いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日本社会の健全性。 wholesome society of japan

2018-04-24 19:56:27 | 日記
 (1)虚偽公文書作成で告発されて大阪地検が佐川前国税庁長官(前理財局長)から任意で事情聴取(報道)した。報道によると佐川前長官は財務省決裁文書の改ざんへの関与を認めているといわれる。

 しかし、大阪地検はすでに書いたように改ざんが決裁文書の本質を変えるものではないとして立件は見送る方針といわれる。
 司法上は改ざんが犯罪構成要件を満たすものではないと判断されることから、パラドックス(paradox)として改ざんは「政治的」意味合い、目的を持つものであることが立証されたといえる。

 (2)佐川前長官としてはこれで訴追の恐れがなくなったわけだから、再び国会で佐川前長官の証人再喚問を実施して司法が出来ないなら国会で改ざん事実の解明、究明をしなければならない。

 決裁文書が改ざんされて、そのことについてどこでも原因究明、責任があきらかにならないなどということがあっては、行政パラダイム(paradigm)が崩壊して日本社会の正義のパラダイムが成り立たなくなる重大事態となる。

 (3)世の中は政治家、官僚の枚挙にいとまがない不始末、無分別発言、記憶が問題となり、当人たちは記録文書が公表されても言ったことがない、会った記憶がないとかシラを切り、ゼネコンはリニア中央新幹線工事で談合をくり返し、沖縄辺野古移設工事の海上警備ではゼネコンから委託を受けた警備会社が人数水増しの7億円の過大請求をしていたことがあきらかになっている。

 (4)政治も社会もゼネコンも日本社会全体を覆う「ごまかし体質」社会だ。その象徴としての森友、加計問題での「決裁文書改ざん」であり、新設学部建設の「首相案件」で、解明、究明、根絶のためには佐川前長官の国会証人再喚問に柳瀬元首相秘書官の国会招致が必要だ。

 昭恵夫人もこのまま隠れて(安倍首相の訪米には同伴したが)無言を貫くことは、それでも安倍首相が目指す9月の総裁3選には支障となるものだ。

 (5)安倍首相にはこんな世の中にした責任があると国民の過半数が認め(世論調査)、その安倍総裁(首相)の3選を経済界の70%が支持(報道)しているというから、さらに国民の過半数が交代した方がいいと答えている世論からはかけ離れた政治、経済であり、これでは日本社会の健全性(wholesome society of japan)は保たれない。

 これほどまでに国民と政治、経済がかけ離れた日本社会は異常であり、パラドックスとして国民がつくり出したものでもある。

 (6)そもそも出発点は安倍政権の重要政治課題(特定秘密保護法、安保法制、共謀罪)に国民の過半数がことごとく反対しながら、経済優先第一で安倍内閣支持率が比較安定止まりしてきた格差社会の是認に起因している。

 政治も経済も国民の足元を見透かしてのやりたい放題社会で「ごまかし体質」がわがもの顔で横行している。
 もちろん国際政治も似たり寄ったりで、金正恩委員長だけを非難できない。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北朝鮮の透明性。 transparency of north korea

2018-04-23 19:52:00 | 日記
 (1)北朝鮮の金正恩委員長が中央委員会総会で国内向けに「もはやわれわれにいかなる核実験や中長距離ミサイル、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射も必要なくなり、北部核実験場もその使命を終えた」(報告要旨報道)と宣言した。

 「核兵器のない世界の建設に積極的に寄与しようとするのはわが党の平和愛好的立場である」(同)とも述べている。金委員長の訪中で中国に対して述べた趣旨の「核兵器のない世界の建設」という核保有国にも応分の相応の負担を求める意思も示したものと受け止められるものだ。

 (2)国連安保理での北朝鮮への経済制裁強化の効果とともに、米国トランプ大統領が米朝首脳会談実現に向けて積極的対応姿勢をみせたことで、金委員長としても一定の成果が得られたことに対するこれまでの姿勢、方針転換の表明だ。

