カワイイ。
この話は・・・相当思い入れありますね
思い入れあるというか、ある意味子供の頃に観てたりりかSOSの印象に一番近いお話っていうのかな、、、
ちょっと物憂げで、アンニュイな雰囲気が大人っぽくて良くて、そんな中で頑張るりりかが儚げで美しくて。。っていう
自分の中では「THEりりかSOS」って感じのエピソードで、なんでしょう、色々と幼少時を思い出してグッと来たりもしますが・・・
この話数が放送されてたのって95年だから自分が9歳くらいの時なんだよなあ
小3が観たらそりゃちょっと異質に感じるよなあ。。と思いつつ、
正直かなり質の高いお話に仕上がってると感じます。
この話は・・・ナースエンジェルを続けるに当たって描かれた「壁」を感じるお話でした
前回、偽物にあっさり騙された単純さを加納先輩が気にして、本格的にダークジョーカーの知識を叩き込もうと奮起
でもりりかは、もっと楽しく、そして恋愛的なロマンもちょっと期待してた事もあってその落差に苦しみます
もっと言えば、「自分にすべてが懸かっている」という重圧のようなもの・・・を感じて、
ちょっと憂鬱になってしまう、といったある意味可哀想なお話でもあるんですよね
大人であれば、
責任感という鎧をまとって無理やり頑張れたかもしれないけど、
この年代の子にとっては早くもそこまで責任を負わされずっとスパルタなのはそりゃ苦しいわなあ
でも、加納先輩は先輩で、本気でりりかを一人前にするつもりで頑張っているわけだし、、、
その辺の意識のズレというか、噛み合わない感じがある意味今回の見所でもあります。
序盤、
先輩に喜んでもらおうとウキウキで買ったチョコレート、
それが食べられもせず無造作に置かれてる時点でりりかも精神的にガッカリしたんでしょう
そういう辛い気持ち、本当はもう少し遊びたい気持ちは個人的には凄く良く分かってしまう・・・(笑
でも、
そうやって「すべきこと」から逃げている、
自分にしか出来ないことをやらずに遊んでいる・・・
そんな自分に嫌気が差したり罪悪感を受けている様子がまた本作らしくて良いんですよね
りりかは無邪気だけど頑張り屋さんでもあるから、弱い部分を見せるのもためらってしまう
この辺りの何気ない独白こそこの話数の神髄のようにも思えます
逃げたら楽になるかと思ってたら違かった~という想いは、
ある種現実にも通ずる感情だと言えるでしょうね
勉強だってもちろん大切、
だけど、
そればっかりじゃ息が詰まる。。のも、年相応の子供の本音であり、
だけど、そうやって使命から逃げてのうのうと遊んでいる自分が許せない・・・のも本音なんでしょう
そういう意味では、ジレンマというか、りりかの人間性がモロに出ているお話だと言えます
本当はもっと頑張らなくちゃ、
だけど、頑張れない
そんな自分が嫌になる。。っていう、
このアニメが放送されている時自分もりりかとほぼ同世代だったのに、
自分とはまるで違う大人の苦悩というか考え方だったんだなあ・・・と今観返していてしみじみ思います
多分、そういうトコに自分とは違う憧憬のような「何か」を感じてこのアニメ観てたと思うんですけど・・・
実際タイムマシンがあるわけでもなし、詳細は当時の自分にしか分からないですね
でも、こういう雰囲気が異質で好きだった、、、のは間違いないんです。
でも、
それでもりりかはやっぱりりりかだった。
ナースエンジェルである事を捨てずに、自分の使命を忘れずに、
考えるよりも先に星夜を救い出しデューイの刺客と戦う姿はとても格好良く映った
本当は、ナースエンジェルの“仕事”に嫌気が差して誰かに代わってもらいたい、と思ってた、けど、
誰かがピンチな時には一生懸命勇気を振り絞って誰かを一生懸命救ってくれる、それもまたりりかの本質・・・という事で
りりかの拭い去れないヒーロー性が出ていたエピソードにも同時になっているのが尚素敵なお話だと思います
日々のスパルタな勉強だったりプレッシャー、自由の無さが辛かったのは本当
でも、誰かを心から救いたい、と思う気持ちもまた本当、、、という事で、
ある意味りりかがりりかである所以、および
ナースエンジェル足り得るのはりりかしかいない・・・と思えたお話でもありました
真っ先に星夜を救って、自分はダークジョーカーと必死で戦って、ちゃんと救えて安堵の表情を見せる。
そんなりりかの姿は純粋に格好良いと思ったし、加納先輩を救いに行く姿も健気で物凄く格好良く映りました
りりかは、誰が何と言おうと、ただただ純粋で、思いやりに満ち溢れた真のスーパーヒロインなんだ・・・!っていう、
そういう想いに駆られたお話でこのエピソードもまた個人的に大好きなワンエピソードであります
また、
この話数は脚本も良くて、
何気に敵側で仲違いというか、
栄光を狙ってそれぞれけん制し合ってる様子が伺える
というか、あんまりデューイとケトーが仲良くないのが見て取れるんですよね
お互いがお互いを出し抜こうとして生んでしまった失敗・・・
取り分け、
デューイの若さが致命傷になった印象で、
それもまたいきなりではなく、以前からあんまり仲良くないのは伝わってたんで、
そういう意味合いでも凄く上手い脚本だなあ。って純粋に観てて感じたんです
今回は勉強不足だった故に、
ある種そういう敵側の意思の疎通が取れてなくてラッキーもあっての勝利だったかもしれない
だけど、りりかは今回の戦闘及び教訓でまた一つ成長出来たと思うし、
加納先輩もそんなりりかの勇気で信頼も増したはず
そういう意味では、
意思の疎通という意味合いでもりりか達の完全勝利だったんでしょうね。
今はまだ未熟でも、
急がず慌てず、ゆっくりと成長していけばいい
そして、加納先輩もそんなりりかを信じてあげること・・・を学んだ
何より、最後にチョコを食べてくれた演出がりりかの想いが報われたようでとっても良かったです!
りりかはナースエンジェルとしてのプライドを取り戻し、加納先輩はりりかの勇気で信頼を取り戻した。
物憂げで、アンニュイな雰囲気が目立つお話でありながら、ちゃんといい具合に着地しているセンスもまた良かったです
何より、りりかが自発的にナースエンジェルとして奮闘していた姿に個人的には感動しました。
10話も越えましたし、このまま最後まで感想を続けたいですね。