ウルトラマンブレーザー 第23話「ヴィジター99」

ウルトラマンブレーザー　第23話「ヴィジター99」

　デルタンダルが相次いで出現する中、ブレーザーが殴って気絶させてでも休息を取らせようとするほどにゲントの体は疲弊しきっていました。医師から下された診断は骨量減少と筋萎縮。ネットで「骨量減少」と検索すると宇宙における骨量減少に関する記事が出てきます。相次ぐ戦闘のみならず、デルタンダルを追っての大気圏外での戦闘もゲントの症状に拍車をかけていたのかもしれません。

　ゲントには頼れるスカードの仲間たちがいる……とはいえ、日本とアメリカに出現したタガヌラーを同時に撃破することなど不可能。日本の個体を倒してからMod.3に換装していたのではとても間に合わない。
　この危機に立ち上がってしまうのがゲント。しかしブレーザーは前述のようにゲントの不調を知っているからか、ゲントが戦わせて欲しいと願うまでブレーザーブレスを出現させようとはしませんでした。命を救うために共に戦ってきたはずなのに、誰よりも身近にいたゲントの命を危険にさらしてしまっていた。そのことに責任を感じていたのかもしれません。

　とはいえタガヌラーも一度は倒した相手。当時は高温を発する体に触れず苦戦を強いられましたが、今となっては触れずとも攻撃する手段はブレーザー、アースガロン共に持ち合わせているため楽勝！……かと思いきや、ここである可能性が浮上してくることに。
　第3話でタガヌラーが発したビーム。あれを私は「ガメラ2のレギオン草体のように、宇宙にいる仲間を呼び寄せるために放ったのではないか」と不安視していましたが……まさか、でしたね。まぁ、マザーレギオンのレギオンビュートの如き赤い鞭をしならせてきたので、レギオンと絡めたこと自体は間違いではなかったっぽいですが（笑。
　その行動が縄張り意識によるものだとしても、結果的には地球を守ることに繋がるわけですから、「ウルトラマンガイア」のミズノエノリュウら地球怪獣を彷彿とさせられました。もしやデルタンダルも迎撃態勢に入っていたんですかね？
　
　エミはそんなこととは露知らずタガヌラーと交戦を続けるブレーザーとの意思疎通を試みていました。「ブレーザー」から「ウルトラマンブレーザー」と言い直したのは、人間のブレーザーさんではなく、ウルトラマンのあなたに話しかけていますよ！ってことを強調したかったんですかね？ここでゲント＝ブレーザーだと知っていれば、V99の説明などを省くことも出来たでしょうが、この時の描写から見るにまだゲントがブレーザーに変身しているとは気づいていないっぽいですね。
　今回のエミとブレーザー、以前のゲントとブレーザー、そして人間とタガヌラー。本作では意思疎通の難しさもたびたび描かれているなと。

　タガヌラーが縄張りを、デマーガが子供を、スカードとブレーザーが命を守るために戦う。誰もが自分の生活を守るために戦う中で、明らかに侵略目的で迫りくる宇宙怪獣たち。果たしてラスボスはどれほどの能力を持つのか。地球怪獣との共闘……というのは難しそうですが、どのような最終決戦になるのか楽しみですね！

　ということで次回はパグ再び。