サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

スターマイン/ランクヘッド

2014-09-12 | シングル感想









救われはしない 消えない傷を抱えて
それでも生きていく 明日笑える様に










先月、タワーレコード他一部店舗限定で約1年ぶりの音源として出されたニュー・シングル「スターマイン」
今年でメジャーデビュー10周年を迎える節目の年の記念としてリリースされた意味合いの強い「お祭りソング」なんですが
それ以上にランクヘッドの記名性と新機軸が見事に打ち出された好シングルに仕上がってると感じました。

まず、このシングルを聴いて感じたのはやっぱりランクヘッドは「リフ」のバンドなんだなあ、ということ
日本でリフ主体のロックバンドと言えば今やベテランの域に入って来たTRICERATOPSがまず思い浮かぶんですが
ランクヘッドもまた長年歴史を積み重ねて来た事もありそのポジションに近いんじゃないかなあ・・・って個人的に感じました
要はトライセラ等と引けを取らないくらい強烈なリフを生み出して来てるし今もこだわってるんだなという事をこの曲を聴いて
大いに感じたんですよね
それくらいリフだけで既にノれちゃうような曲にもなってますね

ただ、そういうある意味「王道」のらしさを打ち出しながらも
アレンジに関しては、本当の意味でお祭りっぽい賑やかでありつつ攻撃的なアレンジになっています
お祭りを意識したドラミングに性急なビートが重なって未曾有の気持ち良さを生んでるこの曲
前述の通りキレ味抜群のリフ主体でありながらバックで鳴ってるのがお祭りライクなサウンドなので
「お祭りソング」とは宣伝しつつもそこまでビートが軽くなってはいないのが特徴的かつ
いつも通りのリフ主体でありながらバックビートのお陰で新鮮な印象も抱けるという
正に一粒で二度おいしい、的なシングルになっていると思います
ある種ソカにも通じるような聴き手のノせ方は10周年を迎えたこのタイミングで打ち出すナンバーとしては凄く新機軸な感じもしていて
尽きない創作への情熱をひそかに感じる事の出来たシングルでもありました

10周年の記念碑、又はライブツアーの予習的な意味合いが強いシングルですけど
純粋に作品としてもユニークで面白いシングルになってるのでファンは是非チェックして欲しいですね
しかし本当にライブではめちゃめちゃ盛り上がりそうで今から参加が楽しみになって来ますね(笑


それともう一つ、そんな攻め気を忘れないアグレッシブなサウンドになっているのにも関わらず
歌詞はそこまでノリノリでもない・・・どころかちょっと寂しげな感じにもなっているのがまた「らしい」ですね
色々経験を重ねて擦り減ったものも多々ありつつ、しんどいながらもちょっとの幸せに向かって生きる・・・という
情景描写も含めて少しおセンチなノリに仕上がってるのがまたランクヘッドの記名性に溢れててイイです
あの日出会った少女は今どうしてるのかな?幸せに過ごしているのかな、とか
そういう作中観が好きな自分にとってはとても好きな歌詞でした
ある意味刹那的な歓びに終始してるのがなんだか切なくて印象に残るナンバーにもなってますね。











ある種「10周年記念」的なノリはありつつも、しっかりと「らしさ」を新鮮味ももって示した力作でした。
メロディも抜群に良いですしこのタイミングで打ち出すには相応しい名曲だと思います。
カップリングのライブバージョンも部屋にいながらライブのノリを疑似体験出来る内容になってて好感触でしたね。





今だけは誰もが許されて
空に咲く夢を見ていた