サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

2024年のベストアルバムTOP10!

2024-12-31 | 年間ベスト








と言う訳で、
これが今年最後の記事です。
色々未成熟な部分もありましたが、
自分なりに精一杯やっていた結果でもあります
それらを受け止めて、今後も精進を目指してやってゆきたいです
もっともっと深化出来るように、ね。










第10位Kirin/リーガルリリー

今年夏に出たアルバム。
まずジャケットがすごく美しい。
内容は今まででも随一に「ロック」を全面に押し出したアルバム
今どき貴重なくらいバンドサウンドにこだわりオルタナやギターロックの旨味を追求した作品
一曲目から切実な叫びが胸を打つ「天きりん」、人気アニメのテーマ曲にもなった名曲「キラキラの灰」
歪んだギターサウンドが気持ち良い「ハイキ」「地球でつかまえて」
逆にポップに突き抜けた「夏のエディ」
アレンジャーに亀田誠治を迎え
大衆性も意識した胸が締め付けられるラブソング「ムーンライトリバース」…など粒揃いの内容。
 中でも、
時代錯誤なくらい
ギターの音が中心に鳴っている「17」「60W」は
ロックバンドとして生きていく覚悟を曲に込めた最新のアンセムとしても機能している
CD限定のボーナストラックが入ってたりフィジカルで聴く楽しさも掲げられてるのも秀逸なポイント。
個人的にリーガルリリーがいる限り「今の」ロックバンドを否定させないぞ。と思っている。



第9位Epic Narractives/BAND-MAID

久しぶりのフルアルバム。
久々だけあって全14曲とマシマシのボリューム
この作品は、
圧が強い。

もうDIR EN GREYとかと対バンしたら?と思うくらい
凶悪でバッキバキのバンドサウンドが縦横無尽に鳴っている
姿はメイドだが音はロックキッズが反応しそうなくらい理想のロックサウンドがここにはある。
 ほぼ全ての曲がガン攻めの曲なのだが、
その中でもスタジアムロックを彷彿とさせる「SHOW THEM」
SAIKIではなく小鳩ミクが歌唱する「Brightest Star」あたりで、
緩急というか攻め方を変えてるのも飽きずに聴けていい。
オススメは、
「知りたくないことばっか 良いか悪いかもわからないな」と歌う
コーラスワークもアツい「Go easy」、
「ロマンティックは止まらない」とC-C-Bのタイトルを彷彿とさせる箇所も面白い、
和のダンスロックという新境地を垣間見せている「TAMAYA!」など。
っていうか、
序盤めちゃくちゃガンガン攻めてるのに
ケツの4曲がまた攻めて攻めて攻め切って終わる〜という回遊魚の如き暴れっぷりがまた最高だった。
最後、インストのロックチューンで終わる構成がまた予想外で痺れる。




第8位虚仮の一念海馬に託す/ずっと真夜中でいいのに。

唯一のミニアルバム。
あまりにも内容が濃いので入れてしまった。
一曲目からハープの音色が心地良い流れる様なメロディが美しい「虚仮にしてくれ」
ある意味、(歌詞を除けば)スピッツやミスチルがやっててもおかしくないくらい爽やかな曲
その中に確かにある切なさの表現がまた素敵で、
そこから「何もやってない癖に言い訳ばっか口にするなよ」と檄を入れる「TAIDADA」
「皆がいいと思う曲や歌が響かない」と孤独な気持ちをミディアムテンポで切々と歌唱する「クズリ念」
昨日もベストソング首位で取り上げた冴えない我らのテーマソング「海馬成長痛」
映画の主題歌にもなったメロディアスな「嘘じゃない」
更に、
綺麗なサビメロがしんしんと胸に染み込む「Blues in the Closet」と
すべての曲がライブの定番曲になってもおかしくないクオリティを放っている
 また、
性急でメロディアスな展開の中でも
歌詞カードを読みながら聴くと
「こういう事歌ってたのか。」とか細かな発見もある
ので
そういうトコもCDで歌詞カードを読みながら聴いてて面白く感じる部分でもある
ACAねの声の使い分けも絶妙で声張り上げる昔ながらの部分と、囁く様に歌う箇所、
ヤンキーちっくにけだるげに歌う格好良さやポエトリーリーディングも駆使していたりと、
声を楽器として捉えてそうなその音楽性がまた聴いてて飽きない部分でもあります。




