サブカルチャーマシンガン

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咲-Saki- 13巻/小林立

2014-09-25 | 単行本感想










表紙の部長がめちゃくちゃ可愛いなあ。












凄く読んでてスカッとする内容でしたね
清澄の竹井久部長は以前緊張っていうかプレッシャーっていうか、その所為で卓上で混乱した事があった訳なんですけど
その時とはまるで違う、腹を括って本来の「竹井久らしい」プレイで勇猛果敢に攻め切って結果を手にする―
という真逆の内容でその時からの成長を大いに感じ取れた、と同時に
主将としてのプライド、
「みんな」の想いを引き受けて戦う頼もしさみたいなものも感じられて
見事に部長として牽引役としての役割を果たしてくれた読んでいて気持ちの良い13巻に仕上がってました
そういう中で強豪相手にワクワクしながら失敗を恐れず彼女らしいスタイルで全力でぶつかっていく若さと勢いもあって
本当の意味で竹井久部長が一皮剥けた、と言える内容になっていますのでこのタイミングで彼女が表紙になるのも納得も納得ですね
これまでこの作品を、竹井久というキャラを追い続けた身としてちょっと感慨深くなるような一冊でした
だから、この先の部長の戦いが更に楽しみになるような新刊、とも言えると思います
この巻を読み終えた後改めて表紙を眺めてると、
なんか本当に「何か」から解放された感触もあって実に素敵だなと
恐れもせず勇み足も踏まず、きちんと部長として方々の想いを携えきちんと戦い抜いた部長は格好良かったですね
兎角そんな久さん及び清澄サイドの堂々とした反撃が中心に繰り広げられてるので往年のファン的にもカタルシス大きいと思います
その中で通用せず終始劣勢だった敗者が浮かびあがったり割と勝ちと敗けがはっきりしてたのも面白かった要因かと。

竹井久さんが思い切り奮闘した分、
その一方で有珠山高校の揺杏さんは唯一見せ場なく最後まで劣勢のまま中堅戦を終えてしまいました
普段は能天気で食わせ者的な態度なのにさり気なく裏で涙しちゃう脆さが実に良かったですね
そういう久さんと揺杏の対比みたいな、勝負を楽しみ切った者と勝負を全く楽しめなかった者との違い、その確かな差異を描いているので
「勝負の厳しさ」的なエッセンスも十分に感じ取れたのも面白かったです
そんな有珠山高校は最後に過去エピソードを使ってきちんと掘り下げもされていて
ここからの後半戦に向けてもうひとつ見せ場やドラマを作ってくれそうな雰囲気も良かったですね
この巻だけで見れば正直単なる噛ませ校的な印象は拭えないんですが、その構成によって「このままじゃ終わらないんじゃないか」的な
そういう予兆を読者に抱かせるあたりがこの漫画の丁寧な部分であり上手い部分だとも思います
「咲」は大勢のキャラが大挙する漫画ではありますが、
その分きちんと気を遣ってる漫画でもあるよなあ、と13巻を読んで改めて感じました
部長の想いをそのまま卓上に乗せられるか清澄、そして有珠山は一矢報いる事が出来るのか、強豪の姫松と臨海女子はどう迎え撃つのか・・・
更に先の複線や因縁を匂わせている本作ではありますが、きちんと次の巻も楽しみになれる構成を貫いてるのもまた見事だと思えた新刊でした。


そういう気の遣い方は過去キャラにも通じていて
もう13巻ですが未だに初期の・・・長野県大会のキャラがちょくちょく出てきたり
彼女らの想いを背負って戦っていると示唆するようなカットがあったり
又は前回戦った高校の面々もきちんと出番があったりですね
大挙してる割にはキャラの扱いがやっぱ丁寧でそういう細かい部分でもきちんと楽しめる新刊にもなっているかなあ、と
現役の姫松高校のやりとりは勿論愉快な解説の方々、更に巨大化している漫ちゃんとモモの胸ネタなど(笑
「熱さ」以外の部分でもちょこちょこ摘まみながらクスクス楽しめる塩梅も良かったと思います
前述の存在感増し過ぎ!な漫ちゃんとモモのおっぱいは最早眼福レベルですね
モモはよく「おっぱいさん」なんて他人に言えたものだな、と
自身が既に「おっぱいさん」になってますね今や(笑
そういう部分も勿論(?)注目すべきだと思います 少年漫画的テンションやドラマ性の裏でね。

んで、そういう賑やかな仕上がりになってると同時に今後の強敵で咲の実姉である照もちょっと出ます
色々と意味深な立ち振る舞いだったりもするんですが、こういうのを見せられると今後の戦いも実に楽しみになってきますね
密かに水面下で因縁的なものが明かされそうな気配なんかもあったりしてその意味でもまだまだこれからワクワクが待ってそうで期待大です

主人公サイドの躍進、成長を描きつつ相手側のドラマも掘り下げ
過去キャラもきちんと登場させ今後の因縁や複線にも着手・・・と相当バランスの良い巻だったんじゃないでしょうか
個人的には読んでいて終始気持ちが良くまた色々賑やかで面白味も十分に感じ取る事の出来た新刊でした。
そして、やっぱり竹井久部長が格好良かった!













しかし揺杏の涙を正面からのアングルで見せなかった演出も良かったですね(ああいう演出大好き)
それまでの彼女の態度の積み重ねがあるからこそあのシーンは読んでてちょっと切なかったですね。
そんな彼女の有珠山高校の「今後」にも期待。

あとモモの胸は今後どこまで大きくなるんでしょうね(笑)。いいなあ。