(1)JAXAから小型月着陸実証機「SLIM」(スリム)が月着陸に成功したとの一報では、それまでロケット打ち上げ失敗が続いておりすぐに本当かどうか疑心暗鬼のところがあったが、今日公表のSLIMから離された小型ロボットがとらえた月表面に前に傾く形で月面に降り立っているSLIMの画像を見て月着陸を確信した。
(2)報道によると誤差約3~4メートル(これまでの記録は数キロ~数十キロ単位)の高い確率のピンポイント着陸の精度の技術だった。今後はさらに月の謎を解く重要ポイントへの着陸が技術的には可能になって「『行けるはずがない』と思うことができなくなった」(JAXA関係者)として、人間の眼でもはっきり大きく見える唯一の星の月の解明に期待が大きくなった。
(3)しかし50年前の米国の人間を月に送りこんだアポロ計画で宇宙服を着た宇宙飛行士が一面ホリゾンタル(horizontal)まで砂地の月の表面を見た時と同じ、SLIMが送ってきた画像ではゴツゴツとした岩場に砂山の光景がひろがりとても人間が行くような場所ではないのが第一印象だ。
(4)地球から人間の眼でもはっきり、大きく見える「隣り」の星がこの地球とはまったくかけ離れた「星」であることが宇宙の不可解な不思議さをさらに大きくした。
地球の成り立ち、月の成り立ちがどういうもので、月と地球が「引力」でつながっている間柄でありながら、表面はまったく異なる成り立ちなのにはあらためて驚かされる。
(5)月にもかって水があったとみられる「海」の部分(跡)があり、生物が存在しうる可能性もあったことから、今後の重要ピンポイント探査に興味と関心はある。
人間が生物など生存、存在して陸地、海が存在して空気があり、雨、雪は降り風が吹き、氷の世界も灼熱の大陸もある地球の宇宙の中でも大きく眼に見える「隣り」の月は人間が住めるような環境にない、荒涼とした表面の月があるという不思議の宇宙の謎解きがいつか答えを出せるのか、一歩始まったといえる。