サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

【癒しの時間】アニメ「きこちゃんすまいる」 嵐を呼ぶ白雪姫 感想

2017-07-25 | きこちゃんすまいる
                         
                        いつだってマイペース。















昨日、今日とヴィデオを回して「きこちゃんすまいる」を観ていた
これがまた・・・実に良い。癒されるし、純粋にあの頃に帰ったような気分になれる。
そんな風に自分が子供の頃の作品に固執するのはある種幼児退行であり懐古主義なのかもしれない
しかし、例えそうだったとしても、「好き」という気持ちだけは真実だとも思う
何年経っても同じキャラを好きでいいし、先に進めなくてもいい
いや、厳密に言えば全く先に進んでない訳でもないんだけど笑
ただ・・・
こういう空間にはあの平和だった時代の「匂い」が色濃く残ってる気がして
今が正直辛い気持ちが大きいからこそ、ただただ純粋だった頃の記憶を振り返りたくなるのかも
感動とか、超作画とかね、凄いとは思うけども、ぶっちゃけ今の自分には「必要ないかな。」って思う
ただ純粋に観ていてホッとする作品が観たい・・・それだけの話なのかもしれません。





ただ、この白雪姫の話を観ていて少し・・・というか、かなり泣きそうになった箇所があった
それは劇本番前日の夜、周りがきこちゃんの主役の事で盛り上がってる中できこちゃんだけが寂しそうに食事を採っているシーン
結果的に勘違いだったとはいえ、あそこには大舞台を前に控えた子供のアンニュイで切ない気持ちが全部詰まっていて
そういうシーンを観ていると子供の頃の記憶がふと蘇って来たりして、、、ヤバかったですね
子供の心というのは、大人が考えている以上に脆いものだった・・・というのを
あのシーンをずっと眺めていて実直に思い出してしまいました
また、儚げなBGMが実に最高で、
きこちゃん自身は不満も憂鬱も一切漏らしてないし嘆いてもいないのに、
音と表情だけで子供のセンチメンタルな想いをストレートに伝える事に成功しているのが凄いんですよね
勿論、リアルタイムで観てた時に同じことを考えてたか?って言えば全然考えてもいなかったでしょう(笑)
そういう意味では、懐古主義とかでもなく、「今だから出来る自分なりの発見」をちゃんと出来ている気がして、
だから子供の頃好きだった作品を掘り返すのにも「懐かしい」以上の意味があるんですよ。きっと。

しかも、無意識にプレッシャーをかけてる事を自覚して控えてくれる親や祖父たちの反応もまた良かったですね
ただ楽しくやってくれればいい、完璧じゃなくてもいい・・・本当に気持ち救われるのは
そういう配慮なのかもしれません。
とはいえ、原因はダイエットだった訳ですけど(笑
でも、それもまたある種の照れ隠し?のようなもので本当は少しはそういう気持ちもあったんじゃないかな。
想像ですけどね。





劇自体も面白かった
そこに至るまでが・・・
きこちゃんが物凄いストイック過ぎて(笑
他人のセリフまで覚えてしまう暗記のプロっぷりにニヤニヤしてたんですけど、
そこまで努力したのに、、、というよりも、そこまで努力した「から」、か?
結構劇の途中でウトウトしたりド忘れしちゃったりしてその辺がまたリアルで良いんですよね
スーパー幼稚園児からあるある的な流れに持っていくセンスがトンデモも親しみやすさも内包していて素敵かと
それでもアドリブで仕上げちゃうあたりがきこちゃんがきこちゃんたる所以なんですけどね・・・

最終的には、そんなきこちゃんの努力が報われるエンディングも良かった
先述のようにこのお話は3話も使って(一応1回分に収めてはいるが)描かれているので
その分成功に終わった甲斐が余計に大きいというか、純粋に感動出来る余地がありました
こういう時にやたら先生たち大人が優しくなる描写含めてノスタルジーのツボを刺激してきて堪らないですね
子供はやっぱり大人に褒められるの大好きですから、「やり遂げた」って事を認められると嬉しい
そういう真っ当な「正しさ」がきちんと存在している名話に仕上がってるかと思います
また祖父祖母ときこちゃんの目つきがやたら似てたのも面白かったですね
性格もどことなく似てるし、、、
隔世遺伝の匂いを存分に感じれたのも納得感があって良かったです。