 もちろん北朝鮮の一方的な転換方針だけでなく米国の北朝鮮敵視政策の方針転換を求めるものだけに、方針転換は一夜にして元に戻ることも考えられて定着したものではない。

 (3)核保有大国の既得権益保護による都合のいい後発核開発国の北朝鮮の核廃棄の圧力の不条理、不合理さ(unreasonableness)だけに不平等性は残る。米朝交渉を有利に導こうとする北朝鮮の意図が出たもので、これで朝鮮半島が非核化する保障はない。

 今後北朝鮮が国際社会の非核化の検証、査察をどう受け入れられるのかまったく不透明なだけに、北朝鮮の方針転換の実現には課題、問題も多い。

 (4)直近の世論調査で安倍内閣支持率が30%に急落して自民党支持率とほぼ同じの危険水域に突入して、安倍首相に責任ある64%、総裁を代わった方がよい59%の窮地の安倍首相にしては、米朝首脳会談でトランプ大統領が取り上げると約束している拉致問題がどう動くのか政権浮沈の拠り所と期待するしかない状況といえそうだ。

 (5)北朝鮮は拉致問題は解決済みとの従来の方針を主張して、それでも一応調査ぐらいの対応、協力はすることは考えられるが、非核化ほど米朝間での確約問題とはしないだろう。

 日本国民としては拉致問題が進展することを願うばかりだが、せめて日本政府との交渉、話し合いのプロセスをトランプ大統領がつけてくれることに期待したいところだ。
 ここにきて安倍首相も盛んに当時自民党役員として小泉首相と訪朝して拉致問題の当事者専門性を自認して、自らの手での拉致問題解決を主張しており、政権浮上とあわせて絶好の機会ととらえているのではないのか。

 (6)日朝首脳会談の実現は不透明なだけに、米朝首脳会談への期待は大きい。米朝首脳会談と北朝鮮経済制裁強化との関係も微妙だ。北朝鮮非核化の見返りを巡って重要課題となる。

 北朝鮮金委員長としては念願のトランプ大統領との首脳会談の実現を受けて国際社会に存在感を示したいところで、それはそれで北朝鮮の孤立化よりは国際社会の枠組みに加わることで北朝鮮に透明性(transparency of north korea)を持たせる効果は期待可能だ。

 (7)この北朝鮮の透明性確保が拉致問題の進展、情報に重要だと考える。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハッピー・トゥギャザーもう一歩。 one more step for the happy together

2018-04-22 22:39:45 | 日記
 山あり谷あり、これも人生のhappy together , here comes the sun , with a little help from myfriend の昨日のパルテノン多摩での財津和夫さんの感謝祭コンサート(thanks gratefull concert)だ。

 全編、財津和夫さんのラブ・バラッド(ballad)の美しいコンサートだった。財津和夫さんは昨年の大病公表からの回復でまだ長く立って歌うことができないということで、背もたれのついた回転いすに座ってのコンサートなので、あっている歌とそうでない歌、いい歌とそうでない歌のひらきがあるコンサートでhappy togetherにもう一歩(one more step)のジョージ・ハリソンのhere comes the sunがすばらしい印象的なコンサートだった。

 約束、誰が許すの君のわがままを、たしかな愛はすばらしかった。「誰が許すの君のわがままを」はCDではそうでもなかったが、ライブ・アレンジではメロディラインの美しさ、斬新さが映えて印象的な歌になってたのは、ライブに強い財津さんの楽曲力の特徴がみえた。
 姫野達也さんがオープニングからキーボードで参加して、それがステージ奥の位置でよく見えなくて、楽器構成音に深みが感じられたのはそのせいだったのは後でわかった。

 前半の楽曲構成がこれまでになく(これまでと比較して)すばらしく、比較して後半はもう少し財津さんの歌がほしかった消化不良のコンサートになった。
 全編、財津さんの美しいメロディ・ラインのバラッドで、冒頭のようなビートルズなどの財津さんの感謝を込めた意味を示唆する特徴のある詩(lyrics)の作品を並べた構成だった。

