ひびレビ

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相棒シーズン13 元日スペシャル(第10話)「ストレイシープ」

2015-01-02 00:56:01 | 相棒シリーズ
相棒シーズン13 第10話「ストレイシープ」


 相棒13、新年1回目のスペシャルは迷える羊、ストレイシープの話でした。

 一般市民の群れからはぐれ、樹海に迷い込んだ新井たち。そこで偶然生き延びたことにより、新井は共に自殺しようとしていた人々の復讐を決意し、悟巳もまたそれに協力しようとしていました。しかし、右京と交流するうちに彼の暖かさに触れ、恋をするようになり、感謝の言葉を告げて死のうとしたものの、それを良しとしなかったのが新井。新井は悟巳を愛していたものの、悟巳が選んだのが右京だった。それを許せず偽の手紙を用意し、右京に精神的な痛みを与えようと試みたと。
 ですが、結局のところ右京に全てを見透かされ、自殺ではなく逮捕という結果に。様々な人が誰かを恨みながら死んでいきました。復讐の結果、息子や地位を失った人間もいました。生き残った者には誰一人として得たものの無い事件の中で
唯一の意味が「生きて罪を償うこと」。それは梶井や橘高にとっても同様でしょう。もう息子に会えない、逮捕されてしまったからと失意のままに命を絶つのではなく、生きていく中で償いをしていくことこそが大切なのでしょう。「あの人が死んだのは自分のせい、だから自分も死のう」ではなく、あの人を死なせてしまったからこそ、同じ人を出さないためにはどうしたら良いのかを考え、実行する。それこそが償いではないかと。どこか「死命」にも通じる話だと思います。

 右京やカイトも、警察組織の中ではある意味群れを離れたはぐれ者。しかし見つけ出してくれる人たちがちゃんといてくれました。悟巳もまた迷える羊ではありましたが、右京と出会い、彼によって恋を知り、死んでいきました。探しに来てくれるのを待つのではなく、時には自分から羊飼いを探すことで、出会えることもあるのではないかと。

 大切な人のために頭を下げるカイトと、それにしっかりと応えてくれた峯秋というのはとても良いシーンでした。あの状況で父親がどうのとこだわっていては、大切な人も守れませんし、何より警察官として事件に対する態度が問題となるでしょう。息子が面と向かって来るのであれば、それ相応の対応をしてくれる峯秋は、父として警察官として良い先輩のように感じました。

 なかなか心にしみるものがあるスペシャルでしたが、次回「米沢守、最後の挨拶」・・・はいぃぃ!?
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