サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

ART-SCHOOL/syrup16g/POLYSICS「KINOSHITA NIGHT2023」@Zepp DiverCity TOKYO 23.10.15

2023-10-21 | LIVE











先週の日曜日、木下理樹の生誕祭に参りました。









記事のタイトルの3バンドが集まって対バンしていたイベント、
個人的にsyrup16gをワンマン以外で観たのは初めてかもしれません・・・
それこそ、
かつては鬼の様に対バンもやってたはずなんですが、
恐らくその頃は学生だったり何もやってなかったりで観られなかったんだと思われる
今となってはほぼほぼ単独公演のみになってるのでそういう意味ではとっても新鮮でした。
 そして、POLYSICSは今まで都合3度ライブを観た事があるんですけど、
実は最後に観たのが2013年の夏、、、って事で10年振り4度目(!)の鑑賞だったんですよね
かなり間隔が空いてしまった~と言えますが、
逆に言えば、
だからこそ観る機会をくれたアートスクールに感謝!という見方も出来ます
この3バンドは高校生の頃に自分もCD集めて家でよく聴いてたのでそういう意味では感慨深い一夜でしたね。
 この日は朝から大雨で仕事に行くのにも一苦労だったんですが、振り返って思うのは
それはそれで「らしかった」なぁ・・・と
恐らく、
渦中の時はただただしんどいだけだったんでしょうが(笑
アートスクールも「この雨が止む事はないさ」って歌ってたしね。
まあ雨でも晴れでもとにかく動く事しか出来ないですからね。











POLYSICS
1.Birthday
2.Let's ダバダバ
3.Young OH!OH!
4.Funny Attitude
5.MAD MAC
6.シーカランス イズ アンドロイド
7.SUN ELECTRIC
8.URGE ON!!
9.カジャカジャグー


先ほど、「10年振り~」と書いたけど、
実は今年2月のBAZRAの主催ライブでDJハヤシのパフォーマンスは観ていました
ただ、DJとPOLYSICSでは当然別物なのでああいう書き方をしたんですけど、
まあハヤシさんに限って言えば直近で生で観ていた~って事ですね。

syrup16gがほぼMCなしだったのに対し、
POLYSICSは饒舌に木下さんとの思い出話に花を咲かせていました
syrup16gとも以前SHIBUYA -AXで対バンした~って語ってましたけど、
渋谷AXとか今聞くとものすごい懐かしく感じられますね・・・駅から遠かったんですよね
アートスクールも割と渋谷AXでやってたイメージで自分も観た記憶があります
今イベントの副題の「SHIGONOSEKAI」っていうのは、
木下さんが45歳だからシゴの世界なんだよ~ってMCを聞いて
素直に「なるほど!」と思ってしまった
この3バンドだと「浮いてる。」とか、
最初の理樹の印象は最悪だった!とか割と明け透けに語ってて面白かったですね(笑
とはいえ、言葉の隅々からアート愛を感じる心地の良いMCでもありました。


勿論、ライブは問答無用に楽しかった。
なんでしょう、少しジャンルは違うんですけど、
甲本ヒロト的な・・・
観る前からやることなんて大体分かってるんだけど、
それが予定調和ではなく様式美の領域まで辿り着いちゃってる感じがしました
そうそう、やっぱこれこれ!的な、、、仕事後のお酒って例えてもいいかもしれないですね
選曲に関しては割とシングル曲やリード曲多目の新規や久々のお客さんにも優しいセトリでノりやすかったし、
ハヤシさんのウルトラテクニックが炸裂するギターソロは毎回痺れる出来栄えで格好良かったです...!

細かいトコ書くと、「Funny Attitude」のヤノさんの間奏のドラム、
大バコの中間地点で聴いてるのに足元がビリビリくる強烈なドラムソロかましててあれも興奮しました
「シーカランス~」はあのイントロだけで既に爆上がりしたしサビのポップさもカタルシス満点
それと初期の名曲「URGE ON!!」はジャリンジャリン鳴るギターサウンドに魅了され、
極上のロックンロールを叩き付けてて自分もヘドバンで反応してました
この曲のギターソロもめちゃくちゃ素晴らしかった・・・
最後は、
みんなで拳を突き上げて「カジャカジャグー」して終わり
途中大暴れして最後は狂気的な一体感を生んでフィニッシュ~と横綱相撲の様な隙のない構成も見事でした。
観る前から分かってはいたけど、本当に格好良いバンドですねPOLYSICSは。最高でした!