 財津さんは髪をクリーンカットして顔も少しほっそりとしてそれだけ精かんにもみえて、しかし終始回転いすに座って歌うという重さもあって、どこか気持ちがブレークスルーできないもどかしさも感じられた。
 それにぴったりの曲もあれば、「サボテンの花」はやはり立ってギターを抱えてリズミカルに歌う躍動感(曲想とは違うところが評価された)がふさわしく、物足りなかった印象はある。

 今回は大病から回復した財津和夫さんの回復試行あいさつ感謝コンサートと受け止めて、むしろ財津音楽のラブ・バラッドの構成、思い、美しさを存分に受け止めるコンサートと感じた。
 最近の財津さんは70才を迎えて、商業主義に流されずに歌いたい曲を歌いたいように歌うコンサート中心でその流れとしてのコンサートだ。

 財津さんのボーカルは聞きごたえのあるものではあったが、大病前の人並み外れた馬力感はまだまだで手探り間も感じられて、それは今後回復がさらに進めば聞ける楽しみでもあり、楽しみはこれからだ。
 やはりギターを抱えた姿、歌がとても素敵で、仕草が似あっている財津さんだ。

 山あり谷あり、それが人生だと教えてくれる財津和夫さんのコンサートだ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

次期総裁展望。 desire for next president of LDP

2018-04-20 19:55:21 | 日記
 (1)岸田政調会長が9月の総裁選に意欲を示した。外相で安倍政権に貢献して禅譲を期待しているともいわれているが、安倍政権が窮地に立たされている中で危機感のあらわれの総裁選への意欲なのかもしれないが、安倍政権とのつながりの深さもあって国民人気は高くはない。

 メディアの直近の世論調査で自民党次期総裁に誰がふさわしいのか尋ねたところ、1位が石破茂議員(26.6%)、2位が小泉進次郎議員(25.2%)、安倍首相が3位(18.3%)となった。安倍首相は別の世論調査でも国民の過半数が次期首相に望まないと答えており、昨今の政治の堕落、腐敗への反発が大きい。

 (2)石破議員は本人の信条への信念は貫いているのだろうが、憲法改正では国を守るのに戦力、交戦権が制限されるのはおかしいとして第9条の戦力不保持、交戦権を有しない規定の削除を求めており、また北朝鮮の脅威に対して核兵器の開発に言及して政治理念的には保守志向が強く、このままではアジア諸国との協力関係が悪化し欧米諸国からも警戒感をもって迎えられ国際関係が緊張する懸念がある。

 国内的にも平和憲法の精神に賛成の高い国民の理解を得るのはむずかしく、政権運営ということになれば修正が求められることになるだろう。

 (3)小泉進次郎議員は石破議員に近い支持率を獲得しているが政権構想など聞いたこともなく、若く父親譲りの歯切れのいいフレーズで国民的人気が高いことの反映だろう。小泉元首相も最近の講演で安倍総裁(首相)の3選はない趣旨のことを述べて新総裁誕生の可能性に言及していた。

 その小泉議員は若手議員10人と勉強会を発足させて、地方議員のなり手不足のために議員年金を復活させる法改正に反対する意思を主張している。小泉議員は「農業など人手不足の他の業界でも年金の強化という声はない」(報道)として、「国民の理解を得られない」(同)としている。

 (4)社会保障の財源不足で国民の年金は支給年令を先延ばしして支給額も減額されている現状の中で、地方議員の議員年金の復活は時代に逆行して事情はあっても議員特権だけは優遇されるでは理解されない。

 地方議員のなり手不足対策は置いといて、ここでは地方議員の将来にわたる収入保障を議員年金を復活させて身分保障をしようという法改正に反対するなら、まず国会議員の定数、報酬削減について自ら身を削る対策について論ずべきで、比較政治資金に余裕のある国会議員が模範を示してなり手不足に悩む地方議員の政治資金不足について議員年金に代わる収入保障について考え、提案することが必要だ。

