サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

DINER 特別編「La Vita Nuova<新生>」 感想(ヤングジャンプ2019年32号)

2019-07-11 | DINER



















殺し屋は犯罪者で、
世間的には「許されない存在」でしょうが、
でも育ててもらった子供にとっては「掛け替えのない親」なんですよねえ
そこが複雑っていうか何というか・・・正直割り切れるようで割り切れないですよね
どんな嫌な奴にだって、愛し愛される存在が居る。。あたりまえだけど、厳しい事実ですね
それを知ってまで、冷酷になれるのか?っていうと、ボンベロは元々「こう」ではなく、
生き延びるために殺し屋になったパターンでしたから、究極的に人間性を捨てることは出来なかった・・・
それはある種の敗北であり選択でもあったんでしょうね。







でも正直、
食って生きるための生殺与奪ではなく、
ただ制裁だったり保身の為の殺害を繰り返していると、
本当に精神が狂っていくんだろうなあ・・・って何となく感じます
例えば、脊髄反射的に怒って「もういいよ!」とか言ったりするじゃないですか?
その後気分が落ち着くと「あそこまで言う必要はなかった。」とちょっと罪悪感受けたりするんですけど
彼らはその比じゃないくらいに気持ち悪い感情を抱えながら生きてるんでしょうね
もちろん、ボンベロが仕事してたのは主に裏切り者とかだったりしたんでしょうが・・・

今回屠った彼も、
「自分は猟奇に狂った異常殺人者だ。」という自己暗示、、、というか、
設定を作って演じてないと心が保たなかったんでしょうね
ある意味、
その擬態で自分自身に免罪符を与えていたのかもしれない
今更真っ白な道に戻ろうとしたってもう遅い、、、それは許されない事でしたけど、
流石に何もしてない子供を屠るのはボンベロとしては憚られたんでしょう
その時点で殺し屋としてのボンベロは死んでいたのかもしれません。









ダイナーが出来たのは、
そんな虚無と常に戦いながら生きている殺し屋たちの魂の救済の為・・・
うん、確かに自分も平日仕事しながら「早く休日に行きつけのラーメン屋に行きたいなあ。」とか思ってるので、
案外「食」というのは人の支えになっているのかもしれません。誰もが誰も不貞に殺害してるわけじゃない、
スキンのような奴もいる・・・だからこそのダイナーなんでしょうね
その“尊さ”を描いた素敵なエピソードでした!




美しきカナコ。/DINER 第67話 感想(となりのヤングジャンプ掲載)

2019-03-16 | DINER
                             
                            めっちゃ可愛い・・・!









前回、絶対絶命のピンチ・・・!に陥ったカナコ
しかしその暗殺者が想像以上に阿呆だった為(笑)。
難なくピンチを逃れました
正直、
行動理念が意味不明というか、
メガネ掛けててもそりゃ殴るだろ。って思うんですが笑
色々な意味で頭がいかれてる奴なのか、それともそれすらフェイクだったりするのか・・・
一旦収まったようにも見えますが、何気に続きも気になるのが巧いなあ、と。


しかし、今回良かったのはボンベロが怒りを剥き出しにしたとこですね
特に、怒り、、、っていうか制裁の理由にカナコ「も」入ってた所にロマンを感じました
カナコにしてみれば“自分の為に”って部分もあるので内心そこまで悪い気はしてないんじゃないか?と思いつつ、
でも優しいカナコの事だからそれすら許しちゃうんだろうな~、とも
許すっていうか、ちょっと複雑なんですかね
久々に残酷なボンベロに触れるのが怖いのかもしれない

でも、少年編のボンベロを考えると、同僚への危害も激昂の理由に含まれるのは全然不思議じゃない
いつかはそんなボンベロのカナコへの想いも見たいな~、と思いつつ。
結局は今回のバカに「何か」を感じたボンベロが逃がす事に
ボンベロが直接手を下さない事に安心しているカナコの表情が印象的ですが・・・
それもまた何かの兆候だったりするんでしょうか?
それともただの深読みなのか(笑

最後には、矢継ぎ早に新たなる刺客(?)が登場、一体どういう人物なのか、、、期待です!!







