いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

若手議員の反乱決起。 start up a rebellion of young members of the diet

2024-02-02 20:18:28 | 日記
 (1)政治資金規正法は虚偽記載については会計責任者を処罰対象とし、会計責任者と共謀した議員を罰する。今回の自民党派閥パーティ裏金問題では安倍派の3議員が逮捕された。東京地検特捜部が逮捕の対象基準としたのが裏金3千万円以上といわれて、過去の判例、事例に従ったものとみられる。

 (2)裏金3千万円は逮捕され、2千9百万円は逮捕されないという矛盾はあるが、裁判は判例主義をとっており過去事例との整合性、正当性を考慮したものといえる。3千万円は逮捕され2千9百万円は逮捕されないというのも不公平、不公正でおかしなことで、不正手段としての裏金問題を捜査対象とするなら極端にいえば1円単位でも捜査対象にすることが公平、公正な捜査といえるものだが、それでは必ず「とりこぼし」が出て全容解明はむずかしく、かえって不公平感が生まれ過去の判例にもとづき「悪質性」の高い高額裏金議員(3千万円)を対象に逮捕したとみられる。

 (3)逮捕、起訴というのは犯罪構成要件の立証とともに犯罪抑止力、効果の意味もあり、場合によっては(共謀性立証による)特に悪質性、意図性の高いものを言葉は悪いが「みせしめ」的に逮捕したとも受け取られる。

 (4)従って出てきたのが、3千万円と2千9百万円ではどう犯罪性、意図性に違いがあるのか、犯罪法定主義の良識的判断から裏金疑惑議員を多く抱える安倍派では若手議員から裏金にかかわり逮捕から(3千万円未満)逃れた、外れた派閥幹部らに対して「離党」、「議員辞職」を求める動きが出てきて、逮捕議員との「わずか」な差の議員責任、政治責任を求める動きだ。

 (5)これはこれで、これまでに派閥内ではみられなかった動きであり、裏金ノルマの対象にならなかった若手議員には派閥幹部が政治資金を裏金として不正に独占し蓄財(あるいは使用)していたことへの特権的、差別的派閥支配体制に対して、これまで安倍派中心に90人以上、数年間で総額数億円という金額、人数の多さもありさすがに黙認、ただ従うだけの従順性ではなく、批判、抗議の直接行動となったものと考える。

 (6)何より裏金金額の多少で罪に問われ、逮捕され、わずかの差でも逮捕されない不公正、不公平にさすがに政治的には認められない若手議員の民主主義、自由主義の倫理観(ethical)、道徳観念の反乱決起だ。
 誰であれ、おかしいと思うことに信念をもって声を上げ、行動することは大事だ。

 

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