第7位Sparkle X/THE YELLOW MONKEY

再結成をしたバンドのライブが、
新曲を発表してたとしても
結局昔懐かしい楽曲の披露が中心になってしまうのは仕方のない事だと思う
それを否定する気もないし、だとしても、なんだかんだ楽しければそれが一番正しい事だと思う。
 しかし、
イエローモンキーに関して言えば
特にこのアルバムに関して言えば、
普通に今後もライブの核になりそうなタフでポップなロックナンバーを揃えている
そういう意味だとある種奇跡的なものを感じるロックバンドの一つではある。
 ドームやスタジアムを意識してると思われる王道のロックナンバー「SHINE ON」は
東京ドームで聴いた時「往年の定番曲?」ってくらいお客さん盛り上がっていたし、
昨日も取り上げたスカという切り口も面白い「ホテルニュートリノ」
THEイエモン!って感じの妖艶なロックナンバー「罠」
「悲しみ祝いましょう」という歌詞にも痺れた「ソナタの暗闇」
吉井和哉の復活をモチーフにした新しいアンセム「復活の日」…などなど渾身の名曲が揃っている。
 あと、
「ラプソディ」の「オパオパ」ってサビのフレーズに度肝抜かれたり、
吉井さんではなく菊地英昭氏の作詞作曲である「Make Over」がまた
「あと少し雑に生きてみてみよう」とイエモンには珍しく素直に聴き手と共に歩む様な素敵な曲になってて
何気にその辺の曲なんかも好きだったりする。
90年代のロックンロールは今も元気に生きている
それを証明する令和の一つの奇跡である。
新しい金字塔になって欲しいですね。



第6位SHISHAMO8/SHISHAMO

3年ぶりのフルアルバム。
今作は、
既発の曲が9曲も入っていて
ぶっちゃけほぼほぼベスト盤みたいだな。って最初は思った。
13曲入りなので本当の新曲はたった4曲である
最初は、
アルバムとしてどうなのか?と懐疑的だったけど、
実際に通して聴くと「あっ、ちゃんとアルバムだわ。」と感じた。
 要因を考えると、
まず「会えないのに」の存在
この曲の存在感がかなり強いことと、
イメージ通りな序盤からちょっと毛色の違う「わたしの宇宙」「きらきら」この二曲のアクセント
そして、
締めの楽曲である名曲「恋じゃなかったら」のオーラス感が本作をしっかりアルバムたらしめている
その上で既発曲はキラーチューンばっかりなのだからそりゃ最高に決まっている。
中でも、
「あなたのための私じゃない」
「「あなたウケ」じゃない「私ウケ」で」
という
世間様と切り離したところで自分は自分の好きを選びたい。と
そんな確固たるテーマ性を感じさせる「私のままで」は、
3ピースのお手本とも言える軽快なバンド演奏と合わせて推しの一曲。




第5位自然とコンピューター/OGRE YOU ASSHOLE

AORモードから一転、
多少クッキリしたバンドサウンドに戻った印象もある最新作
勿論、初期のリフ押しのとこまでは戻ってないけどね。
今作を聴いて思うのは
サウンドが気持ち良いのはもちろんのこと、
出戸学のボーカルが以前よりも妖艶というか色気を感じることも多く
その意味合いでは出戸さんが歌唱する喜びを感じてそうな一枚ではある(ただの推測ね)。
 それと、
歌詞もかなり哲学的で
「君よりも君らしい人がいたらどうしよう」(君よりも君らしい)
「誰もいないけど それでも この先続く」(熱中症)など、
よくよく読むと深く考えさせられる歌詞になってて
本音言うと、
はっきりと分かりやすい歌詞よりも
こういう歌詞の方が歌詞カード読む楽しさはあるかも
しれない
だから、歌詞は分かりやすければただただリラックスして聴ける良さがあるし
分かりにくければ考えて聴ける良さがある
そんな風に思う今日この頃です。
まだライブで聴けてないので、
来年は是非ライブ行きたいですね。



