7月の13日に日比谷野外大音楽堂でGRAPEVINEのライブを観ました。
このライブは
レコード会社移籍後からちょうど10年って事で
その時期の楽曲に絞ったセトリ〜という中々に珍しい公演でした
管理人なんかは
GRAPEVINEを初めて知ったのはオリコン誌の記事と
忘れもしないミュージックステーションの出演だったので
その時期の曲が無い〜ってだけでかなり特殊なカンジがしました
でも、
それでも正直楽しかったですね…
裏を返せばその頃から一貫して良い曲を作り続けている、という証拠でもある
そういう意味では
今やすっかりベテランバンドの一つとなったグレイプバインの底力を感じさせる公演でもありました。
GRAPEVINEを野音で観るのは初めて。だったんですが・・・
当日は生憎の雨でした
このライブ前に
湯島駅のレコード屋で買い物したり
そこから上野駅付近まで歩いてラーメン食したりしてたんですが
その時は晴れてたんですよね
霞ヶ関に来て、
普通に降ってたんで度肝抜かれました
自分の経験によれば
雨の野音ってほぼ記憶にない
それは自分が晴れ男なのもあると思う(たぶん)んですけど、
ここまで明確に雨降ってんの約15年前のZAZEN BOYSくらいかなぁ・・・
だから、
少しショックでしたね笑
売店でカッパを購入し、
なんとかライブを観る体制を整えたが
正直サイズが小さくて着て数分で一部が破損した
スリムではない自分を恨みつつ…苦笑
雨の中でライブは開演。
静かに始まり段々ハードに変化していく「サクリファイス」から。
ザラついたギターの音色も堪らない。
歌が良かった「The milk(of human kindness)」
良質なポップソング「EAST OF THE SUN」と序盤はバインのメロの良さをアピールする選曲に感じた
あと、
田中さんの声キレイだな〜とか思った。
会場全員でのハンドクラップも気持ち良かった「Big Tree Song」は
やはりそのメロディ、アレンジのスケールの大きさ含めて浸れる出来栄えだった。
多少ネガティブな歌詞も印象に残った「Scarlet A」
グルーヴィな演奏で魅せた「ソープオペラ」
そして、
記憶に新しい昨年の秋にリリースされたインパクト大の新曲だった「雀の子」
この曲は既にライブでの盛り上がりが半端ではなく、
これからのバインの新しいスタンダードになっていきそうな予感もしましたね
曲間で「日比谷〜!!」と叫び、
間奏ではツインギターの重厚感で魅せ
ベースもブリブリ鳴ってて実にサイコーだった。
今のバインのグルーヴを表しやすい楽曲なのかもしれない
田中さんのボーカルも絶好調で「レイデェー!」と気持ち良く日比谷の空に響いていました。。
カッパども(by田中さん)。
中盤に差し掛かるところで、
雨はもう殆ど止んでいた。
最後まで降らなくて本当に良かった。
田中さんの忍者ダンス(!)も炸裂した新曲「NINJA POP CITY」は
音源の感じよりも大分ライブ向けな楽曲にも思えた
大人のダンスロック…みたいな印象だった
ギターも情感たっぷり!
そこから、
ポストロックにも通じるアレンジが心地良かった「弁天」
キラキラしたサビメロにロマンを感じた「吹曝しのシェビィ」
そしてこの曲もサビが煌びやかに想えた「MAWATA」・・・とバインのポップサイドを存分に聴かす流れ
途中、フュージョンみたいな箇所も聴き応えあったり、
バインの音楽的な充実も示したコーナーにも思えました。
一転して
ロック・モードに突入。
まずは一定のベースサウンドが気持ち良かった「ミチバシリ」
田中さんもシャウトかましてノリノリの相様
からの、
青春っぽいエッセンスも素敵だった「楽園で遅い朝食」
この曲は全体的にスケール感もあったりしてこういう広い会場で聴くのも適してた気がする。
田中さん
「あと7兆曲ある!」と
いつの間にか億から兆になってましたが笑
「俺はどうでもいい気がした」というフレーズも象徴的だった「Ub」
この曲はバインにしてはストレートなギターロックに仕上がっててそれが逆に捻ってて良きですね。
この曲を聴いてると人は誰もが主人公である〜事をなんとなく想起させられる楽曲でもある。
美しいメロディーが際立つ優しげなバラッド「雪解け」
「虹を見たのかい?」というフレーズも胸を打つ中、
泣きのギターソロだったり
ラスサビの重厚感だったりトータルで魅せるその構成力にも感銘を受けた一曲だった。
打ち込みから始まり、王道ロックに変化する「HESO」
田中さんのシャウトも痛快!な中、
個人的に
この日最も嬉しかった選曲が「リヴァイアサン」だった
「新しい果実」ってアルバムは名盤だと思ってるんですが、
その中でも
90’sのグレイプバインを感じさせる楽曲で
音源よりも勢いマシマシのアンサンブルがまためっちゃ気持ち良くて最高でした!
