ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
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機動新世紀ガンダムX 第26話「何も喋るな」

2023-12-26 20:59:24 | アニメ・ゲーム
機動新世紀ガンダムX 第26話「何も喋るな」

 新連邦に自国を認めさせるまで徹底抗戦を唱えるリー将軍と、和平の道を歩まんとするグラント。そのどちらが正しいかはさておいて、どちらにもその主義を唱えるだけの理由がある。
 かつて故郷が争いに巻き込まれた経験があるからか、自由を勝ち取るために戦い抜くことは悪いことではないとリー将軍に共感を示すウィッツ。そんな彼と対照的に、平和のため、自由のためといった主義を振りかざす戦いから身を遠ざけるロアビィ。敵も味方も、自身が信じる正義や平和のために戦っているのに、自分たちだけが絶対的な正義であると主張する人間をうさん臭く感じてしまったのかなと。

 誰もがそれぞれの考えのもとで動く中、国家主席であるウィリスは自身で「誰かが決めたことにイエスかノーと答えるだけの人形」だと自嘲したように、エスタルドをどの方向に導くべきかといった主義や主張を持ち合わせていませんでした。そんな彼に普段子供扱いされているガロードは理解を示すものの、自分自身で何をすべきか考えて行動してきたガロードとウィリスは似ているようで違うと個人的には感じます。
 
 そんな中、新連邦軍により対立する民族の火種に油を注ぐが如き作戦が展開されることに。ウィッツは新たなエアマスター、ガンダムエアマスターバーストで一定の成果を挙げ、ガロードもフロスト兄弟が差し向けたデマー&コルレルに苦戦を強いられつつもこれを撃破。後々初の宇宙戦闘でボロボロにされても原型を保っていたダブルエックスは印象に残っていますが、この時も結構手ひどくやられていたんですね……肉を切らせて的な作戦が功を奏したものの、その結果得られたものは何も無く。
 戦うことで必ずしも何かが得られるわけではなく、むしろ失うものの方が大きいことだってある。目の前の敵を退けるだけで解決する問題ばかりではない。ぶつかり合う個々人の正義や主張、民族対立の激化、得るものの無い戦いの虚しさ……改めて今までの話と毛色が違うなと感じさせられますね。

 そしてガロードとティファが共に過ごす時間も少なくなりつつある様子。世界の動きに巻き込まれる中で、色々と変わり始めているところで、また次回。次回配信はいつなんでしょうねぇ……
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「逆襲のシャア」を初めて見た話

2023-12-26 06:21:23 | アニメ・ゲーム
 というわけで先日BS12で放送されていた「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」を見ました。視聴のお供は「わしゃがなTV」の同時視聴。

 実のところ、私が視聴したことがあるガンダム作品はアムロもシャアも絡んで来ない作品ばかり。なので本作で初めて触れることとなりました。そんな人間の感想なので過度な期待はしないでください。
 
 さて、懐かしアニメ特集等で知っている範囲でのアムロとシャアに対する印象は「アムロが子供」「シャアが大人」という非常にざっくりしたものだったのですが、本作では受ける印象は全くの逆でした。
 特にシャア。クエスとの会話や交渉・演説シーンでこそ「大人」を感じたものの、アムロを相手にすると途端に子供っぽくなっていた印象を受けます。それが最も感じられたのは終盤、νガンダムとサザビーの決着がついた後でサイコフレームの出自を明かすとか、あまりにも子供っぽすぎて笑ってしまうほどでした。戦闘前に言うのであればまだしも、戦闘後となると負け惜しみ感が強すぎますね(苦笑。
 
 子供と言えば、精神が幼いままで戦場に出てしまい、感情の赴くままに戦ったクエスも印象的ですが、そんなクエスを追ってきたハサウェイの行動は正直……いくら目の前でクエスがあんなことになったからといって、元はと言えば止めようとしたお前を庇う形になったんだから、少しは責任を感じろよというか……

 それにしても、もう35年ほど前の作品であるにも関わらず、全く見劣りしないどころか見所しかない映像には驚かされました。また、同時視聴における解説等を聴いていたとはいえ、各登場人物がどういう立ち位置で何をしているのか、何となくレベルでも察せたことにも驚きです。話の伝え方やキャラクターの描写が上手いのだろうなと。
 個人的に一番好きなシーンは、アクシズの落下を防ごうとしている仲間の手を取ろうとするシーンですね。ああいう機械を通して人間の感情が伝わってくるの、好き。

 絶対的な正義や悪はなく、互いの主義主張がぶつかり合う物語であり、それ故に戦うこともあれば意見が一致する部分では手を取り合うことだって出来る。勧善懲悪の物語ではないのだなと、見ていて感じさせられた「逆襲のシャア」でした。
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