それにしても、
今回はカナコが可愛かった・・・!
新衣装が前よりも可愛い上に相変わらずグラマラスで非常にイイですね。
それに、今回は珍しくお風呂シーンがあった上におっぱいまで!?って事で(笑
久々にピンクタイフーンが吹いていた、、、って意味合いでも良かったです
正直グロとエロって相性良いしもっと描いて欲しいな、と(笑
何気に凄いモテそうなルックスしてます。



帰って来た日常?/DINER 第65~66話 感想(となりのヤングジャンプ掲載)

2019-03-09 | DINER
                            
相変わらずカナコ可愛い。






最近のダイナーを読んで感じるのは、ボンベロの「優しさ」である
ボンベロは・・・正直な話、自ら望んでああいう風になった訳ではなく、
そうせざるを得ない、
生き延びるために「獣」に成る必要があった、、、のだと思う
だから、
スキンやキッドなど、
自分と似ている境遇の人物にどうしても同情してしまう(同情って言い方は違うかもしれませんが)、
というか「せめてもの幸福」を与える場所。。を作りたかったのだと感じる。


ぶっちゃけ、どう考えてもカナコを見捨てた方が「楽」なのに、
それをしない・・・っていうのは、
やっぱり少年時代の色々があるからなんだろうなあ。って読んでると感じてしまう
そう思うと、カナコが災難/試練を乗り越えて行く話であると同時に、
ボンベロの成長物語でもあるのかもしれない、、、とふと思った


っていう風に考えると、
ある意味変わったようで本質は何も変わってないのかもしれないですね、ボンベロは。
正直、一人で食べる食事よりも、誰かと食べる食事のが(相性が合えば)美味しいのは事実
ボンベロにとってカナコは、カナコにとってのボンベロとは違う意味で「救い」なのかもしれない・・・てふと思いました
ポロンの時のカナコの「叱責」も、“守れなかった過去”がある分余計に響いてたんじゃないですかね
元々が優しい少年である分、
実は冷血から最も程遠いのがボンベロなのかも・・・って
過去編を踏まえて今のダイナーを読んでると素直にそう思えます。
ま、あくまで個人的な感想ですけど笑


正直な話、
カナコが騒がしくして、
ボンベロがサドっ気を発揮しているのを観てると、
実家のような安心感っていうか・・・いや、実家どころか戦場なんですけど(笑
そういうものを感じてしまいます
それを守る為、
救済のステージを守る為により強固な施設にしたんでしょう

次回、早速その成果が発揮される機会が来そうで色々と楽しみです。










ただ、刺客(?)は二人の事を知ってる風だったんで、
そう考えると因縁の相手だったりするんでしょうか
何にせよ、
久々に殺し屋バトルが拝めそうなんで大変楽しみです!




哀しき豚の結末。/DINER 第64話「Reminiscence&Remodeling⑦」感想

2019-02-16 | DINER
                            
                          このボン様、格好良い。









先週の予想、
流石に殺害までは行きませんでしたね
ただ、他人の容姿をネタにして「豚、豚」と嘲笑っていた人間が
鼻を切り落とされて自分が豚みたいな声を出してしまう・・・というのは皮肉ではありました

でも、そもそも、他人が自分より下だった、、、という事実があったとしても
正直「だから何?」っていうのはあるじゃないですか
確かに誰かと“比べたら”勝っている部分はあるのかもしれない
でも、それと手前の本懐が叶っているかはぶっちゃけ別問題じゃないですか?
だから、
マジできれいごとでもなんでもなく、あの親父がやってた行為は無駄な上に生産性のない愚行なんですよね
満たされない気持ちを他人にぶつけたって、何も変わりはしない。
それこそ、何かを変えたのはボンベロの方だったんでしょう。



しかし、
今週の展開はとても青年誌的で満足感がありました
非人道的な対応、そこからの反逆、殺意の応酬・・・
ある意味、移籍したからこそのフリーダムな内容にもなっていて、
こういうグロい展開「も」好きなんで読んでて結構興奮しちゃいましたね(笑
親父の思考も、
実際にああいう人間いるんだよなあ。。と思うと、
割と現実にリンクする部分もあったりして、、、反面教師でもありました

それでも、
ボンは勇気を振り絞って生き延びた
誰かの言いなりになる事を拒否して、
自分の道をようやく歩み始めたんでしょう
次週からはまた現代編?に戻るっぽいですが、
最後の叫ぶ気持ち・・・も、個人的には何となく分かるような気もする。。のが尚素敵でした
初々しい少年の頃のボンベロが観れてとっても面白かったです!




