期待以上に壮絶でしたね。
初めに断って置きますが、まず大前提として薦めません
一緒に応援しましょう、みたいな意図も一切込めません
出来れば興味がある人以外は読まない方がいいんじゃないか?って思うレベル(段階)の本でした
恐らく小さい頃にこれを読んでたらトラウマ必至の内容ですが、、、
じゃあなぜ感想を書くのか?と問われれば
それは俺が知るかバカうどんさんの単純なファンだから、です
要は大好きだから書く、ただそれだけです
でもそれでいいんじゃないか、とも思います
元々ブログなんてものは酷いくらいに個人的なものであるべき、って思う部分もあるので。
基本的に今ちまたで溢れてる物語の大半は「人の素晴らしさ」を説くものと集約されると思います
しかし、知るかバカうどんさんのお話は逆に「人の醜さ」「浅はかな愚かさ」を執拗に描いているんですよね
本当は見たくもない最低な人間たちの姿、
本当は知りたくもない「こういう人がいる」「こういう社会がある」という現実
それに触れる度に個人的に何とも言えない悲しい気分になるんですけど
それこそがバカうどん作品に於けるカタルシスなのかもしれません
どうしようもないクソバカ達が描き出す最悪の現実の数々
でも、そう言ってる自分もまた大して良い人でもなかったりするのかも
ある意味
反面教師的に打算とフェイクばかりのこの世の中を皮肉ってる一冊、、、とも言えそうです
そういう訳で、全8作品にレビュー付けるので、ハードな凌辱モノがOK、という方だけよろしくおねがいします。
でもなんか凌辱ってよりは大半が因果応報な気がしなくもないが・・・笑 特にいちごちゃんはね。
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嘘もつかない純粋な存在
同人誌と同じタイトルですけど、中身は別モノ
と、いっても所謂身体障害者のキャラは似通っていて
亜種みたいな印象ですが・・・
委員長は可愛いです(笑
愛しの男の子との相思相愛がなくなった挙句、種付けまでされて、、、という可哀想な内容ですが
個人的には同人誌版の何とも言えない気持ちになるテイストのが好きですかね
こっちはちょっとあっちと比べて半ば確信犯的ですからね(笑
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金のたまごで親子丼
これはねー、
自分の保身に走ったお陰で悲惨な事になってしまいましたね
結局、子供が一番大事!とか言ってても、やっぱり一番大事なのは自分なんですよね
誰かが酷い目にあって死んで悲しんだとしても、それもやっぱり自分のためなんだと思います
あのお母さんの生々しい焦燥感と震えるような表情の数々は正直面白かったです
面白いというか、その醜さが印象に残るというか・・・
子供が酷い目にあってんだから、
さっさと自白しろよ!と思いつつ、
それでも「金のある生活」を捨てられずに自白出来ないままでいる姿は
正に人間の欲深さそのもの、、、ですよね
逆に言えば欲深さに苛まれたら終わり、という事実を描いている作品でもあります
他人の事を考えず、自分の幸せばかり考えてる人間が本当に愛されてるわけがない。
人を踏み台にして生きている人間の末路なんてこんなものなのかもしれません。案外ね。
しかし、パパの方が外見はイマイチだけど、心はママよりもよっぽどキレイな気がするんですけど(笑
なんかそういうのもまたリアルなような・・・。
■おさんぽJKいちごちゃん
金で愛や満足を手に入れる・・・
っていうのは本当の事じゃないですよね
それでもやっぱ、寂しいからそういうモノに救いを求めてしまうんでしょうね
特に冒頭のあのいかにも嫌味ったらしい性格最悪そうなオタトーク聴いてたら、
そりゃ出来ないわ。と思わないでもない(笑
ほぼ悪口じゃん!っていう。
だけれども、男を騙して悦楽を得る女は更に最悪だ
これこそ究極の「見下し」に過ぎない
純粋さはかけらもなく、
バカを騙して金儲け
それで着飾って本命に愛される日々、、、という腐り切ったこの世の深淵を垣間見た気分です
しかも、同僚も同僚でお互いギスギスしまくりだし、こんな世界で生きてて息は詰まらないんですかね?笑
でもまあ、完全に見下してるのはいちごの方でしたけどね(とらのあなのオマケ冊子を参照)
悲惨な目にあって、最後はボロ雑巾のように捨てられたいちごちゃんでしたが
レイプされて猫を被ってたのが素に戻って、態度急変するあたりが最悪な人間性を示してて最高に良かったです
でも、こっちのが可愛いかも(笑
醜い可愛いというか、矮小可愛いというか・・・
こんな感想を持つ時点で自分もどこか歪んでるのかもしれません笑
男をその気にさせて、貢がせるだけ貢がせて、よくもまあ逆ギレ出来んなあ。とか思いつつ
正に最高峰の因果応報を見せてもらった気分です あまりに豪快に殴られるので、ちょっとショッキングだったくらいですね
でも苦痛に顔を歪めてるのが可愛い、って気持ちはちょっと分かったかもわかりませんね。
なんだかんだいって、いちごちゃんは可愛い女の子でした。
腹黒女子はみんなこうなればいいのに
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JC☆ボコボコりんっ!