syrup16g
1.新曲
2.新曲
3.新曲
4.新曲
5.神のカルマ
6.生活
7.天才
8.落堕



ご覧の通り、
のっけから新曲4連発~という普通なら有り得ないセトリでした。。
例えば、これが自身のワンマン公演ならまだ分かるんですけど、
他バンドのファンも多い対バンでこれっていうのは正直常軌を逸してますね
自分自身はsyrup16gの大ファンなので「ラッキー」という感覚でしかないんですが、
逆に対バンでこういうのやられちゃうともうどんなライブでも見逃せなくなるよなぁ、って。
それはそれで集客に繋がりそう?だから良い事なのかもしれませんが・・・笑

一曲目の新曲は重厚なブルースって感覚でした。
歌詞は「ロウソクの火」とか「なんてどうだ?Anyway」とか
そこまでダークな感じではなかった気がする。
二曲目は、
「完全にバカにされてる気がしてる」
「誰もあんたなんか好きじゃないけど」
「嘘じゃないよベイベー」
「君のせいじゃない」
みたいな・・・所謂THE・五十嵐隆というか、
前のアルバムではそこまで顕著ではなかった悲観的なロックナンバーに仕上がってました
紅い照明の中で咆哮する場面もあったりしてかなり印象的な一曲でした
この曲は、
個人的にはかなり好きでしたね。。
「誰もあんたなんか好きじゃない」って歌った後に「君のせいじゃない」って歌われて、
どこか腑に落ちたというか、ちょっと精神的に救われた感覚はありました。
どれだけ努力して足掻いている‟つもり”でも決して届かない
その状況を揶揄しつつ、それも人生。みたいな...
そう歌われると、
「ああ、そっか。」って自然と納得してしまう様な・・・音源で一刻も早く聴きたい類の楽曲でした
本当にイメージの中のsyrup16gに近いというか、余計に対バンである事が惜しいですね(笑

三曲目の新曲は、
「やる気なかった」「働いてるだけ」
「他人の暮らし 思い煩ったり」
「子供部屋おじさんだぜ」
「インスタントコマ」「サンデイ」
とか、メモによるとそういうフレーズの歌詞でした
この曲では五十嵐さんが楽しそうにギター弾いてたりブレイクの中畑さんのドラミングも迫力満点だったり、
各々の演奏に関しても印象に残る楽曲でかつメロディアスでギターポップっぽい爽やかな曲でした
先述の通り、歌詞はこじらせおっさんの日常~って感じで逆に切ないんですけど。

4曲目は
「くだらない君が好きだった」
「金のない君が好きだった」
「笑えない君が好きだった」
って
どことなく「吐く血」とか好きそうな人が好きになりそうな一曲
アルペジオを駆使した楽曲で聴いていて痛切ない印象の歌詞だったかな~って思う
サビで「サマーデイ」とか叫んでた気もするけどこれはちょっと記憶が曖昧ではあります
 全体的に、
どこか悲壮感漂う鬱屈とした楽曲が多くて
ここに来て再びsyrup16gの初期衝動に立ち返ってた様な楽曲が多かったです
これは、正直次のアルバムがめっちゃ楽しみになるっていうか、
早く来年のツアーの発表してくれよ!!っていうか笑
今でも全然現役だと思うけど、
ここに来てより現役感マシマシでシロップの‟攻める姿勢”を存分に感じられた素晴らしいライブでした。
これは自分がシロップの大ファンで普段聴けない曲いっぱい聴けた!!っていう感情が
前提にある感想~というのも付け加えておきます・・・笑


既にここまでで長くなった。
後半は、
勿論シロップの中でも知名度の高いリード曲を中心にプレイ
のっけから「ベイベー!!」と叫びベースの躍動感も堪らなかった「神のカルマ」
管理人はこの曲でシロップを知ってCD注文したんだ~っていう「生活」
重厚なドラミングと白熱のギターソロに酔い痴れた「天才」、
そして、
いつも以上にやけっぱちの痛快さで魅せ切った「落堕」と一切のMCなく畳み掛けて終了
最後のアウトロの終わり際に「木下理樹!Happy Birthday!」とシャウトして捌けていく感じもカッコ良かった。
 個人的に、
定番曲なんだろうけど、
自分の行ったライブではやらず結果的に久々に生で聴けた「生活」は嬉しかった。
以前よりも一体感の増したアンサンブルにファンキーなギターソロも実に気持ちが良かった
何より、最後の「そこで鳴っているのは目覚まし」の力強い歌唱に、
この歌詞は絶望でもあるけど希望でもあるのかな・・・とか
今更新しい解釈を得れた様な気もして、
それも嬉しかったですしここに来てバンドの結束が強まってるのも感じれてそれも非常に尊かったですね。
最後の「落堕」、この様々な意味合いで面倒くさい世界に心底嫌気が差した様に
めちゃくちゃ自棄的にかなぐり捨てる様に歌ってたのも印象的で
他の方のポストでも見たけど、確かにまたこの曲の最高値を更新した様な凄まじい演奏でした。
そういう意味では、やっぱりsyrup16gは聴き手の心情に寄り添ってくれる唯一無二のロックバンドだなぁ、と
この日もまた代替えの一切効かないその存在感に感銘を受けてしまった至上のステージを拝めました。
 また、忘れられない一夜をもらった気がして、改めてsyrup16g大好きになりましたね。





