今から34年前、23歳の私はに証券会社を退社。北海道へツーリングに行こうと決心しました。
以前、ヤマハGX250SPの最終型に乗っていましたがキックが壊れ手放してしまった。それでまた250ccのバイクを買うことに。
北海道だから林道も走るだろう。っとは言っても私の身長は165センチ。オフロードバイクは足が届かない。
オフロードバイクは林道を走行する様、長足でソフトなサスペンション設定となっているのですが、フワフワとソフト過ぎて走りが気持ち悪い。疲れる。
ブレーキを踏む度にサスペンションが沈み込んで酔いそうになる。
そのブレーキも当時は前後ドラムが主流だったから、当然プア。どうしたもんか。
そこで注目したのが、新古車としてバイク屋に多数並んでいたホンダ・FTR250.のキック仕様。
このバイクはフラットなダートを走る様にサスペンションが設定されている為、オフロード車に比べ堅め。足が短い私でも何とか乗りこなせる。
前輪、後輪共に強力なディスクブレーキ。そしてセルとキック始動が選べる。新聞配達でブレーキがブアなカブに乗り、何度も死にぱぐっている私です。フレーキは絶対強力でなくてはならない。
私はセルスターターが信じられない。バッテリーが上がったらどうしようと不安になる性質。だからバッテリーが切れても始動できるキックがなければ駄目。だからキック仕様に魅力を感じだ。
そして一番の決め手は価格。
FTR250は1987年当時、大変な不人気車で定価は39万円程度でしたが、その半額、19万円台で売られてました。
昔は半額で売られているバイクが多かったです。ヤマハがホンダを抜いて世界一のバイクメーカーを目指そうと新型バイクを乱開発。ホンダも負けじと受けて立ってHY戦争を繰り広げていたのです。
当時は凄かった。ヤマハは狂ったように大安売りを敢行。8万円前後のパッソーラを19800円。7万円前後のバッソルを9800円で売っていました。50ccのファミリーバイクなら多くのバイクが大幅割引でした。
あっ、そうそう、HY戦争の結果ですが、両社ヘロヘロとなりながら、ホンダが判定勝ちを収めました。ヤマハは倒産危機に陥りましたので。
さて、ホンダ・FTR250のインプレッションです。
このバイク、アメリカで流行っていたフラットトラッカーバイクです。フラットトラッカーレース用バイクのレプリカだと言えます。
フラットトラッカーレースと言うのは、競馬場のような未舗装のダートの地面を走る競技です。あの金をかけるオートレースのダート版と考えてください。競馬場を小さくした感じのトラックを走ります。
このFTR250、私が購入したバイクに限った話かも知れませんが、欠陥車でした。エンジンに重大な欠陥があったのです。
続く。