冷酷さの条件。/DINER 第63話「Reminiscence&Remodeling⑥」感想

2019-02-11 | DINER
                               











やはり人間、
ずっと殺伐とした感情では生きてはいけないんだと思う
どうしても「家庭を持ちたい~」とかの純真な感情が生まれてしまって、
そこに「甘さ」が必然的に生まれてしまうんでしょう
でも、
逆に言えばそれが“普通”なんですけどね
ずっと誰かとギスギスした関係や空気の中に身を置いてると流石に参って来るでしょう?
だから、ああいう殺し屋としてやっていくにはある意味人間である事を棄てなきゃいけないんでしょうね
それは、ギデオンとか限られた人種しか成れてない気もしますが・・・。

思うと、
ボンベロはカナコに「甘い」のではなく、
元々母性っちゅうかこの時のような“温もり”を求めてたのかもしれないですね
ある意味ファミリーというか、強がってますけど、四六時中ああいう殺伐とした心情でいるのは、
やはり元々ボンベロはそういう性格ではない訳ですからある種辛い部分もあったりするんでしょう
そう考えると、彼のルーツにも繋がるようで色々と面白いです。



さて、オチです。
個人的な予想だと十中八九ここでボンベロは本物の「人殺し」になるんでしょう
そのきっかけが父親殺し・・・だったりするんでしょうね
仲間は「人間」を棄てられずに死んだ、
ボンベロは・・・?というところですが、
ある意味ここでその半分以上は棄てるんだろうなあ、、、と思うと次回がとっても楽しみではあります

「母親」が一瞬だけ庇ってくれた、という優しさに触れた喜びが、
現代のボンベロの色々な意味での良い「甘さ」に繋がってるんだろうな。と思うと
以前のお話を読み返してみるのも面白いんじゃないでしょうか。
カナコを決死で助けに行ったのも、
先輩を救えなかった過去があったからなんじゃ・・・?とも少し感じました。









DINER 第61~62話「Reminiscence&Remodeling④、⑤」感想

2019-02-02 | DINER
                             








正直、面白い。
面白いっていうのは、ギデオンらしき人物が出て来たこと、
(ボンベロの)親父の表情とかが不穏さに満ちていてこれから更なる「悲惨」が生まれそうなこと・・・なんですが、
なんでしょうね、今は「みんなに認められた」「兄貴分が出来た」とかのプラス要素?が、
この先逆にマイナスになっていきそうな予感があって、
そういう意味で「面白そう。」って思うんですけど・・・。

でも、先週と今週のエピソードを読んでいると、
ボンベロは元々“優しい子供”だったんだと感じましたね
だから、現代でも要所要所で冷酷に成り切れない甘い部分も出てくるんでしょう
そして、元々勘の良い子供でもあったんでしょうね
そういう・・・
ボンベロの「片鱗」が垣間見られて、その意味でも個人的に面白く感じましたね。



命を救われたボンベロ、
殺伐としているようで手に入れた温かい居場所、
そして元々住んでいた狂気の家の住人達・・・
新キャラのどれもが格好良い!と素直に思えるキャラですが、
その分、最近(っていうか現代)全然見ないのが気になるところです
ただ、
ボンベロは幼い頃から、
息苦しくて常に死と隣合わせだったこと、、、がよく伝わって来る過去編になっています
そうやって、幼少時から死線を潜り抜けて来た「経験」が今のタフさに繋がってるんでしょうね

そして、
だからこそ、
カナコのような存在が彼には必要なんでしょう
それは理屈ではなく、
本能的なもの・・・なんでしょうね
この過去編を読めば読むほどそれが伝わって来て、「報われて欲しいな。」って思います
取り敢えず、ギデオンと親父の動向には要注目・・・かと。






となジャン移籍初回!/DINER 第60話「Reminiscence&Remodeling③」感想

2019-01-19 | DINER









今回からネットでの連載になる。
基本的に漫画の画像はすべてデジカメで「撮影」したものを乗っけてるので、
ネット連載の感想は画像を上げる事は出来ない(っていうかしない)んですよね
その分文章で想いを伝えられるように頑張ります。





正直、
いきなり親(っていうかチンピラ)を殺害すると思ってました
そうするには動機が十分すぎるし、やっちゃってもおかしくはない精神状態にも見えた
そうしなかったのはきっと彼(ボンベロ?)の残っていた「優しさ」であり「甘さ」だったんでしょうね
っていうか、バスの運転手に訴えられるのも理不尽っちゃあ理不尽ですけどね
それに、母親の浮気疑惑も・・・?って考えると、
ある意味世の中が嫌になってもおかしくはない状況だなあ、って思いました。