なにより、白雪姿のきこちゃんが純粋に可愛かったのが大きかったですね
きこちゃんは一般的な美少女キャラとは違うし、そもそも美少女なのかも怪しいし(笑)、無口だし不愛想だし、、、
正直観る前は期待よりも不安のが大きかったんですけど、
声が雪野五月さんなんで純粋に可愛いし
表情も意外と女の子らしくてキュンキュン来ちゃったんですよね
それは別にロリコン的な意味合いではなく、純粋に・・・なんか(白雪として)「アリだな。」って思えたんです
これは評価的な意味だと相当押し上げてくれたまさにスタッフいい仕事してるなあ、って案件だったかと
まあ20年前のアニメに対して今更「いい仕事してる。」とか遅いと思うんですが笑
それでも、「これならみんな絶賛するわなあ。」ってラインまで
きこちゃんを可愛く描けているセンスには脱帽しました
きこちゃんはセリフの少ないキャラとして有名(?)ですが、
この回だけはめっちゃ喋ってる・・・!という意味合いでも貴重なワンエピソードだと思います
わざわざOPにきこちゃん白雪紛れ込ませてるのにも得心のいく初期の代表的なお話に仕上がっているかと
昨日これずっと観ていて癒されまくってました。だから感想も書きたくなったんです。













このアニメはあんまり語られないけど、
主題歌だったり劇伴だったりアイキャッチだったり、
当時楽しく観ていた思い出が観る度に蘇って来る感覚があって
需要はほぼないと分かってても好きすぎて語りたくなっちゃうんですよね
お話も過程に時間を割いて報われるトコまできっちり描いて、、、と
至極真っ当な作りで今観ても頷ける正しさがあります
めぐみ先生の棒読みを一瞬で消し去るきこちゃんの演技の対応力や急に出る「でゅん!」ってセリフ等(笑
コメディとしても笑いどころが多々あって大満足のエピソードでした
この時代のアニメはあんまり積極的に語られないのでこれからもちょくちょく語っていきたいです。
ぽよぽよザウルスだったりママは小学4年生だったりムカパラだったりバケツでごはんだったりね・・・(趣味の世界)。





【初めてのプロポーズ】アニメ「きこちゃんすまいる」 おもいで・・・きらきら 感想

2016-12-22 | きこちゃんすまいる
                                     
                                 きこちゃんだってロマンスに興味はある。










引っ込み思案だったたかし君が、
きこちゃんと出会ってどんどん逞しくなり、
最後には誰よりも男らしくなってプロポーズを決めるまでになるお話。
ある意味たかしくんの成長物語であり、きこちゃんの「見くびらない優しさ」が胸に響くこのお話は個人的に大好きなエピソードの一つである。

きこちゃんは、どんなにたかし君が泣いても、転んでも、手を差し伸べたりはしない。
ただ一言「泣くな。」と声をかけて、涙を拭いて、颯爽と駆けていくだけだった。
自分を曲げないし、遊びの時も手を抜かない、相手のレベルに合わせない。
だけど、そんなきこちゃんの厳しい対応とそっと背中を押す配慮によってたかしくんはきこちゃんに追い付こう、もっと強くなろう。と自然に逞しくなっていった
登場時では他人と挨拶すらかわす事が出来ないたかしくんが、
どんどんと“きこちゃんマナー”に巻き込まれ、彼らしく成長し、
最後には自力で結婚を申し込む様にはグッと来るし、きこちゃんの想いが報われた様でなんだか微笑ましくジーンと来てしまう、、、というのが本音である。