同人誌版の「嘘も付かない~」に出て来たオタクが再登場してますね(笑
内容は「ぜんぶまとめて~」に載っている「JSボコボコ~」の亜種みたいな感じ
流石に犬に火を点けて大喜びしてる描写は可哀想でちょっと泣きそうになりました
人間ってそこまで残酷になれる生き物だったんですね・・・
また現実でも動物をおもちゃにして遊んでいる下衆がニュースで報道されますからね
あながちフィクションとも言い切れないような目を覆いたくなる非道描写の数々でした
「若さ」を理由に「守られ過ぎる」のは、
逆に間違った助長を生む原因になりかねない
ちょっとどうかな?って思う制度だと個人的には思います
また、こういう奴ら、本当にいそうだからなあ・・・汗
なんかもう自分の事「宝」とでも思ってそうですけど、
完全にゴミですからね
人から搾取して生きてるクズですからね
エイズセックスは物凄くハードな描写でしたけど、
なんだか気持ち良いくらいにスカッとするのはやっぱり彼女らの描写の賜物なんでしょうね笑
汚されまくりの凌辱プレイ、その「イケナイ感じ」も含めて刺激的でとても良かったと思います
亜種は亜種だけど、こっちはこっちでまた別の意味合いでの制裁があってイイ感じ。
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JS☆ガバガバりんっ!
単独感想も書きました
いつか殺される前に――― 知るかバカうどん「JS★ガバガバりんっ!」 感想
今作の中でも最もストレートに「怒り」が作用している作品じゃないでしょうか
気軽に他人をいじめて、スナック感覚で人を陥れていく
そんな人間はもう性根からして腐り切っている
痛い目を見なければ分からない、
それも、二度と忘れないくらいの強烈なヤツを一発――――――
本人にとっては「些細な楽しみ」やられてる方にとっては「鬱になる苦しみ」
それを口頭で注意したって、きっと口だけで心の中じゃ何も響かない
響かないのが分かってるから、おじさんも痛い目を見せたんでしょうね
この世で本当に苦しむべきなのは、
人の気持ちを踏みにじるようなクズである。
逆に言えば、愛されたり幸せになりたければ、出来るだけ他人に優しくしましょうよ、とも読んでて思いました
あの道端に落ちてる空き缶を拾う女の子みたいにさ!