第4位TORCH/ネクライトーキー

3年ぶりのアルバム。
端的に言って傑作だと思う。
ネクライトーキーというバンド名に違わず、
根暗でトーキーな楽曲ばかりが入っていて
新しい代表作って感じ
がする。
新しいアンセム「ちょうぐにゃぐにゃ」から始まり、
勢いたっぷりのパワーポップ「bloom」
ヘンテコポップさが気持ち良い「浪漫てっくもんすたあ」
けだるいサビメロが癖になる「新島工場探検隊」
「誰も恨まんで済めばいいな まだ見えない理想です」って
歌詞があまりにも好き過ぎる「ふざけてないぜ」
サビの「嫌しか」の連発が面白くて且つ燃える「ねぇ、今どんな気分?」
煌びやかなサビメロと物悲しいラストへの構成もグッと来る「ランバダ・ワンダラン」
ライブでは既に定番曲と化している懸命な生活ソング「石ころの気持ち」などなど
粒揃いの名曲たちが詰まった充実作に仕上がっている。
 個人的には、
「ちょうぐにゃぐにゃ」と並んで、
もっさが作詞作曲した「だから、」という楽曲が大好きです
いつもよりささくれだったボーカルで痛みを歌うロッカバラード
もっさの敬愛するチャットモンチーに於ける「やさしさ」や「余韻」みたいな、
そのレベルの破壊力を持つエモーショナルな一曲
特に、
「そうだ、僕は優しくもなんともない」の部分が聴いてて胸に来る
決して盛り上がる様な曲調ではないけど、名曲だと思うのでまたライブでも演って欲しいなと思う。








第3位7 Deadly Guilt/Cö shu Nie

今回選んだアルバムの中では、
一番暗い歌詞というか、鬱屈したアルバム
「うんざりしてる 僕を苦しめ続けてるすべてに 命令するな」(Burn The Fire)
「オマエはYESと言え」(Deal with the Monster)
「何もしたくない 何も意味ない」(no future)
「ひとりでいいんだって どれだけ言い聞かせた」(Where I Belong)などなど、
歌詞カードを眺めてるだけで散々な内容なのがよく分かる
"自分"という個性や感性を持ってこの世に生まれて来たのに、
それがどこにも当てはまらない感覚

それは辛い。
誰のせいでもないだけに・・・
中でも「Where I Belong」の誰かと居ても強い孤独を感じてしまう心境は
割と普遍的というか経験した事ある人も多いんじゃないかと思う
平和な様で、
物凄いストレスフルな環境の中で我慢しながら妥協しながら誤魔化しながら、
それでも何かを夢見て生きている。そんな日常を音楽でパッケージした忘れられないアルバム

 それと、
いつの間にか初めからそこにあった感情が
SNSなどの影響下で別の何かに染められてしまっている
そんな事柄を歌っていると思われる「Artificial Vampire」もかなりの名曲
 あ、
ちなみに全11曲で
最初はインタールードから始まるので、
かなり短くスパッと聴けるのも個人的にお気に入りですね。
一番明るい「I want it all」の存在がまた光っている。



第2位うふふ/眉村ちあき

日本で才能とポピュラリティーが乖離しているミュージシャンは多々いるけど、
個人的には曽我部恵一と並んでトップクラスにいるのが眉村ちあきだと思っている
今作は、
本当に素晴らしいね
本当にどの曲も良い。
良い上に、アイデアが秀逸で面白い
華やかでアッパーなメロディで「家も失え」と憎悪を歌う「最後のお願い」
幸福追求権という憲法を元に制作されたロックチューン「幸福ミュージック」
「愚痴を吐いた時 初手で正論が返ってきたから
 私の気持ちに寄り添うよりも 自分の気持ち良さを選んだってことよね」
って
歌詞が個人的に物凄く共感度指数が高い「恋の駆け引きだるい」
ペーソスからアッパーなテンションへの変遷にグッとくる「バケモン」
そして、
人生を物語風(本)に解釈した美メロ光るバラード「朗読」などなど。
ボーナストラックの「オー!サカナ!!」の底抜けの明るさも大好きです。
 眉村ちあきはイメージだとエキセントリックな人と捉えられてる可能性は高い
でも、
実際は物凄くポップスに誠実なソングライターだと思う
今作はそんな眉村ちあきの脱皮を感じる一作で、
眉村ちあきらしい暴走は残しつつ、
ポピュラリティーのある表現を工夫して表現してみよう。という意図を感じる
妥協ではなく建設的意欲を感じさせるまた一歩踏み込んだアルバムになっていると思った。
 個人的に眉村ちあきのアルバムの中では「ima」が一番好きだけど、
それに並ぶくらい思い入れの深いアルバムになりそうな予感がする。
本作を引っ提げての来年からのツアーが非常に楽しみ!!



