いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

末路。 the last days of person

2020-06-19 20:22:16 | 日記
 (1)政治家が「これ」をやったら絶対「ダメ」という典型の河井前法相夫妻議員の買収容疑の逮捕だ。発端は選挙カー・アナウンサーに対する支払いの公選法規定上限(1万5千円)を超える支払い(3万円)疑惑で、一部ではそうしないと人員確保が難しい時代ともいわれて変な同情論も言われたが、その後河井夫妻が妻が立候補した昨年参院選で2570万円で票のとりまとめに動いたという買収疑惑になり、国会閉会に合わせて2人が同容疑で逮捕された。

 (2)法相経験者の逮捕も夫妻議員そろっての逮捕も初めてといわれるが、驚くこともない今日的政治事情だ。安倍首相は大臣任命にあたっては適材適所と言うが派閥の意向の順送り人事の中でたまたま法相が割り当てられただけで、法治国家、社会正義、規範(paradigm)に長(た)けた議員として法相に起用されたわけではないのは一目瞭然であり今回の容疑事案になった。

 (3)河井夫妻議員は夫・克行氏57才、妻・案里氏46才と分別盛りの中にあり、今回の買収疑惑でいわれるようなこと(地方議員94人に2570万円配布)をやれば秘密にして覆い隠すことなどむずかしいことはわかっており、事件性からみれば驚くべき幼稚さといえる。

 2人は「不正行為はしていません」、「裁判では勝ちます」(報道)と容疑を否認しているといわれるが、東京地検特捜部などは捜査で夫妻自宅、事務所から「現金の提出先が記されたリスト」など押収しており、「不正行為はしていません」がどこまで続くのかコロナ感染社会前の昨年の事案でありまさか地方議員の生活給付の支払いではもちろん済まない。

 (4)多分に安倍首相、官邸(内閣官房)に近い河井前法相がその威光、政治力を背景に不正(があったとすれば)が表に出ないと見込んだか、安倍1強政治手法の横暴、矛盾が恐れ多くも恐れずに典型例のように出てきたといえる。

 安倍首相にも通じる(桜を見る会疑惑、黒川検事長定年延長問題、憲法改正)ことであるが、政権欲、権力欲、支配独占力、顕示欲が「政治」と見切った人間の無分別な末路(the last days of person)をみる思いだ。

 (5)政治家の言葉の軽さだけでなく、行動の軽さが国民主権、議院内閣制、民主主義政治の危機を招いている。

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