令和4年3月7日
参議員予算委員会
岸田首相、ロシア軍の核研究施設攻撃「強く懸念」
中ロ接近に警戒感
参院予算委員会で答弁する岸田文雄首相
参議院インターネット審議中継 (sangiin.go.jp)
参院予算委員会は7日午前、岸田文雄首相と関係閣僚が出席し、2回目の集中審議を行った。
首相は、ロシア軍がウクライナ北東部ハリコフの核物質を扱う研究施設を攻撃したとの報道について「強く懸念する。
こうしたロシアの侵略は、国際秩序の根幹を揺るがす行為で、明白な国際法違反だ」と非難した。
自民党の園田修光氏への答弁。
ロシアと中国の接近をめぐっては「近年、緊密な関係を維持しており、日本周辺での軍事協力も緊密化している」と警戒感を示した。
その上で「両国の対外政策を含む動向は引き続き関心を持って注視し、米国をはじめ関係国と連携しながら適切に対応したい」と述べた。
自民党の阿達雅志氏への答弁。
首相は、ウクライナに対する防衛装備品の供与や1億ドル(約115億円)の緊急人道支援などに関し、
「国際社会は前例のない対応を行っている。(日本も)引き続き支援を続けていく」と表明。
「一日も早く必要な物資を届けたい」と強調した。
ウクライナからの避難者について、日本に親族らがいない場合も、人道的見地から受け入れを進める考えを示した。
立憲民主党の水岡俊一参院議員会長への答弁。
岸田首相、ロシア産原油禁輸「国益基づき対応」
震災復興に全力
岸田文雄首相は7日の参院予算委員会で、ウクライナに侵攻したロシアへの制裁をめぐり米国が検討しているロシア産原油の輸入禁止措置について、
「エネルギーの安定供給は最大限守るべき国益との考えに基づき、国際社会と連携しながらも適切に対応していく」と述べた。
日本維新の会の片山大介氏への答弁。
ロシアからの液化天然ガス(LNG)供給が途絶えた場合の影響について、萩生田光一経済産業相は
「現時点でわが国のエネルギー安定供給に直接的な影響が出るとは想定されない」と語った。
公明党の三浦信祐氏への答弁。
首相は日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国(通称クアッド)首脳会合を数カ月以内に東京で開催すると説明。
ウクライナ情勢などに関し、「こうした機会も活用し、日米豪印の連携を確認したい」と述べた。
東日本大震災の発生から11日で11年となることを受け、首相は「引き続き被災地の声を受け止め、
『東北の復興なくして日本の再生なし』との強い決意の下、被災地の復興に向けて全力を尽くす」と強調。
福島県が主催する追悼式などに出席するため11、12両日に被災地を訪問する考えも示した。
同党の横山信一氏への答弁。
新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」を18都道府県で21日まで延長したことについて、
政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は「2週間ぐらいで効果があったかどうか判定できるので、
この期間は妥当だ」との見解を示した。
片山氏への答弁。