勇ましいギターフレーズにサビメロも往年のバインらしさたっぷり
間奏での唸りに、
いつも以上にドコドコと畳み掛けるドラミング
そして挑発的に歌唱した最後のフレーズ…とここまで生で聴いたこと無かったし
聴きたくもあったので今回この曲を補完出来たのは自分にとっては大きい事でしたね。
「フラニーと同意」以来の興奮感でした。。
王道のJ-POPの匂いにも痺れる美メロ際立つバラッド「さみだれ」
西川さんのセンチメンタルなギターソロにも浸りながら、
X 真っ青な照明もインパクト大だった名曲「Gifted」
この曲の、
失望がジンワリと胸の内を占めるような感覚は唯一無二だな〜と感じつつ
この日も荘厳でもあるアンサンブルの凄みにもヤラれていました
惹き込まれるダークネス
そして、
最後の切ない「さよなら」というフレーズの重み…
そのすべてが印象に残る深海の様な名曲でございました。
そこからの
甘いメロディに
濃厚なグルーヴが重なる「SEX」の流れも抜群だった
ピンク色の照明に間奏の美しさ・・・と正に濃厚なセックスの様な一曲でした
ミニマルなアレンジも心地良い中で本編が終わる…って言うのも大人のロックバンドって感じでしたね。
アンコールでは、
「本日はお日柄も良くて・・・良かったですね」と真逆な事を言ってました笑
でもアンコの時には完全に止んでたのであながち間違いでもない。
晴れやかなギターリフが爽快に感じた「Ready to get started?」でアンコはスタート
その王道感に陶酔しつつ、
「ラーメンライス」ってフレーズに管理人もいつも食してるのでニヤリともしました笑
この曲ではギターバトルも勃発しててその無邪気な感じも良かったですね。
メランコリックなポップソング「SPF」を挟んで、
最後の最後は
今年3月のZepp DiverCityでも披露して印象的だった「Arma」で締め
オーラスには相応しいテンションの楽曲でこれからのみんなの行く先を祝福してるかの様でもあった
まだまだバンドは続いていく。そんな姿勢を言葉ではなく音楽で示してたのも格好良かった
聴き手の人生にも重なるメッセージに胸打たれつつ真夏の野音は幕を閉じたのでした。
ありがとうございました!!!
1.サクリファイス
2.The milk(of human kindness)
3.EAST OF THE SUN
4.Big Tree Song
5.Scarlet A
6.ソープオペラ
7.雀の子
8.NINJA POP CITY
9.弁天
10.吹曝しのシェヴィ
11.MAWATA
12.ミチバシリ
13.楽園で遅い朝食
14.Ub(You bet on it)
15.雪解け
16.HESO
17.リヴァイアサン
18.さみだれ
19.Gifted
20.SEX
21.Ready to get started?
22.SPF
23.Arma
GRAPEVINEは、
自分が子供の頃によくミュージックステーションとかに出てて
その頃からずっと大好きなバンドの一つですね
今回は、
ここ10年の楽曲オンリーで構成されたライブでしたけど、
変わってる部分…更に濃厚になってるトコとかはありつつ、
変わらない良さ…例えばメロディラインの美しさにこだわりを感じる部分とかね。
そういうものも感じられて逆説的にこれまで(初中期含む)のバインすらも感じられる、
そんな公演の様にも感じました。
まだまだこれからの人生も追いかけていくぞ〜。