だが、きこちゃん自身はあくまで「友達」として接していただけで
恋愛感情云々に関してははっきりと即答出来るだけの確かなものは持っていなかった
だから、その想いが確かならば、時を越えて、またあの場所で再会を・・・と
幼稚園児にしては相当ませてる・・・いや、ロマンティックな(笑)
約束をして終わる。。という美しくも切ないお話に仕上がっている。

きこちゃんの嘘をつかない、自分の気持ちに正直なトコロ
そして律義に10年後の・・・2005年の当日に予定を書き込む誠実な一面が光る名エピソードであり、
短期間で見違えるくらいに成長する子供という生き物を上手く捉えたお話だとも言えます
2005年・・・は11年前ですけど、
果たしてきこちゃんとたかしくんは会えたんでしょうか
会えたとしたら、たかしくんは一体どんな大人になっていたんだろう。
そして、きこちゃんのその時の答えはどうだったんだろう。

プロポーズの瞬間にもらった銀杏をモチーフとした憂いの絵コンテの数々も秀逸だったんですが、
最も秀逸なのは「本当のオチ」は視聴者の想像に委ねている、視聴者もまた「未来に想いを馳せる」作りになっている事だよなあ・・・って感じました
きこちゃんは遠い未来に想像を飛ばして儚げな表情をしているけど、
ファンもまたそんな未来の二人の相様を気にして想像に耽ってしまう、、、という
現状維持でも断るのでもなく、「委ねる」という高度な選択をしていた事に今更ながらに感銘を受けました
きこちゃんに師事したお陰で、やや規格外な一面も内包してしまったけれど(笑
でも、たかしくんは「ちゃんと」笑えるようになった、
「ちゃんと」自分の意志を言えるようになった。
それは間違いなく、
彼が強くなるまで支えてくれたきこちゃんのお陰なんだと思います
子供って、大人が考えてる以上に、物凄いスピードで成長してたりする。
このエピソードを見ていると、そういうことをまじまじと感じたりもしますね

尚、おままごとの時、きこちゃんが夫役でたかしくんが妻役だったのは何度観てもクスクスしちゃいますね笑
またきこちゃんパパもたかしくんママもめっちゃ似合うんだよなあ・・・。
いつまで経っても心に残るお話の一つです。
それでいてEDにも繋がるお話でもあるので、初期のお話の中でも特に重要なお話である事は間違いないでしょう。
たかしくんにとっては、他人に励ましてもらったのも優しくされたのもこれが初めてだった。
だからこそ、あそこまで立派な成長曲線を描けたんだと思う。やっぱ「きこちゃんすまいる」、大好きです。











しかしまあ、20周年なのにBD/DVDボックス出なかったね
待ってたのに・・・(泣)。
まあそれまではビデオで観て感想でも書いて我慢しましょうかね
個人的に今年一番観てたのがこのアニメでした、、、って、それもまたどうなんだ、って話ですが(笑
でも最近は子供の頃観てたアニメに夢中になりがちなんだよな。来年はもっとバランスを考えてアウトプット出来たらな、とも考えてますが。
兎角、このエピソードはきこすまの中でも珠玉の短編でしょう。考えれば考えるほど感動が止まらないんです。




【自力で手に入れる喜び】アニメ「きこちゃんすまいる」 おこずかいが欲しい!! 感想

2016-08-27 | きこちゃんすまいる
                                
                           今のtwitterのアイコンはこのお話から来てます。











おこずかいを最後に貰ったのっていつでしょうね
正直忘れてしまったし、そもそも最初に貰ったのも覚えてないんですが
普通に考えると、何もしてないのに貰えてしまう、自身が子供だからこその「甘えた報酬」である事は否定出来ないと思います
まあ、そんな風に厳しく考える必要性があるのか、って言えばアレなんですけど(笑
ただ、このアニメは、きこちゃんに「お手伝い」をさせる事でその報酬としてのおこずかいを与える、、、という
きこちゃんが自分の力で頑張って、その対価としてお金を得る・・・という「労働」を感じさせるお話に仕上がってるのが秀逸なんですよね。