最後の描写は、ちょっと泣きそうになりますね(笑
やっぱり、みんな笑顔なのって素敵ですよ。
心からそう思えた。傑作。
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ぼくのなつやすみ
なんじゃこれ・・・笑
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はぴはぴハピネス
まさか自分がバカにして見下してた同級生よりも
更に底の底に行くとは思ってなかったでしょうね
そんな風に人を見下すような心の汚ないヤツの末路なんてこんなものなのかもしれません
他人を見下す、という事は優越感が少なからずあって、それを満たしたい欲求もある、ということ
でも結局、平凡な人達の平凡な日常に完敗してしまった。という事実が最高に皮肉が効いてて素敵でした
金目当ても続かなかったし、努力を忘れた人間はどんどん破滅に向かっていくのでしょうね。
そんな物語の構造を考えると、
やっぱり反面教師的な作風なんだよなあ・・・
知るかバカうどんさんは、割と「衝撃的(過激)な漫画を描く人」とか「ヤバい作品を描く人」みたいなイメージかもしれませんが、
全体的に因果応報的なストーリーのが(現時点では)多いように見受けられるのが本質と言えば本質なのかもしれません
どこまでも欲深くて、どこまでも打算的で、だからこそどこまでも愚かで・・・
そう考えるとある種人間そのものを描けている作家さんかもしれません
まあこいつらみたいなのが全てじゃないし、全てだとは思いたくもありませんが笑
でもなんか、本当に誠意のかけらもないクズですよね、、、笑
「当たり前の幸せ」を忘れすぎた人間は、こうまで悲しいものなんですね。
サンドイッチが上手い、みんなでピクニック・・・
そんなもので十分じゃないですか。
望むだけ望んで、
「今確かにある幸せ」を楽しむ事も出来ないなんて寂しすぎます
・・・あ、やっぱ反面教師ですわ(笑)。この人の漫画は。それが正しい。
■
あんあんあんはっぴい
正に(母親が)堕ちるとこまで堕ちたな・・・って感じ
あの、その、前作の冒頭に比べると
あまりにもむごい現実が転がっちゃってるんですが、、、(笑)。
本当に自分の快楽だけを追い求めて来た人生だったんだなあ・・・と思うと、ね。
あやしてた頃の面影はなく、娘をAVに出演させて稼がせるというド外道っぷり
もう死ねばいいのに
と、思いつつ
いたいけな、何も悪くない少女が、オトナに汚されていく様には
きっちりゾクゾクしてしまう、という背徳感が凄かったですね
でも、選んでしまったのは彼女自身ですからね
その時点でもう道を踏み外してしまったのかもしれない
だけど、そりゃ高校に行きたいに決まってるから
しょうがないかなあ。。って気持ちもあります
この母親から生まれてしまったのが最大の不幸だったんでしょうね
それにしても、この世の暗部を垣間見てる感が半端ない作品でした・・・笑
毒の沼に一歩足を踏み入れた時点で、身体は全身汚染されている。その事実は消えることはない。
何かを得て、満たされた。と思いつつ、実は本当に大事なものを失っているのかもしれません。
それもまた、因果応報、か。切なくも心に残る逸品でした。出来れば強く生きて欲しいが。
知るかバカうどんさんはその過激で愉快犯(に勘違いされそうな)作風から
敬遠される事も多そうな作家さんですけど、
この方の作品は本物だと思ってます
これだけ暴力的で残虐性の高い作品を描いているのに、
何故か妙にスッキリ出来たり、胸に痛みが残る作品を描けるのは知るかバカうどんさんしかいない
凌辱そのものを楽しむというよりも、きちんとしたストーリーの枠組みの中にそれが挟まってる感じがレベル高いと思います
実際、凌辱モノが(本当は)得意ではない自分でさえこんなに楽しめているのですから
この方の才能は本物ですよ
惜しむらくは、本物は本物でも
間口に関してはこれ以上ないくらいに狭いことなんですが(笑
それはそれで、逆に「分かる方」が最高に楽しめるからいいんではないかな、と
おススメなんてしない、応援も呼び掛けない、ただただ「俺は支持します」ってだけの記事です
ここまで読んで下さった方ありがとうございました。また新作の長編がMateに掲載されたり、新作同人誌が出たら感想書くのでよろしくお願いします
そして、同人誌も本当に素晴らしいので、この本が気に入った方は絶対に読んで下さい(笑
感想はこちら
【深淵にようこそ】ぜんぶまとめてボコボコりんッ!/知るかバカうどん 感想~知るかバカうどんの世界へ~