ART-SCHOOL
1.Moonrise Kingdom
2.アイリス
3.EVIL
4.foolish
5.クロエ
6.プール
7.サッドマシーン
8.Just Kids
9.ロリータ キルズ ミー
10.FADE TO BLACK
11.Bug

12.スカーレット
13.ニーナの為に



アートのライブを観るのは去年の復活ライブ以来。
その時も5人編成だったけど、個人的には今の方が音に迫力があって良いな。と思った
一曲目からトディのギターの音がめちゃくちゃデカくて下北沢のハコで聴いてるかの様な錯覚に陥った
キレッキレの演奏で魅せた「アイリス」
そして、
個人的に大好きで学生時代聴きまくってた「EVIL」は本当に嬉しかった
あのイントロの時点で堪らなく藤田さんのドラムも攻め攻めで格好良かったですね
どこまでも美しく堕ちていくような楽曲で最近の自分の心境にも似合ってて沁みましたね
「俺を救ってくれるんだろうか」という歌詞に感情移入してしまった大好きな「foolish」
奇しくも、
この日武道館でライブを行っていたストレイテナーとのスプリットカセットに入っていた一曲
「カセット」というのが時代を感じさせますが・・・笑 そう考えるとアートも相当長いバンドですよね。
この曲もイントロから沸いてしまう魅力があって本当に楽しい一幕でしたね。

ハンドマイクで歌いファンクテイストの演奏も心地良かった「クロエ」、
この曲のトディのギターはちょっとAORみも感じさせました
爽やかなメロディで羨望を歌った「プール」
アウトロのトディのエモ過ぎる爆音ギターソロも歌と同じ位歌ってましたね
パンキッシュなドラミングに魅せられた「サッドマシーン」
ナカケンのベースが超絶躍動していた「Just Kids」
やっぱり、
ライブで「子供みたいに~」ってフレーズを聴くと胸が熱くなりますね...一年前もそうだった。
同時に、去年出した曲なのにまるで鉄板曲みたいに盛り上がってたのも「なんかイイな。」と

「美しく生きたいと誓った」というフレーズが心に残った「ロリータ キルズ ミー」
改めてライブで燃え尽きるかのようなパフォーマンスを観てると名曲だなぁ・・・と再認識した
「FADE TO BLACK」、
完全にお客さんを上げ切った末に
最後は最新アルバムから「Bug」。優しくそして逞しく締める流れも素晴らしかった
決して懐かしい楽曲だけではない・・・という矜持も感じさせる美しいシューゲイザーの様なサウンド
勿論、トディのギターもエモエモのエモの大爆音ギターで気合一閃の演奏に仕上がってました。


アンコールも勿論敢行。
メロディアスなサビメロと悲しみの表現に感情移入させられた「スカーレット」
胸の中を過去の切ない経験が行き来しながらも激しくも美しい演奏に感化させられる感じ
「ああ、これぞアートスクールだなぁ。」とその独自性も存分に味わっていました
木下さんとトディが向き合ってギターを奏でる場面もあったり、
ベースがバクダンみたいな強烈な音色叩き付けてたり、
本当今ならではのタフさもありましたね
最後の最後は、「笑って」と一生懸命に優しく何度も歌う「ニーナの為に」でエンディング
最後にこの曲が来るのもいろいろとドラマティックだし誕生日ライブには相応しい幕引きだったかと
 日本のオルタナやギターロック界を引っ張って来た3バンドによる本気のぶつかり合いは
実に観応えたっぷりの正(まさ)しく至高の対バンに仕上がってて貴重な一夜でした。
まだまだ全然攻めていく気概も全バンドから感じられたので、
またそれぞれの未来の姿もとっても楽しみですね。
ありがとうございました!!!















他バンドのキャラも居るのが尚素敵でニヤリとした。


という訳で、
胸アツなラインナップによる3マンのレポでした。
syrup16gとART-SCHOOLはファン層被ってそうなので、
対バンとかしたらいいのにな。と以前から感じたりもしてましたので
そういう意味では一つの希望が叶った公演とも言えましたね
でも、
そこにPOLYSICSが混ざった事によって祝祭感が増したのでそれもまた実にナイスブッキングでした
改めて木下理樹さん45歳のお誕生日おめでとうございました!また、ライブ行きます。