ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
当ブログの記事をコピーした、怪しいサイトにご注意ください。

相棒14 第4話「ファンタスマゴリ」

2015-11-06 00:00:15 | 相棒シリーズ
相棒14 第4話「ファンタスマゴリ」

 実体の見えない影に怯える。誰も手が出せないと思われていた譜久村もまた、怪物ではなく一人の人間だったという物語でした。人間誰しも年を取るもの。得意もあれば不得意もあり、付け入る隙もある。それらを見抜き、真実を明らかにする・・・誰も手が届かないと思われていた怪物でも、小さなきっかけから近づきさえすれば、あとは他の事件と同様に調査し、真実を暴き出すことが出来ると。

 「私の気持ちは、私だけのものだ」と呟いていた譜久村。それは柳本にとっても同じでしょう。柳本の気持ちは柳本だけのもの。誰を愛するかは彼女次第。その自由すらも奪っていた譜久村に、この言葉を言う資格は無いと思います。
 譜久村は芹沢から、彼のなすがままに手錠をかけられるのを嫌がり、自ら手を差し出していました。きっとこれもまた、譜久村の傲慢さというか、プライドなのでしょう。誰かの思い通りにされるのではなく、自らの意思で逮捕されることを選んだのだと感じました。

 幻影に近づき、本性を暴きだすために悪に染まった片野坂。右京さんは正義のために犯罪に手を染めることを受け入れることができないと言っていました。犯罪スレスレの捜査を行っている時がある気もしますが、まぁそれはさておいて(汗。一方の冠城は、正義や悪を超えたところで、片野坂の行為には意味があると思っていました。
 このように、シーズン14は、ちょくちょくシーズン13のカイトの行動について考えさせられる部分が多いと感じます。あんな衝撃的な出来事があった直後のシーズンなので、こうした話が出てくるのは当然のことだとは思います。ただ、そればかりではなく、色んな話が出てくるといいですね。

 正義と悪だけで考えず、それらを超えたところで意味のある行為だとする冠城。多少危険な考えかもしれませんが、それでも片野坂の行動には確かに意味があったのだと思います。彼は最後に「自分が裏切ったのは右京」と言っていました。刺した犯人は譜久村を売ったと考えたのでしょうけども、そもそも片野坂にしてみれば、譜久村との間に心からの信頼関係など無かったのだと思います。裏切りは、信頼関係あってこそのものではないかと。
 片野坂が裏切ったのは、悪である譜久村ではなく、同じ正義を信じた過去を持つ人物・杉下右京。警察や正義、右京を裏切って、悪に染まってまでも解き明かしたい真実があった。片野坂の行動は悪であったとしても、彼の心には少なからず正義が宿っていたと、そう思いたいですね。


 そういえば冒頭の紅茶店は「右京さんの友達」や「ストレイシープ」にも出てきたお店ですかね。最近よく見かけるようになった気がします。

 そんなこんなで次回は人工知能との対決。ジェームズ・・・ボンド・・・火の玉大王・・・三浦さんがいなくなって、もう2シーズン経つんですね。今シーズンは冠城メインでいいんですけども、たまには伊丹や芹沢メイン回も見たいかなーと。
コメント