第1位らんど/ZAZEN BOYS

12年ぶりのアルバム。
その間にバンドメンバーも入れ替わったからか、
老け込みを感じさせないかなりみずみずしい仕上がりになっている
一曲目からだんびらを健康の為に振り回す〜みたいなこと歌ってて「絶好調だな。」と思った
その後も、
向井節としか形容出来ない異次元のフレーズが
ジャリジャリ且つカクカクしたアンサンブルで楽しめるので最高である
 ただ、
前作あたりから、
哀愁…それも中年男性特有のペーソスを隠さなくなって来てる気がして
「今日もロンリーナイト」(バラクーダ)
「愛してくれよ 寂しいんだよこっちは」(八方美人)
「プリーズ 酔わせてよ 黄泉の国まで連れてって」(黄泉の国)など、
特に"独身の孤男"には深く響く内容になっててそれも聴いてて堪らない部分でした
 それと、
向井秀徳と言えば、
少女や女性に対する憧憬を素直に歌にしてきましたけど、
ここに来て「杉並の少年」「ブッカツ帰りのハイスクールボーイ」など、
男性がモチーフになる曲も増えてきたのも特徴的でしたね
特に、
「ブッカツ帰りのハイスクールボーイ」の
「冷めたからあげ」って部分は今作のベスト歌唱だと思う
何の変哲もない、ありきたりな風景、そこに発生する懐古や切なさ…
その情景描写のセンスが神懸かっているのも本作の秀逸なポイントですね。
 更に、
後半にどっしりと構えるバンド史上屈指の名曲「永遠少女」に
一番パワフルでライブ映えもする、
ライブで飛び跳ねながら聴いた楽しい思い出が蘇る「乱土」
極め付けは「胸焼けうどんの作り方」という、
胸焼けうどんとは何ぞや…?
そんな、向井秀徳ワールドを堂々と展開して終わっていく今のZAZENが十二分に感じられる傑作
攻め攻めの曲とは違ってノスタルジー押しの「チャイコフスキーでよろしく」「ブルーサンダー」など、
似てる曲があまりなくどの曲にも役割と意味を感じる、
12年ぶりって謳うだけの事はある新譜だと思いました。

ZAZEN BOYSの楽曲は、
同じフレーズの繰り返しのようで
実は要所要所で細かい変化および明確な進化を遂げている
25年来の向井リスナーとしてそれを存分に感じれたのが1位の理由でございました
まだまだ面白くなっていくぞ。















折角なので、集合写真を…こうして見るとイラストのジャケットが多いねぇ。



はい!
って事で、
2024年の更新は終了!!
2025年にまたお会いしましょう
はっきり言って準備や構成含めてこの記事が一年で最も疲れるわ!
こんだけ頑張ったんだから正直この記事が一番見られて欲しいわね(笑)。
 でも、
一年で一番頑張る日が年末ってのも
なんかイイですよね・・・。

誰しもにフィットする完璧なランキングは個人である以上不可能ですが、
それでも少しでも重なってたら、何かが伝わってたら本当に幸せです。
 
2025年も、どんな新曲やニューアルバムに出会えるかも楽しみっ。



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1 コメント

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Unknown (meiban-matome)
2024-12-31 19:07:28
個人的に2024年リリースの作品で一番聴いたのは長谷川白紙の『魔法学校』ですね。凄すぎて圧倒されました。
ZAZEN BOYSの『らんど』もすごく良い。
あと「SOUVENIR」が収録されたBUMP OF CHICKENの新譜『Iris』も思い入れ深い…
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