(1)パーティというものは主催者も参加者も差し引き「ゼロ」経費が前提で、親交、友好を温め合うというのが本来的な趣旨と理解している。政党派閥の政治資金パーティは政党派閥を代表する実力政治家群の「顔見世興行」(a show performance)で参加者、支援者を集め「ご祝儀」を集めるという、政治活動とは何ら関係のない利益共有、共同関係の強い営利目的の集会行事だ。
(2)政治資金パーティでは主催者側は飲むものも飲まず、食べるものも食べずに(報道)経費を浮かして多額の資金を集める。「顔見世興行」なので人(投資者)は集まり、カネも集まり参加者は「見返り」(政治的恩恵)も期待して投資して金権政治の始まりであり、政治家の汚職につながる温床要素も大きい。
(3)自民党のパーティ券裏金問題はノルマを超えた金額を議員にキックバックして収入として計上せずに、何に使ったかはあきらかになっていない。「ご祝儀」と「見返り」の関係で「オモテ」には出せない「裏ガネ」で、政治資金規正法で義務付けられている20万円以上の出資者の「名前」も「オモテ」に出せずに「不記載」として今回告発を受けて東京地検特捜部の捜査を受けて国会議員3名が逮捕されて会計責任者ともども起訴され、国民批判を受けて派閥解消に大きく政治的流れを変えた。
(4)長年、自民党派閥はパーティ券収入裏金を政治資金収支報告書に不記載として処理するという「初歩的な不正」をくり返して、投資者側の会計処理との付け合わせの収支報告なのでわからぬとは到底思えないあきれた会計処理で、これは長期政権の「おごり」であり、「支配権力」による国家、国民絶対統治の優越性、上位性の結果でしかない。
(5)国民にはわかるはずはないとの不正の常習性、無関心であり、政治家の「顔見世興行」によるカネ集めという手段を選ばない金権体質にあってはならない政治家の特権意識の無謀さがみえる。
政治家は国民主権名目の民主主義の裏、陰で美味の「政治とカネ」におぼれて、堕落していった。