続きです。
吉本興業の芸人・タレントの数は6000人。社員の数は868人だそうです。
かつて株式上場していましたが、芸能事務所としてはとんでもない社員数だと言えます。
芸人数6000人のうち、どれだけの者が仕事をこなしているのか。
ここは私、全然分かりませんが、多めに考えてもサラリーマン以上の収入を上げている名の知られた芸人は300名程度と考えます。残りの者はポツポツの仕事量なのでしょう。
それでも6000人の芸人・タレントを抱えているから、マネジメントする868人の社員は必要。だから利益率はそんなに良いものとは思えないですね。
さて、近年、テレビ局や通信社の収入が急激に激減しています。
何とか増益しているのはテレビ東京だけ。他は全て減益。赤字に転落した企業も出ています。
そして通信社では電通が1600億円の赤字を計上した。
電通の赤字は構造改革、つまりリストラを進めているかららしいのですが、東京オリンピックでの利益も見込めそうにないし、ユーチューブに押されてテレビはジリ貧だしで、黒字化するのは困難だと思います。
吉本新喜劇等々、劇場を所有する吉本もコロナの影響は甚大でしょう。
それに今のテレビは素人にスポットが向いている。素人ならギャランティも低くて済む。
ワイドショーでも小倉智昭が3月で去って行きましたが、テレビ局は高いギャランティのタレントを使うのは難しくなっている。とんねるずも消えたし。
だから食べ歩き、企業関連商品もの、旅行、クイズ、大食い、喉自慢、衝撃映像、そして素人もの等々、安く創れる番組だらけ。これではテレビ離れも当然。復活は有りえないと思います。
この状況で吉本興業はどの様に運営して行くのか。
やっぱり構造改革は必要。実力以上にギャランティが高い芸人は、テレビ局の方でも使いたくない。
吉本のギャラが安いと芸人はネタにしているが、吉本の構造上、それは仕方が無い事。6000人の芸人を支えているのだから。
このうち、切欠を掴んで花を咲かせる芸人はどれだけ出るのか。主戦場がテレビからユーチューブに移っている。この状況で吉本はどう運営するのか。
構造改革と言うか、大リストラや芸人のギャラの見直しは必要不可欠の様に思えます。
そう考えていた時期に闇営業の問題が生じた。吉本はかつて反社会勢力と接触して芸能界を去った芸人を出してる。
それなのに十分なギャランティを受けている芸人達が、「オレオレ詐欺」集団の闇営業を受けた。
これは私が社長でも怒り心頭になります。愛社精神など無い。目先の金しか考えていない芸人。そんな奴らを会社は支えねばならんのか。私も怒鳴りたくなるってもんです。
そこに加藤浩次が噛み付いて来た。闇芸人達は自分達の罪はさて置き、「記者会見をしたらクビにするぞ」と社長が恫喝した事を問題視した。
それで闇芸人の罪はさて置き、吉本の社長・会長を非難し、「この体制が続くのであれば、自分は吉本を辞める」と言い切った。
それで加藤浩次と吉本の経営陣は話し合い、加藤浩次の提案でエージェント契約が結ばれた。
何のためのエージェント契約なのか。これは「吉本はゴチャゴチャ言うな。ギャランティは芸人側の意向を重視する」と言うものだったと言えます。ギャランティは「加藤8、吉本2」ですので。
こんなギャラの配分では吉本の運営は不可能。
加藤は男気を示してギャラをアップさせて意気揚々としていたでしょうが、加藤に続きエージェント契約を要求する者が出たら、たまったものではない。
其れでなくても吉本は6000人の芸人達を支えてきている。売れたからって芸人の要望でギャラを決められたら、吉本の運営は困難になる。
社長は5時間にも渡る記者会見でファミリー発言をしたそうですが、それは吉本の芸人だけではなく、社員に対してもそう思っているのでしょう。吉本は芸人だけの企業ではない。社員も芸人以上に大切。
社長は記者会見で泣いたそうですが、それは闇芸人や闇芸人の側に立って会社を非難する、加藤への憎しみの涙だったと思えます。私が社長でも「何も分からんくせに勝手な事を言いやがって」と加藤を恨みます。
「8対2」のエージェント契約を許しては、その他の多くの芸人や社員が不満に思う。会社も成立しない。
今まで育てて来たのに花が開いて8対2のエージェント契約されては、たまったものではない。
私が社長ならテレビ局に迷惑がかからない時期を見計らって、エージェント契約している者を全て吉本から排除します。そうしないと会社が統制できない。
加藤のエージェント契約の解除は至極当然。会社の為にせねばならない必要不可欠事なものだったと思います。
加藤はエージェント契約の解除に面食らっていたみたいですが、吉本に育てられなければ今の立場に付けたのか考えるべきだったと思います。加藤の後釜はいくらでもいますから。
ではでは。