私、子供の頃、プロレスラーになりたかったです。背は小さいですが、プロレスラーの様な体格でしたし。
プロレスが好きになった切欠は、新日本プロレス立ち上げ時にテレビ放送されていた「アントニオ猪木vsカールゴッチ」のシングルマッチです。
当時、アントニオ猪木は27歳前後。カール・ゴッチは47歳前後。「何でこんな年寄りと戦うのだ。猪木は弱い者苛めするのか」と思いました。
当時、そんなにプロレスに詳しくは有りませんが、アントニオ猪木が世界でトップクラスのレスラーでジャイアント馬場よりも強いのではないかと考えていた私には、猪木の一方的なつまらない試合になると思っていたのです。
しかし、結果は違っていた。カール・ゴッチが強い強い。猪木は逃げ回ったり、姑息な手段を使ったりしてました。びっくりです。完全に猪木は格下。ゴッチの一方的な試合。これには驚きました。
この時知ったのですか、カール・ゴッチは猪木の師匠でプロレスの神様と呼ばれていた。余りに強過ぎてプロレスのチャンピオンも試合をしたがらない無冠の帝王だと言う事を。
試合はチョット手を合わせるものなら、アッと言う間にスルスルとカール・ゴッチが関節技を決めたり、投げ飛ばしたり。猪木は必死こいてリング外にエスケープ。カールゴッチはその間、自分のコーナーに戻って手を組んで待っている。猪木はやられては逃げ、やられては逃げ状態。
そして猪木はあっけなく撃沈。ばつが悪そうな猪木に対してカール・ゴッチは握手をしながらお辞儀をする。とてもジェントル。カッコいい。
当時の外国人プロレスラーは凶器を使い相手を血だらけにしたり、レフリーの隙を見ての反則行為ばかりするものだと思っていた私は、一気にカール・ゴッチに魅了されました。本当に強い男とはこう言う人なのだと思って。
それからプロレスが好きになりましたね。他はローランド・ボックやスチーブ・ライトとか。兎に角、テクニックのあるヨーロッパのレスラーが好み。それと小さいながら火の玉になって闘うアニマル浜口が好きでした。
でもプロレスが怖いと思う試合がありました。大仁田厚vsチャボゲレロ戦です。大仁田がテクニックのある実力者チャボゲレロに正々堂々と勝利。チャボゲレロは大仁田を称え握手。それは清々しい光景。いい試合だった。
それで済めば良かったのですが、両者二度目の握手を交わした後、チャボゲレロは優勝トロフィーを手にして大仁田に渡そうとした瞬間、何を思ったのかその優勝トロフィーで大仁田を刺したのです。
トロフィーは大仁田の腕を貫通しました。もうビックリ。腕にトロフィーが刺さり貫通しているのですよ。私はハァァァァァーーーーと身体が痺れるほどショック。過呼吸を起こしました。
大仁田厚はリングに転がり「痛いよぉー、痛いよぉー」と号泣。そりゃ痛いよ、腕をトロフィーが貫通しているのだから。でも痛がって泣いているプロレスラーを初めて見た。それは演技ではない。可哀想過ぎる。
其の頃にはプロレスは何気なく八百長なのだなと分かってはいましたが、八百長でトロフィーで刺しますか。腕が貫通しますか。狂っている。こんなプロレス有り得ない。ドン引き。これでプロレスラーになんか誰がなるもんかと思うようになりました。
その後、チャボゲレロは干されたのか来日しなくなる。その代わりにチャボゲレロの弟のヘクターゲレロと大仁田は対戦。大仁田は膝の皿を割って引退します。因縁と言うか因果と言うか。
その後、大仁田はプロレスにカムバックするも膝を負傷しているから動けない。プロレスが出来ない。それで有刺鉄線デスマッチを考え付いた。
この有刺鉄線デスマッチは有刺鉄線に電流を流したり爆弾を仕掛けたり、リング下にはガラスを引き詰めたりで大仁田は何時も血だらけ。
これがプロレスなのか。何かプロレスが嫌いになったと言うか、ここまでする事があるのか。こんなのを見て感動するのか。私は高度なプロレスの技を見たいのに。何か嫌になったと言うか、プロレスを見るのが馬鹿馬鹿しく思えました。それ以降、あんまりプロレスは見なくなりました。