 (5)その前提として国会議員の定数、報酬削減はすでに国会で取り組むことが決まっていながら、利害当事者の議員の自己利益優先で一向に実現できていない中で地方議員の議員年金実現には反対するというのは偏向(bias)思想だ。

 冒頭世論調査による次期自民党総裁にふさわしい人選も、政治思想、理念よりは社会露出度、話題、人気、好感度に左右影響されるランクであり、それは政治側の責任も大きいが国民(主権者)としても政治に対して応分のふさわしい関心、考え、判断を備え語るべき必要性が高くなっている。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自衛隊員の暴言。 violent language by a member of the self-defense forces

2018-04-19 20:02:21 | 日記
 (1)夜遅く(午後9時前)国会近くをランニング中の自衛隊員(統幕3佐)が民進党議員を見つけて名前を呼び「お前は国民の敵だ」とののしり続けた(報道)といわれる。
 夜遅く国会近くとはいえ、通りかかった個人の民進党議員、氏名を即座に判断するというのは余程の政治に関心のある人でもそう簡単ではない。

 そうして時代錯誤もはなはだしい今では聞くこともない「国民の敵」発言は、十分にはじめから準備して意図されたものであるとしか思えない。

 (2)尋常な精神状態だったのかもわからないが、そうでなければ上述のような状況をみればあえて混乱を狙った用意周到な暴言行動だったとしか考えられない。
 自衛隊は不存在としたイラク日報の1年遅れの公表でシビリアン・コントロールの低下が政治、社会問題となっており、防衛省あげて信頼回復に取り組まなければならない事情の中で、冒頭のような自衛隊員による国会議員への暴言(violent language)、ののしりはどうして起きたのか。

 (3)防衛省内では制服組の立場、地位の向上が進んで、そうした意識、自覚が自衛隊内にもまん延して隊員の中に意識過剰、おごりがみられているのではないのか。稲田前防衛相の国会対応、答弁の不始末、不手際に際して、隊員の中には公然と防衛相を非難する声も聞かれた。

 日本の防衛を担い実力組織といわれる自衛隊の規律、規範が揺らいで統治、統率能力を失えば、実力組織が独り歩きするようなことがあれば、戦前の軍国化の懸念も心配される。イラク日報の存在の1年遅れの小野寺防衛相への報告など懸念材料はある。

 (4)さらに財務省問題で窮地に追い込まれている安倍政権の足を引っ張ることで、何かと政治から重い負担を押し付けられる自衛隊の存在を誇示しようといううがった思いも、自衛隊員による民進党議員への「国民の敵」発言には考えられる。

 小野寺防衛相はこの件について「若い隊員なのでさまざまな思いがある」、「彼も国民の一人なので当然思うことはあると思う」(報道)とこれを擁護、理解するような発言をしており、自衛隊の偏向姿勢に不安を抱かせるものだった。

 (5)いうまでもなく、自衛隊員は自衛隊法にもとづき政治的行為を原則(選挙権行使を除く)として禁止されており、国民の安全、権利などを守る立場にあり、守るべき国会議員に対して「国民の敵」呼ばわりは言語道断の規律違反行為だ。

 これに対して小野寺防衛相は国民の一人以上に自衛隊員の義務行為として暴言をいさめることが優先して求められているのに、そうはしなかったことはシビリアン・コントロールが機能していないことを露見したものだ。
 たとえ国民の一人としても国会議員に対して「国民の敵」発言はありえない暴言だ。

 (6)実力組織の自衛隊の統治、統率能力が働かないことは、議会制民主主義、自由主義国家の日本に対する非常に危険な兆候として見過ごすことができないものだ。
 冒頭の自衛隊員による特定の民進党議員への「国民の敵」発言はどう理解していいのか困惑する。

 政治状況が安倍首相の保守強行思想、理念が強く影響して1強時代ともいわれて、右傾化していることと無縁ではないだろう。その安倍1強も風前の灯で、自衛隊員はこれに危機でも抱いているのか。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする