令和二年になってからもう五日、Mと初参りに行くことも出来ず、川沿いを歩く生活がまた始まっている。
巷ではもう帰省帰りの人たちの賑わいが話題になっているが、6日からは誰もがまた新しい生活を始めることだろう。
だが私のようにMの介護が仕事である者にとっては楽しみは食べることや寝ることくらいだと言えば、いささか味気ない生活のように聞こえるかもしれない。
でも高齢者が元気で過ごすには 「よく食べること」 も条件の一つだからそれは大事なことでもある。
意外とMもよく食べるが、いつも出された食事は完食を忘れないのは丈夫な証拠で、体調不良になっても食欲が落ちないのは不思議な性格の持ち主でもある。
Mに 「何を食べたい?」 と聞くと必ず 「お寿司」 と返事が返ってくる。それほどのお寿司好きのようなので、ちょいちょい食べさせたいが、私の懐具合もあるのでお寿司の出番も限られてくる。
本当は近くには 「くら寿司」 や 「スシロー」 のお店があるので、そこで食べたいのだが、Mを連れて行く勇気も無いのでもっぱらH子さんに頼んで電話で 「お持ち帰りセット」 を予約して利用している。
でも便利な世の中になったものだ。かつてはお寿司を食べること自体が珍しく贅沢なことだった。私が住んでいる町内には二軒のお寿司屋さんがあったが、家に上客が来た時だけお寿司を出前してもらったので、食べるのはその時くらいだった。
その当時のことを想い出すとお寿司は高価な食品だったが、今はお寿司を食べることは当たり前のように一般化して回転寿司のようなお店が現れるとは夢にも想わなかった。
朔日には次女夫婦も来て夕食にはお寿司を食べたが、この 「角上のお寿司」 はくら寿司やスシローの寿司とは違った味わいがあって美味しかった。
それとくら寿司やスシローの寿司は何故かワサビが握りの中に入っていないのは不満だが、角上の寿司はワサビ付きなので一味違って食べ甲斐があった。
さてお正月も終りに近付いたので、昨日の夕食はMの願い通り 「お寿司」 を食べた。美味しそうに食べているMの様子を見ていると私の晩酌も美酒となり 「酔って候う」 の夕食となりました。
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