続く。
プロレスが好きになった切欠は、新日本プロレス立ち上げ時にテレビ放送されていた「アントニオ猪木vsカールゴッチ」のシングルマッチです。
当時、アントニオ猪木は27歳前後。カール・ゴッチは47歳前後。「何でこんな年寄りと戦うのだ。猪木は弱い者苛めするのか」と思いました。
当時、そんなにプロレスに詳しくは有りませんが、アントニオ猪木が世界でトップクラスのレスラーでジャイアント馬場よりも強いのではないかと考えていた私には、猪木の一方的なつまらない試合になると思っていたのです。
しかし、結果は違っていた。カール・ゴッチが強い強い。猪木は逃げ回ったり、姑息な手段を使ったりしてました。びっくりです。完全に猪木は格下。ゴッチの一方的な試合。これには驚きました。
この時知ったのですか、カール・ゴッチは猪木の師匠でプロレスの神様と呼ばれていた。余りに強過ぎてプロレスのチャンピオンも試合をしたがらない無冠の帝王だと言う事を。
試合はチョット手を合わせるものなら、アッと言う間にスルスルとカール・ゴッチが関節技を決めたり、投げ飛ばしたり。猪木は必死こいてリング外にエスケープ。カールゴッチはその間、自分のコーナーに戻って手を組んで待っている。猪木はやられては逃げ、やられては逃げ状態。
そして猪木はあっけなく撃沈。ばつが悪そうな猪木に対してカール・ゴッチは握手をしながらお辞儀をする。とてもジェントル。カッコいい。
当時の外国人プロレスラーは凶器を使い相手を血だらけにしたり、レフリーの隙を見ての反則行為ばかりするものだと思っていた私は、一気にカール・ゴッチに魅了されました。本当に強い男とはこう言う人なのだと思って。
それからプロレスが好きになりましたね。他はローランド・ボックやスチーブ・ライトとか。兎に角、テクニックのあるヨーロッパのレスラーが好み。それと小さいながら火の玉になって闘うアニマル浜口が好きでした。
でもプロレスが怖いと思う試合がありました。大仁田厚vsチャボゲレロ戦です。大仁田がテクニックのある実力者チャボゲレロに正々堂々と勝利。チャボゲレロは大仁田を称え握手。それは清々しい光景。いい試合だった。
それで済めば良かったのですが、両者二度目の握手を交わした後、チャボゲレロは優勝トロフィーを手にして大仁田に渡そうとした瞬間、何を思ったのかその優勝トロフィーで大仁田を刺したのです。
トロフィーは大仁田の腕を貫通しました。もうビックリ。腕にトロフィーが刺さり貫通しているのですよ。私はハァァァァァーーーーと身体が痺れるほどショック。過呼吸を起こしました。
大仁田厚はリングに転がり「痛いよぉー、痛いよぉー」と号泣。そりゃ痛いよ、腕をトロフィーが貫通しているのだから。でも痛がって泣いているプロレスラーを初めて見た。それは演技ではない。可哀想過ぎる。
其の頃にはプロレスは何気なく八百長なのだなと分かってはいましたが、八百長でトロフィーで刺しますか。腕が貫通しますか。狂っている。こんなプロレス有り得ない。ドン引き。これでプロレスラーになんか誰がなるもんかと思うようになりました。
その後、チャボゲレロは干されたのか来日しなくなる。その代わりにチャボゲレロの弟のヘクターゲレロと大仁田は対戦。大仁田は膝の皿を割って引退します。因縁と言うか因果と言うか。
その後、大仁田はプロレスにカムバックするも膝を負傷しているから動けない。プロレスが出来ない。それで有刺鉄線デスマッチを考え付いた。
この有刺鉄線デスマッチは有刺鉄線に電流を流したり爆弾を仕掛けたり、リング下にはガラスを引き詰めたりで大仁田は何時も血だらけ。
これがプロレスなのか。何かプロレスが嫌いになったと言うか、ここまでする事があるのか。こんなのを見て感動するのか。私は高度なプロレスの技を見たいのに。何か嫌になったと言うか、プロレスを見るのが馬鹿馬鹿しく思えました。それ以降、あんまりプロレスは見なくなりました。
続く。