サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

GRAPEVINE「GRAPEVINE TOUR2023」@LINE CUBE SHIBUYA 23.10.26

2023-10-31 | LIVE










先週の木曜日、GRAPEVINEのライブに行って来ました。









9月に出たニューアルバム「Almost there」のリリースツアー。
個人的には今年の2月の中野サンプラザ公演以来のグレイプバインでした。
バインのライブは、毎回様々なアルバムから選曲して俗に言う完全な定番曲が少ないと感じるので
その意味では毎回ガチャというかお楽しみ要素が強くて非常に楽しいんですよね
だからこそ、
コンスタントに行きたくなるのかな?と思いつつ、
ニューアルバムの楽曲もきっちり全曲演り切ってたのも今を生きるバンドの矜持が内包されてて良かった
年齢を重ねる度に円熟していくグルーヴ感たっぷりのロックショウを満喫出来た夜でした。以下。














LINE CUBEになってから置かれる様になった巨大ぬいぐるみ。



一曲目は、元気良く「Ub(You bet on it)」。
この曲、若手のロックバンドみたいなみずみずしい楽曲でそれがまた意外性があって面白い。
かと思えば、バイン印のうねりのあるロックンロール・ナンバー「スレドニ・ヴァシュター」を放ち、
即座に往年のGRAPEVINE色に染めていく。
更に、
皮肉の効いたロックナンバー「Goodbye,Annie」と序盤から捻じれ要素の効いたR&Rを展開していくバイン。
MCで今日はアルバムの曲をたっぷり演ります!と宣言しつつ、ここから4曲は新譜以外の楽曲が続いていきました。

爽やかなリフが気持ち良かった「聖ルチア」、
グッドメロディの波に心地良さを感じつつ
個人的に大好きな「Darlin’ from hell」の披露はかなり嬉しかったですね。
この曲は昔懇意にしていた同系統のレビュアーも絶賛してた曲で懐かしい想いも携えながら聴きました
オーガニックさも感じるアレンジとリズミカルなドラミングも小気味良くて素晴らしかった
美メロが効いたサビの中で切なく堕ちていく感覚なんかめちゃくちゃ好きでしたね。
田中さんが「初期の曲を...」と言って始まった「遠くの君へ」
沁みるギターの音色が秋という時期にも似合う印象
低音を活かしたアレンジに仕上がっていたロックナンバー「COME ON」も気持ち良く、
この辺はまったく新譜関係ないけど思ってたよりも新譜にも通じる印象の楽曲を選んでたカンジでしたね
艶っぽいテイストというか・・・。


さて、
ここからいよいよニューアルバム・ゾーンに突入。
憂いの強い重厚なROCKっぷりで聴かせた「Ophelia」、
そのダークで退廃的な作中観が魅力的で早くもライブならではの拡がりを感じさせてました。
聴いていてニューロマンスとかAORとかいう単語が浮かんだ「停電の夜」も艶やかな雰囲気が特徴的。
更に、「喰うか喰われるか」という強い言葉も光るねじれロックな「The Long Bright Dark」
・・・と全体的に艶やかかつディープな新譜の世界観を堂々と響かせていく。
個人的に、
特に良かったのが「アマテラス」。
この曲では途中まさかのラップ(!)みたいな箇所があって、
それを実際に生で聴いていると本当に‟それっぽく”て実に新鮮な感覚を味わえました
サビの壮大かつ挑発的な感じも好きで.....変化を恐れない最近のバインらしい一曲でもありました。
にしても日本のヒップホップ黎明期にロックバンドとして奮闘してたバインが、
今になってフロウというかライムっぽいパートを取り入れてるのも面白い。

アウトロの畳み掛けるドラミングも興奮しました。
 ドラムと言えば、
亀井さんのドラムから始まったのも印象的だった「ねずみ浄土」
西川さんの色気のあるギターも素敵な楽曲で、
「好き嫌いはよせ」と合唱で終わるエンディングも啓示的でやっぱり格好良い仕上がりでした。
「自分はこういう人間である。」と自分自身で決めつける事によって失う何かもありますからね、きっと。
「挽回したんねん」の部分の振り切れた感じが好みだった今や王道感すらある「雀の子」
亀井さん西川さんのコーラスも一体感あって気持ち良くてバンド!って感じがしました。
 これも新譜の中で特に印象的だったのが「SEX」。
ちょっとアンビエントな雰囲気と、
だけど、
歌そのものはポップにも感じて・・・不思議な魅力のある一曲でした
電子音と生音のハーモニーも見事だったし、うなるギターソロもまた聴いててアガりましたね
タイトルから感じる肉欲的な印象とは裏腹に切実なものも感じさせる正に濃密な楽曲に仕上がっていました。