なんでもそうですけど、
棚ボタ的に得たもの、頑張ってないのに得たものよりも
そこを目指して得たもの、自分の力で得たものの方がより尊く、大切に感じられるものです
きこちゃんは、まだ幼稚園児の頃から、そういう気持ちを学んでいる、自力で喜びを掴む事の尊さを学んでいるんですよね
多分本作を観ていた小学生の頃は、このお話の本当の意味合いなんて全然分かって無かったと思います
何故なら、その頃の自分は完全に「甘えた報酬」しか貰ってなかったから・・・ですね
それを考えると、あの頃からもうきこちゃんは自分の遥か先を往ってたんですよね
確かにアルミ缶回収とかでこのお話と同じく「1円の喜び」は1回だけ味わいましたけど(笑
でも、それを根気よく続けられるところにきこちゃんの“本当の強さ”があるんじゃないでしょうか
今になってこのお話を何度も何度も繰り返し観ていると、大人だからこそ感じるものも存外に多くて
なんだか色々な意味で感慨深い気持ちにもなってしまいますね。




また、この・・・
みんなの会話に混ざるでもなく、
ただ一緒に居て聴いて、家に帰って取り入れようとする感じ・・・が
凄く良く分かるというか、自分も無口だからこそシンパシーを感じる部分が多々あります笑
その提案(おこづかい)を「労働」という形で受け入れてもらえて、嬉々とするきこちゃんも本当に可愛かった
普段は物凄い仏頂面で、無表情で、愛想が全くないからこそ、ああいうシーンも際立つんだろうな、、、とか
そういう事を今観ると考えてしまいますね

報酬としては、何か善行をする度に1円、とかいう
ブラック企業レベルの条件だったわけなんですが(笑
まあ幼稚園児にそんな金持たせてもアレだしねえ、、、と考えると納得は出来る
それでも、健気に、いじらしく、一生懸命頑張って、夢を叶えようとするきこちゃんの姿がとても美しくて、胸に来て、何より可愛く思えるのが素晴らしいですね
誰に頼るでもなく、ズルをする訳でもない、今観ると驚くほど正攻法で頑張ってるキャラだったんだなあ。。って思えて
正直眩しいですし、より大好きになれますね
きこちゃんは甘えないし、
ただただ一途に頑張る「強さ」を持っている
誰かの為に何かをしよう、とする「心」を持っている
それこそが“無敵のきこちゃん”と称される最大の所以なんじゃないですかね
それも齢4歳で・・・と考えるとある意味将来が末恐ろしくもなるんですけれど(笑




ただ、報酬の額が報酬の額な分
取り立ては積極的に、やり方は多種多様に賢く攻めるあたりもまたきこちゃんらしいです
その辺は子供を舐めている大人へのしっぺ返しというか、またきこちゃん自身のオーバーな面がよく出ているというか笑
なんとなく献身的な当初と比べて目的がすり変わってしまっている気がしなくもない
そんなコミカルな相様を並べつつ、最後にはその当初の目的にもう一度立ち返ったラストがまた素晴らしかったんですよね。




憧れの洋服も買えない、
キラキラしたアクセサリーも買えない、
当時は高級品であったパソコンなんてもっての他・・・という状況で
きこちゃんは、最終的に親へのプレゼントの為に折り紙を買う、、、という選択をします
そもそも、お駄賃というのは、自分の為なのもあるけれど、基本的に他人の為に頑張って得るものだと思います
労働だって同じ、働いてる時は報酬である給料の事しか頭にないんですけど、でも結局は他人の為にやる事なのは間違いない
だからこそ、教育的に間違った行き過ぎたお手伝いの相様が散々あったからこそ
最終的に感謝の想いを込めて折り紙の花を母に捧げたエンディングがこれ以上なく美しく映る、、、のだと思います
いつしか、お駄賃の為にやらなくて良い事までやってしまって労働の本質を履きちがえてしまったきこちゃんだったけど
結果的には、両親の想いの通りに、他人の為に一生懸命頑張る子、、、に育ってくれた
それが両親にとっても凄く嬉しくて、母親は不意に涙を流したんだと思います。

