いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

無所属のプーチン。 Putin of an independent

2024-02-12 20:22:20 | 日記
 (1)11月の米大統領選の前に露大統領選は3月に実施される。唯一対立候補とみられていた反戦主張の改革派政党「市民イニシアチブ」の候補者が必要な候補登録者(10万人以上)の15%に不備があった(報道)として立候補を認められなかった。事実上のプーチン大統領の信任投票で、圧倒的な再選勝利を印象づけるものとみられる。

 (2)プーチン大統領は「無所属」(an independent)での立候補ということで、露全土にわたる広い、高い支持を強調しようという意図、思惑が見える。意外だったのは「共産党」候補が「野党」で同じく「自由民主党」候補もいる(報道)という何やら政党構成が日本の政治とよく似ているのには驚いた。

 (3)共産党が野党というのもソ連時代とは一線を画しており、自由民主党があるのも比較対象として対外的に欧米自由主義より現政治体制が優位だと印象づけるようにもみえる。プーチン大統領も予定どおりに当選すればどこか公認の政党に所属するのかわからないが、露全土で政党を超えて実権を掌握するという意味では意図的に「無所属」のままということも都合のいいこともあるのだろう。

 (4)「プーチン大統領独裁国家」ということで、露の政治、外交、軍事、経済がプーチン大統領「ひとり」の意向で決められている実体国家構造がよくわかる政治構造ではある。共産党が野党で自由民主党もあるということでプーチン大統領が無所属で選挙に出るところも日本の政治構造とよく似ていることからもっと日露の関心、交流があってもいいようなものだが、広く政治に門戸が開けられているとのあまりに「出来すぎ」ている印象があり実体国家像との違いが大きい。

 (5)従来の連邦制のソ連時代は共産党書記長、第一書記が実権を握っていたのでソ連解体で露になって政治構造も変えられたと考えるべきなのだろうか、プーチン大統領が「無所属」で選挙に出るというのもプーチン大統領独裁国家として「ある」ようで変化、改革を強調しているようにもみえる。

 (6)とはいえ有力な候補者を排除してプーチン大統領自身の信任投票を演出するところに専制国家、権威主義の実体国家像が見えてくる。プーチン大統領は大ソ連邦復活を唱えて、NATO加盟を目指す旧ソ連のウクライナ侵攻を始めたと言われている。

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