ライブも終盤へ。
さっきまでとはうって変わって、爽やかなカントリーテイストの「片側一車線の夢」
バインはこういう聴き心地の良いポップな楽曲も普通に演れるのが強みでもある。
「ろくでなしの夢」っていうフレーズがまたロックバンドらしくて良かった。
かと思えば、
豪快なロックナンバー「I must be high」を思いっ切り叩き付ける
この曲でのサビの盛り上がりは凄くて音源以上にダイナミックなカタルシスを生んでいた様に思う
緩急は止まらず、
ここでまさかのキラキラしたダンスチューン「実はもう熟れ」
さっきまでTHEロックショウ~といった感じだったのに、
この曲の時だけ会場がディスコ化していてそれが異様に面白かったですね(笑
正に一所には留まらないGRAPEVINEの真骨頂とも言える楽曲
田中さんの「江戸の華~」みたいな前口上も面白くて、
自分もダンスホールの気分で横ノリでゆらゆら踊っていました
架空の素敵な異性と脳内で戯れるくらいには幻想と陶酔を感じさせた恐ろしい一曲
この曲のキラキラ感及びトリップ感は今後の新しい武器になりそうな予感がしましたね。

王道のJ-POP感が気持ち良かった「それは永遠」
センチメンタルな秋っぽくもあるギターロックでこの曲もまた素晴らしい出来でした。
名メロディメーカーの亀井さんらしい美メロが光る名曲でした。
「光になって」と歌う「Glare」を聴いて、
個人的にこの後「光について」来るかな?と伏線めいたものを感じてました
田中さんが「今日も超えるかーっ」と叫んで歌った「超える」がまた素晴らしかった
「今限界を超える そのくらい言わないと」って歌詞を生で聴くと燃えるものはありました
GRAPEVINEにはこういういかにもtheコンサートっぽい部分って少ないんですけど、
たまにこういう直球が投げ込まれるのが堪らないですよね!!
自分自身も、
今私生活で色々不安とか葛藤があったのでこの曲はかなり効きました。。
強気なポジティビティに感化されつつ、本編最後は「Ready to get started?」で締め。
この曲も「限られた人生ぶっ飛ばして行こう」とちょっとした生々しさも感じさせつつ・・・笑
開き直った明るさに元気を貰えるような素敵なロックナンバーに仕上がってました
途中、
田中さんと西川さんのギターバトルが勃発したり、
全体的に「青春っぽさ」を感じられたりそのエッセンスもまたみずみずしくて痛快なEDでした。
ニューアルバムの楽曲を全曲演奏しつつ、それ以外の様々なバインの色も魅せられた
そう考えると理想的なバランスを体現していたライブだったんじゃないかと。
ありがとうございました!!!!!













1.Ub(You bet on it)
2.スレドニ・ヴァシュター
3.Goodbye,Annie
4.聖ルチア
5.Darlin' from hell
6.遠くの君へ
7.COME ON
8.Ophelia
9.停電の夜
10.The Long Bright Dark
11.アマテラス
12.ねずみ浄土
13.雀の子
14.SEX
15.片側一車線の夢
16.I must be high
17.実はもう熟れ
18.それは永遠
19.Glare
20.超える
21.Ready to get started?

22.Era
23.光について
24.B.D.S















アンコールで田中さん、
「喋るような回にしようか?」と言ってめちゃくちゃ観客の笑い取ってました(爆笑!)。
その後「何でもない!」とちょっと焦って否定してたのも面白かったです
ちなみに某氏のライブは管理人も以前行った経験がありますが正直めっちゃ楽しかったし良いライブでしたね。
 一曲目は「Era」をしとやかに響かせ、
二曲目は「光について」という先ほどの勘がピッタリ当たった形に!
この曲は、個人的には特別な楽曲で・・・中学生の頃にパソコン部に入ってたんですけど、
そこで作った絵にこのタイトルをそのまま付けてたくらいに影響されまくってました
照明少な目で田中さんの「うた」を際立たせていた演出も良かったし、
「涙が流れて聞こえなかったとしても
 空に浮かべていこう」ってフレーズも叙情的かつ沁みる印象で聴いてて堪らなかった
です
こういう、、、ブレイク初期の楽曲を未だに生演奏してくれるサービス精神がまた泣かせますね
最後の最後は西川さんのピロピロギターも心地良かった「B.D.S」で豪快に締め!
ロックンロール~って雰囲気で王道のエンディングなのもイイ感じでした
 ハイライトは、
幻想(妄想)の中で遊べた「実はもう熟れ」
今の心境にも似合っていた「超える」
思い出の一曲「光について」あたりですけど、全体的に今のバンドの調子の良さが出てて出色の公演でした。
またライブを重ねる内に更に新譜の楽曲も進化していきそうですし、今後にも期待大ですね♬
管理人自身も今目の前に転がっている様々な事象を超えてゆきたい。そう想いました。