ヌマンタの書斎

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「幻想水滸伝Ⅲ」 志水 アキ

2007-03-29 09:29:56 | 
これはPSのRPGゲームを漫画化したものです。

私がRPGゲームを知ったのは、大学の研究室になぜかあったNEC98のロマンシアだった気がします。一応BASICやCOBOLの研修も受けたのだが、どうも当時はコンピューター自体が好きになれなかった。まだDOSⅡの頃だから、コマンド入力が普通で、それを面倒に感じていたことが原因だった。ゲームの操作は簡単だけど、コンピューター自体に苦手意識があった。だから見ていただけで、自分ではやっていない。

だいたいがインベイダーゲームすら、それほど好きではなく、ゲームセンターに行っても、もっぱらモグラ叩きに熱中していた程度なので、任天堂からファミリーコンピューターなるものが発売された時も関心はなかった。

ところが長引く病気療養で、暇を持て余し、ついにファミコンを買ってしまった。一緒に買ったのがスーパーマリオとDQⅡだった。マリオはすぐに飽きたが、DQにはハマッタ。シリーズ中最もゲームバランスが悪いとされるDQⅡだが、苦労してクリアし凱旋する時は本当に感動したものだ。

以来、RPGゲームはかなりやりこんだ。PS及びPS2で気に入っているのが、表題の幻想水滸伝シリーズだ。このゲーム、108人全員揃えないと、ベストエンディングにたどり着けないのが難点だが、けっこうよく出来ていると思う。

現在まで5作発表されていると思うが、一番気に入っているのがPSⅡ最初の作品である幻想水滸伝Ⅲだ。敵味方含めれば200人近い登場人物を、4っの視点から捉え、物語に深みを増している造りが気に入っている。

小説でも漫画でもそうだが、あまりに登場人物が多すぎると、かえって散漫に陥る可能性が高いものだ。しかし、コンピューターゲームの特性を活かして主人公を切り替えることにより、それぞれの置かれた立場(社会や歴史)による視点の違いを表現することで、大河ドラマ的広がりを持たせることに成功した稀有なゲームだったと思う。

このようなゲームを漫画というメディアに舞台を代えて、表現しているのが表題の作品だ。元々好きなゲームなので、興味深く読ませてもらった。正直言えば、ゲームを超えるものではないが、ファンとしてはこのような多様な試みも面白いと思う。特にゲームでは語られなかった、敵方のキャラの背景が描かれていることが好感持てる。まあ、ファン限定の面白さだとは思いますが。

ちなみに一番好きなキャラは、アヒルの軍曹。渋いっす。
コメント (2)
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