いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政治を甘やかす裁判。 trial to spoil politics

2020-06-15 20:56:50 | 日記
 (1)3年前森友、加計問題で野党が臨時国会の開催を要請したが、安倍政権がこれに応えずに98日後にようやく国会召集したことが野党の質問、審議の権利を妨げることになるのかの損害賠償裁判で、沖縄地裁は「内閣には国会を召集する憲法上の義務がある」としたが損害賠償については請求棄却した。

 (2)憲法53条の規定(衆院か参院の議員4分の1以上から要求があれば内閣は臨時国会の召集を決定しなければならない。『時期についての定めはない。』)に沿った判決で目新しいものではないが、安倍政権が98日間国会召集に応じなかったことについては司法判断は示さなかった。

 (3)1票の格差問題では地裁、高裁では違憲状態判決が続き、高裁では違憲との判決も出る中で、選挙結果については国政に混乱を招く趣旨として取り消しを求めないのがこれまでの裁判所の判断、判決であり、こうした司法、裁判所の政治に配慮した姿勢が政治、政権を甘やかし(trial to spoil politics)、おごり、増長、横暴、堕落を許してきた要因だ。

 (4)辺野古移設問題では沖縄県が国、政府の方針に反対できないとの判決で、日米安保、同盟関係強化に配慮した判決が出されている。国家的危機では政治、政府は対策実施に集中すべきか、国民的合意形成の国会議論、審議をすべきかと書いたが、どちらにせよ国会による予算、対策、方針を議論、審議して国、国民一体感をはかり、目指さなければならずに国会の役割、使命は大きい。

 (5)冒頭のように野党の要請にも安倍内閣が98日間臨時国会を召集しなかったのは、内閣の国会召集の憲法上の義務に照らして時期について定めがないからといって許容される範囲のものかどうか、司法、裁判所として判断基準を示して適正に判断すべきことである。

 それが司法、裁判所の使命、役割、判断でなければ社会正義、パラダイム(paradigm)が守れない、維持できないことになる。

 (6)政治、政権は国民が選んだものであり、どんな政治、政権であっても尊重されなければならないが、不正、行き過ぎ、不始末、偏向があれば憲法、法律に基づき適正に判断するのが司法、裁判所の役割、使命であり、政治、政権、国民に配慮、遠慮があってはならない。
 

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