しつこく続きます。
当時の私は太っているとは言え、新聞配達で鍛えてましたからね。割と健脚だったんです。しかも下りの坂道。鹿なんかには負けられません。鬼の形相で走ります。振り向くと鹿は四匹に減っていました。親玉はいます。
私は鹿の追撃を受けながらも何とか船着場のお土産屋に到着。さっと中に入りました。流石に鹿は入ってこず。苦虫潰した顔してましたわ、親玉は。
それにしても鹿ってニンニクが好きなのでしょうか。多分、鹿煎餅と間違えて追ってきたと思うがどうなんでしょ。
記紀には白鹿に化けた山神、もしくは坂の神が蒜で打ちのめされたと言う記述があります。蒜って野蒜の事でしょうけど野蒜はユリ科。ニンニクと同じ仲間です。だったら鹿もニンニクが嫌いなのでは。
それに鹿の肉はニンニクバター醤油で食べると美味しいそうなので、鹿がニンニクが好きな訳がない(いい加減)。うーん、分からん。
それよりも金華山のお土産屋でニンニクスライスが売っている方が分からんです。何を考えているんだろ。
ではでは。
で、20代の時分の私はこの話にピリオドを打つでしょうが、今の私は違います。色々思い当たる点があるのです。それをチョット語ります。
まず、なぜ金華山に弁才天が祀られているのか。牡鹿半島もそうですが、昔はチョット海岸に金が落ちていたみたいです。だから金山彦神・金山姫神が祀られている。両神は弁才天。先ずはそれが一つ。
そして牡鹿半島の鮎川町は捕鯨の街。多分、古来から。何故なら鯨塚があるんです。そして鯨塚に祀られているのも弁才天。鯨漁師の守り神も弁才天。元々、其れほど金は取れなかったみたいなので、鯨への信仰から弁才天が金華山に祀られた可能性もあると思います。
次はスズメバチです。何で黄金山神社関係者はスズメバチを駆除しなかったのか。
私の記憶が正しければ埼玉県秩父市に鎮座する聖神社には金山彦神が主祭神として祀られている。そして同神社の御神体は和銅製のムカデ。秩父は銅の産地。ムカデは赤銅色。つまり銅を意味する。ムカデが眷属となる。
秩父平氏の祖は坂東平氏。平将門とも縁は深い。だったら俵藤太が退治した大ムカデは平将門と考えられる。平将門も大ムカデも額を射られて死んだし・・・・・と書いちゃうとまた寄り道をしてしまうのでこの辺にしますが、銅がムカデなら金は何なのでしょう。
金山彦神は鉱物神。銅の神でもあるが金の神でもある。だから金華山黄金山に祀られている。金の生物もいるのでは・・・・・。
っと言ってもゴールドの生物は流石に日本には居ませんが、黄色系ならいます。代表的なのは狐と貂でしょうか。私、野生の貂を宮城県の愛子で見た事がありますが、あれは鮮やかな黄色でした。金のイメージでした。
しかし、狐も貂もイヅナ系。つまりお稲荷さん系です。「稲荷」は「鋳成り」。鉄の鍬があってこその稲作。お稲荷さんは稲の神であり鉄の神。
黄金色の稲とも例えられるが流石に金の神とは言えない。だから狐=金ではない。
ここで皆さんもピーンと来たでしょうか。スズメバチは黄色。ミツバチよりも鮮やかな黄色です。もしかしたらスズメバチは金バージョンの金山彦神の眷属ではないでしようか。
続く。