また、父親の「本物の花よりもずっときれい」ってセリフが素晴らしいですね
ただ売店でさっと買って来た花よりも、想いを込めて端正に折った手作りの花に心打たれる
そこにはきっと当人の“気持ち”も入っているから・・・って事で
自分の欲の為にオーバーにも成り過ぎたきこちゃんが
他人を喜ばす、という人として大事な部分に帰結する
そういう美しいストーリーが光っている傑作回に仕上がってるな。と個人的には想います
単純に、あれだけ散々頑張って働いて苦労したお金を、親の喜ぶ姿を観る為に遣う・・・という作劇にグッと来る
お金を取り扱ったお話ではありますけど、ある意味お金よりも大事なものを描いているお話だとも言えます
誰よりも無敵なようでいて、そのくせ誰よりも優しく、いたわりに溢れている、、、
そんなきこちゃんの本質が垣間見える名作回になってるんじゃないかと

その分、オチがずっこけるんですが(笑
ああいう打算的なところもまたきこちゃんらしいですね
コメディとしても、感動話としてもレベルが高い話数で今観ても面白いです
きこちゃんが渾身の力を振り絞ってただ一つの「いいこと」をする
そんな説明すれば一言に収まるシンプルさがまた素晴らしい。
普段は無表情なきこちゃんが、
母親の喜ぶ姿を観て照れながら嬉しそうにしている一番最初に上げたカットこそ
このお話の全てが詰まっているんだと個人的には感じました。それもまた、確かな「結実」だったんですよね。
最高のお金の遣い方を、既にこの頃から彼女はしてたんだと思います。そんな精神性を含めてきこちゃんは同年代の子よりも、
そしてあの頃の自分よりもずっとずっと前を進んでて、「やっぱりきこちゃんには敵わないなあ。」
文字通り彼女の“無敵”っぷりを確認させてもらった次第です。 
何度観ても飽きない、大好きなお話ですね。













最近完全に「きこちゃんすまいる」熱が再燃してて、
ビデオ毎日のように観返したり、主題歌聴いたり、サントラ買ったり、クイズ本買ったりと
自分の中だけで(笑)完全にきこちゃんの再ブームが来ています
まあ、他人(ひと)の作ったブームに乗るよりも
自分だけのブームに素直に生きていたい
ただそれだけ、ですね
まだまだ機会を見つけてきこちゃんの記事はちょくちょくUPして行きたいです。



【君だけの“好き”を】ア二メ「きこちゃんすまいる」 きこちゃんの宝物 感想

2016-05-14 | きこちゃんすまいる
                                    
                                   誰にも譲れない「好き」を。








最近ビデオで小学生の時に観ていたアニメ「きこちゃんすまいる」を観返している
その中でも特にお気に入りの話が今回紹介する「きこちゃんの宝物」である
(他にも大好きな話はいっぱいあるのだが)、
この話は、20年前のアニメなんですが
なんとなく今の時代にも通ずるメッセージ性、、、のようなものを含んでいるなー、と観ていて思ったので。

今は、正直な話「何かを好き」である事にすらツッコミや偏見が入ってしまう野暮で狭量な時代だと感じています
ぶっちゃけ「これが好き」と言っただけで勝手にカテゴライズされて批判の対象になってしまったり
何かが好きでお気に入りである事にそれ相応の理由を求められる時代になってしまった感がある

だけど、元来“好き”っていう感情は感覚的なものであって
そんな理屈を用意しなければ、いちいち事細かに説明しなければ分かってもらえないほど複雑なものでもないはず
この話できこちゃんがくまのぬいぐるみを大事にしていたのだって、特に絶対的な理由があった訳じゃない
ただ「好きだから好き」、
それくらい、
そんな感情くらい認められたって良いと思うのだ


