岡田克也議員が安倍首相に同発言の撤回を強く迫り、これに安倍首相は「取り消しなさいといわれても取り消さない。言論の自由がある」(報道)と反論し拒否したことが話題になった。

 (5)自民党大会という自党をとりわけ鼓舞する大会で安倍首相得意の野党こきおろし発言であったが、閣僚経験者からは「相手を悪者にする言い方は、聞いている方がどう感じるのか」(報道)と述べているようにこれでは前出の韓国国会議長発言と変わりがなく、こちらの方もあきれるばかりの国会非難応酬で代わり映えがない。

 パラドックス(paradox)として安倍首相にも韓国国会議長の発言が理解できるのでないのかのレトリック(作文 rhetoric)を感じる。

 (6)そこで冒頭の天皇の戦争責任論はこれまでも登場してこなかったわけではないが、当時の占領国米国も日本政府も深入りはせずに不問にして、現在の天皇制は直接政治にかかわらない象徴天皇制にかわっており、当時の統帥権天皇権威の軍国主義を引き合いに現在の象徴天皇を政治利用するするのは無理があり、韓国国会議長には考え直してもらうしかない。

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