自分を助けてくれた大男の居るあの場所を頼るのも仕方のない状況ですけど、
あのオチもオチで不穏というか、何かしらの悲惨な結末が待ってそうでかなり気になりますね
個人的にはあの母親がちょっと庇ってくれたのが何かの伏線になりそうな気がしないでもないですが、
ボンベロが“「ああいう選択」をせざるを得ない状況”は巧く演出出来ていて秀逸な60話目だったと思います
次回もまた楽しみです







しかし、
幼少時代のボンベロ、本当にハンサムだなあ
そりゃバスの運転手も襲うわ




いつでも死は隣に。/DINER 第59話「Reminiscence&Remodeling②」感想(ヤングジャンプ2019年1号)

2018-12-06 | DINER
                                
                                生き抜くために。









先週の予想通り、少年はボンベロでした
ボンベロは、本当は入りたくてこの世界に入って来た訳じゃない
むしろ「入らざるを得なかった」のだと思う
ろくでもない両親、
汚い大人、
誰も助けてくれない世界・・・
自分で強くなるしか術がなかったから、形式的には望んだ形になってるけど、
本来なら普通の家庭のように「当たり前の生活」を送りたかったんじゃないかなあ・・・。って思いました
殺し屋なんて金目当てかイカれたヤツばっかだと思ってたけど、ボンベロの場合それしか逃げ道がなかったんですよね
誰も守ってくれないのなら、手前で自分の身を守るしかない、、、という苦肉の決断だったのだと
顔の傷はその“覚悟”の証し・・・という事で気持ち的にグッと来るお話でもありました。







ただ・・・
ボンベロは元々冷徹な性格だった訳じゃなく、
本当は優しい男だとも思うんです
両親の扱いに耐え、
バスの中で有り体な親子に憧憬を感じていた・・・
それが彼の元来持っていた本懐なのでは?って思うんですよね
決して、残忍や殺伐を望んでこの世界に入って来た訳ではない。。考えると、
今までのカナコに対する扱いも納得出来るような気がする
心の中では、
ある意味「家族」のような何かを望んでるのかもしれない・・・?って思ってしまったんですが、
それと同時にカナコを守り抜く事で「強くなりたい」というあの日の誓いを間接的に叶えてたのかもしれないですね
一度は失いかけた命、家庭にも社会にも未練も居場所もない、ボンベロのルーツが正しく描かれていた良回でした。







しかしまあ、
このタイミングでとなジャンに移籍とは・・・(泣)。
引きがショッキングなものである分、本誌で読めなくなるという事実と併せて二重に落ち込みましたね
ただ、物語自体が終わる訳ではないので・・・素直に来年1月17日を楽しみに待ちたいと思います
勿論、また感想も書いていくつもりなので、引き続きお好きな方は宜しくお願いします!
本誌連載、約1年半もの間お疲れさまでした!!




ボンベロの過去・・・?/DINER 第58話「Reminiscence&Remodeling①」感想(ヤングジャンプ2018年52号)

2018-11-29 | DINER
                              
                            少年の頃のボンなのか・・・?









目つきがやたら似てるのと、このタイトル・・・
やはりこれはボンベロの過去なんでしょうかね?
正直、
ロクな過去を送ってない事はもう何となく分かっていたので、
特に驚きはないんですけど、もしこれが彼の過去だったとしたんなら、
キッドに対する態度だったりカナコみたいな女性に惹かれる気持ちも理解出来るなあ。って思いました
誰かに寄生する事でしか生きて行けない母親、ろくでなしの暴力を受け続ける仕打ち・・・
正に種類は違えどキッドのそれに通ずるくらい不幸な境遇ではある
ただ、
運命の人に出会えたか否か・・・。
ボンベロはきっとキッドの事を他人事には思えなかったんでしょう
ぶっちゃけボンベロもまたキッドみたいに慰み者にされる一歩手前でしたからね(笑
生理的に・・・彼を自身の手で葬る事に抵抗感があったんでしょうねえ。







母親は、
父親のストレス解消のはけ口と自身の保身の為に子供を囮にし、
のうのうと暮らしている中でとうの息子自身は身体的にも精神的にも傷だらけだった
その上、ゲイの好色男におかされる寸前まで行く、という正に悲惨としか言えない幼少時代

ただ、
その分危機意識は高かったようで子供の頃から既に今に通ずる下衆の片付け方の片鱗を見せています
それは、今まで溜め込んでた幾つかの憤りがきっと爆発してしまったんでしょう
他人を殴る、というのは確かに暴力に訴えかける行為ですが、
殴られる奴にも理由がある・・・というのもまた確かなんだと思う

