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トコジラミ被害 海外から持ち込まれ再び広がっている!

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私達が小学生の頃、年に2回ぐらいだったかと思いますが・・・

シラミ退治のため、学校で頭にDDTを真っ白になるくらいかけられていました。

かけられた後は、日本手ぬぐいで姉さん被りをし、「オバさんや!オバさんや!」とはしゃぎまわっていました・・・

今から想えば、かなり危険なことだったんですね。


家湯が無かった我が家は銭湯に通っていましたが、

多分、脱衣所でシラミが服にくっついたのでしょう・・・風呂に入ったのに、咬まれてかゆいかったこともありました・・・

トコジラミというそうですが、現代社会でも海外からの持ち込みにより被害が広がっているらしいのです・・・


今朝は、その現状報告を紹介してみたいと思います。

~以下、4月23日読売新聞朝刊より抜粋~

障子の敷居の隅に潜むトコ
ジラミ。黒いふんが周囲に
付着しているのが特徴(日本
ペストコントロール協会提供)

トコジラミ被害 現代でも

 刺されるとかゆくなるトコジラミ。かつてナンキン虫と呼ばれ、戦前から終戦直後にかけて多くの人が被害に遭った。高度経済成長期以降、駆除が進み、被害はほとんどなくなっていたが、近年、海外から持ち込まれ、被害が再び広がっている。

(宮本優美)

 「まるで悪夢。二度と体験したくありません」。東京の一戸建てに住む主婦(60)は、トコジラミに悩まされた日々を思い出す。
 気付いたのは5年前。就職したばかりの息子が、トコジラミに足や首を何か所もさされ、肌をかきむしって真っ赤に腫らした。ダニに刺されたと思い、市販の殺虫剤を息子の部屋に散布したが効果がなく、そのうち主婦も刺されるように。
■ トコジラミ
俗称ナンキン虫。カメムシの仲間の昆虫で、幼虫の体調は1~4、成虫は5~8。成虫は肉眼でも確認できる。動物の血液を吸って生きる。日中は暗いすき間に潜んでいることが多く、主に深夜活動する。


 ある日、購読していた英字紙に、米国のトコジラミ被害を伝える記事があり、虫の写真を見て「これだ」と気付いた。2年前に駆除業者に薬剤を散布してもらい、寝具などを捨てると、しばらくは刺されなくなった。ところが、昨年、同居の父親が刺され、再び業者に駆除を依頼。「まだいるかも」と主婦は不安げだ。

 トコジラミは第2次世界大戦前後、被害が目立った。DDTなどの殺虫剤散布による駆除が進み、1970年代以降、ほとんど見られなくなった。

 ところが、世界規模で人の交流や物流が活発になったことで、長い間被害のなかった米国で2000年頃から急速に被害が拡大。日本でも、宿泊施設などで被害が報告されるようになった。スーツケースの車輪のすき間やバッグの縫い目などに潜み、海外などから日本に入ってきたとみられる。東京都の保健所に寄せられたトコジラミに関する相談件数も2006年度以降、急増している

 害虫防除の情報提供を行う公益社団法人「日本ペストコントロール協会」の調査によると、トコジラミの駆除件数は宿泊施設が最多で集合住宅、一戸建て住宅が続く。「被害は全国に広がっており、室内が清潔でも被害は起こりうる。一般家庭も例外ではありません」と同協会副会長の平尾素一さんは話す。

 トコジラミは、繁殖すると、寝具やソファの縫い目、壁紙の中などに入り、簡単に駆除できないという。
 駆除会社「セントラルトリニティ」東京支店の白木谷唯史さんは「市販の殺虫剤を使ってもかまかな隙間に届かず、逃げられて拡散する。専門の駆除業者に相談してほしい」と話す。駆除の費用は部屋の広さや被害の状況によるが、数十万円かかる場合が多い。ひどいと、薬剤散布のために壁紙をはがしたり床板を外したりする工事が必要になる。

 最近のトコジラミには、家庭用の殺虫剤が効きにくいという調査も研究者から報告されている。国立感染症研究所の富田隆史さんが、全国80か所で採取したトコジラミを調べたところ、その約9割が、ピレスロイド系の殺虫剤成分に耐えうる遺伝子を持っていた。

 ピレスロイド系の成分は人体への影響が少なく、多くの家庭用殺虫剤に使われている。冨田さんは「トコジラミは殺虫剤への耐性を獲得し、生き残ってきた。作用のことなる業務用の殺虫剤を使うか、スチームなどの熱で物理的に駆除するしかない」と話している。
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