何かを「好き」、というだけで「あーこの人はこんな人なのね」と勝手にカテゴライズされたり見下されたりするような現実もあるけれど
それを嫌いな人から攻撃されてしまうような悲しい現実もあるけれど、
正直な話「お前に何が分かる」って思います
あなたにとっては無価値なものでも、
わたしにとっては本当に大切なものなんだよ。と。

そういう訴えかけ、、、のようなものを(意図したかどうかは分かりませんが)感じるお話になっているんですね。



いつもこんな気分です(笑


もうボロボロになってツギハギだらけのくまのぬいぐるみを大切にしているきこちゃん
新しくてピカピカでデザインも更に進化したぬいぐるみよりもボロボロのぬいぐるみを大切にしているきこちゃん
お母さんお父さんにとっては、完全に「もう捨てるべきゴミ」としか思えないぬいぐるみでも
“きこちゃんにとっては”これからも大事にするべき、一緒に過ごすべき大切なぬいぐるみなのだ
誰にも理解してもらえないけれど、
それでも理屈じゃなく「好き」と思えるものを
そして、そんな感情を大切にして欲しい、、、とこんな時代だからこそ強く感じます。


また、そんな様子を観たお父さんの言葉がとても印象的でした

僕らにはただの汚れたぬいぐるみでも、
きこちゃんには思い出のいっぱい詰まった宝物なんだね。



想像力の欠如、という言葉がありますが
正にこういう事を常に念頭に置いてもらいたい。。と(個人的には)思います
僕にとっては無価値でも、
誰かにとっては思い出のたっぷり詰まった宝箱
だから、そんな「好き」という想いだけは否定しちゃいけないし、否定される理由なんてどこにも無いと思う
別に共有や馴れ合いが全てではないし、個々が個々で大事に思うものを想って、重なる部分で分かり合えばいい。
逆に考えれば重ならない部分があるほうが健全なのだ。と、この話を観ていると感じます
最後に優しい眼差しできこちゃんを見つめる両親の表情もこの話数の素晴らしさを物語っています
そんな自分には分からない他人の「好き」を、想像して理解する~という
表面上だけでは伝わらない大切なメッセージが込められているエピソードかな、と。






同時に、あなたが本当に「それ」を「好き」ならば、
きこちゃんのように何にも惑わされず、
他人が用意した幸せ(この話で言えば新しくてピカピカのぬいぐるみ)ではなく
自分が感じた本音を愚直に信じ続けていて欲しいなあ。。なんて風にも思います
両親にとってはさっさと捨てるべきゴミである事を分かっていながらも、
頑なに「このぬいぐるみが好き」と大切にし続けたきこちゃん
その様子を観ていると涙が出そうになる、、、と同時に
誰にも何にも惑わされず自分に正直に生きれる「強さ」がある子なんだな。。としみじみと感じます
その「揺ぎ無さ」は尊敬すべきであり、“しなやかな逞しさ”すら個人的には感じてしまいました
誰が何と言おうと、命を賭してまで自分の「好き」を貫き通せる強さ。
・・・あの、まだ幼稚園児なんですけどね(笑

でもなんか、このお話のきこちゃんを眺めてるといっつも「健気で純粋だなあ。。」って強く感じてしまうのです
そして大人になった今観ると、すっごく沁みる部分もあったり、やっぱり「きこちゃんすまいる」って面白いアニメだったんだなあ。。って今確かに思っています
いつまでも、大人になっても、きこちゃんにはきこちゃんの「好き」を大切にし続けて欲しいですね。
他人にとっては無価値でも、わたしにとっては本当に大切なもの。
そう思えるものこそ揺るがずに大切にしていって欲しいです。
そして、そういう様を観るのが俺は大好きなのでした。











にしてもこのきこちゃんってキャラ、本当に無口だし、素直じゃないし、かと思えば不器用に優しさも示すしで
正直カテゴライズが不可能なキャラクターだな~って観ていると思いますね
同時期の人気キャラのような“分かりやすさ”が無い分、
「これはこれで凄くオリジナルだなぁ。」と
感心しながら観返しています。
2016年にこんな事を書くのもアレですが、最近特にハマってるキャラクターの一人です。