この上記の画像のおじさんは、恐らく以前から幼少のボンベロ(仮定)に目を付けていたんでしょう
いかにもヤバそうな見た目ですが、どこか他の人間とは違う「何か」を感じるのもまた事実
・・・って書いてたら、そのまんま本編でも使われてますね笑
きっと、
この人は「普通の人」ではないんでしょうけど、
ボンベロにとっては「大事な人」になっていきそうな・・・そんな予感がします
正しさだけでは救われない世界への扉が開きそうな、そういう予感が。









にしても、
この感想完全に彼を幼少期のボンベロって決めつけてますけど、
もし違ってたら相当アレな感想になってしまいますね笑
まあでも、そこは「想像」って事で。



天使はどっちだ?/DINER 第57話「Tode in the hole&el diablo④」感想(ヤングジャンプ2018年51号)

2018-11-22 | DINER
                                
                                鬼畜の極み。








前回の引き・・・
あの意味深なカオスの表情は色々な展開を想起させてくれましたが、
結局カオスが選んだのは憎悪ではなく純愛でした。
最後まで、
たった一度人間扱いしてくれた恩を貫き通して、
涙を流して彼女を恨まずに散って行った、、、と考えると、
正直上記の画像と併せて「どっちが天使なんだ?」って感じちゃいますね。。

パッと見の印象だったり、
着飾ってよく魅せようとしている外見に惑わされがちですが、
実際はそういう人間ほど驕りに似た何かがあってどこまでも残酷になれる・・・という
ある種の生々しさを含んだ教訓めいたお話でもありました
最後まで一途に信じて、
ちょっとした承認欲求の為に命まで賭けて・・・。
そこまでする気持ちが分かる~って言ったら正直嘘くさい感想になってしまいますが、
だけどそこには本人しか理解し得ない確かな想いが存在していたことくらいは分かります
人間扱いされない社会の中で、
自分の為を想って怒ってくれた・・・
例えそれが打算に満ちた行動だったとしても、
それがここまで生き永らえて来た“理由”になったのも真実なんでしょうね
だから、死を恐れなかったのも理解出来る部分はあるなあ、と。

余計に、
先々週のボンベロの料理が素晴らしく思えてきますが、
悪魔だったのはアンヘルの方で、
天使だったのはカオスの方だった・・・それは間違いないです
今思えば、カナコを一方的に即振ったのも(失礼だが笑)理解出来るというか、
もうカオスにとってはアンヘルしか生きる理由にはなり得なかったんでしょうね。
それが例え届かないと分かっていたとしても、ね。







カオスは光へ包まれ、
アンヘルは逆に奇跡的に一命を取り留めた訳ですが、
皮肉にもアンヘルの顔自体がカオスのようなめちゃくちゃなものになってしまう・・・という
衝撃且つ納得の顛末には正直痺れました
彼女は一生自分の行動を後悔するでしょうし、
同じ立場になった事でカオスの辛さも分かるようになるでしょう
何より、
カオスをバカにする気持ちで(個人的推測ですが)段ボール被って登場してたのに、
本当に段ボールが必要なお顔になってしまう・・・っていうオチは最高過ぎますね(笑)。

カオスと同じ顔になった事で、
アンヘルは一生カオスの事を想い出し続ける
それこそがつまり一生を添い遂げた“永遠”になる。。という、
痛快でちょっと切ないオチにも感嘆の気持ちを覚えました
届かなかったけれど、
結ばれるにはこういう方法もあるんだ。っていうか、
ある意味女性を越えるほどの情念を感じさせたお話でもありました
まあでもぶっちゃけ男の方がよっぽど未練たらしいし引き摺っちゃうからなあ・・・。
勿論個人差はあるとは思いますけどね。これまでで最大の「愛」を感じさせたお話でしたが、
その結末はこれまででも最高に物悲しいものだったのが気持ち泣けて来ます
その分、深く印象に残って、
めちゃくちゃ面白いシリーズに仕上がったとも思いますが・・・笑




   




しかし、
「死して結ばれる愛」か・・・
正直そういうの大好物なんで(笑
なんか個人的に読んでてかなりグッと来てしまった。
前回のシリーズで息子が自死を選んだのにもグッと来たけど、
作画も尋常じゃなく気合が入っててかなり作中観に陶酔してしまいましたね。
なんか色々と考えさせられるお話でした。